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故郷に熱を与える挑戦者の受け皿

挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象は山口県岩国市で消防署に勤務をされる錦生 英明さん。岩国でアントレプレナーコミュニティを立ち上げられた想いについて伺いました。


── 錦生さんの現在の取り組みについてお聞かせください。

今は現場に出ておらずですが、岩国で消防署に勤めています。


── スタートアップとは疎遠の職場のように思われますが、どういったきっかけがあってStartupWeekend(以下SW)へ参加を?

実は消防署の同僚から誘われたんですよ。起業とか全く興味がなかった自分でしたが、半ば強制的に周南市まで連れていかれました(笑)

同僚に半ば強制的に連れていかれたSW周南(2020)


── 自分もシェアメイトから「タクトも来るでしょ!」と誘われ初参加を果たしたことを思い出しました(笑)別世界に飛び込んでみて如何でしたでしょうか?

驚きしかありませんでした。当時は40代だったんですが、こんな身近なところに自分の知らない世界があったんだ。真逆の環境があったんだ。と、ただただ発見の連続でした。


── そんなインパクトを体験された錦生さんは、どうして重ねて参加を続けられましたか?起業に興味関心を持っていらっしゃらないのなら、日常に戻る選択肢もあった筈です。

やっぱり同僚の影響が大きかったですね(笑)「どうして次も行かないの?」って煽ったり聞いたりしてくれたんすね。それで何度も足を運んでいると、面白い連鎖が起こり始めたんです。


── 面白い連鎖。

ただ消防署で勤めているだけでは絶対に出会わないであろう人の輪がSWを通じて広がっていったんです。そうやって繋がりが生まれ始めると「次はここに一緒に行こうよ」「来てくれない?」といったお声掛けをいただくようになって、気付けば10回ぐらい参加していたんです(笑)

気付けば10回ほど参加を果たした錦生さん(SW石見 2021)


── 見事に中毒者になっていらっしゃいますね(笑)そんな錦生さんが運営側に回ろうと思ったのは、何がきっかけでしたでしょうか?

SWの場は熱気に満ち溢れていて、新しいものがどんどん生まれていくはないですか。それを故郷の岩国に届けられたなら、どんな面白いことが起こるんだろう、どんな人が来てくれるんだろう、と期待で胸がいっぱいになったんです。


── 岩国に熱を。

山口圏内は周南・下関・萩といった風に山口西部が特に盛り上がっていて、東はというと岩国を通り越して広島まで足を運ばないと中々に機会がない。若い人や挑戦者の受け皿をSWを通じて作ることで、故郷に貢献できるんじゃないかと考えたんです。


── 挑戦者の受け皿としてのSW。

岩国には自衛隊の基地があるので、国からお金が下りてくる。そうすると地場にいらっしゃる多くの方はそのおこぼれに預かって頼り切りになり、自分で何か新しいものを生み出そうとする気力を削がれてしまう。けれども、そんな環境であったとしても受け身を良しとしない人はきっといるんじゃないかと自分は思っているんです。だからこそ、何かを始めたい人にチャンスを届けられるようにと願い、開催準備を進めました。


── 無事に初開催を終えた今、何を感じていらっしゃいますか?

嬉しさですね(笑)やっぱり岩国にもいたんです。自分で新しいものを作り上げるんだ!という情熱を持った方が。会社に辞表を出して参加した若手の方もいて、挑戦者の受け皿はやっぱり必要とされているんだなぁと心の奥底から感じました。

挑戦者の受け皿となったSW岩国(2023)


── 良き場になったようで何よりです。そんな風にして意思を持ち挑戦を重ねる皆様がアイデアをカタチにするためには、何が大切だと錦生さんは考えていますか?

想いに尽きると思うんです。


── 想い。

顧客の痛みとか、仮説検証とか、プロトタイプとか、ビジネスモデルとか、どれもこれも本当に本当に大事だと思うんです。ビジネスの失敗確率を下げるためには一つ一つに忠実に沿っていくことは欠かせない。けれども、どれだけセオリーに従っていたとしてもビジネスは基本的には上手くいかない。何度も何度も軌道修正をしなくちゃいけない。それを無限に続けられるだけの熱量を保ち続けるためにも、その根源の想いは強く持っていなくちゃいけないなって。


── 無限の軌道修正の担保。

本当に本当に好きで好きで仕方がないことって、やり続けられるじゃないですか。どんなに大変なことが起こっても。だからこそ、やっぱり熱量を生み出す想いが最初にあって、そこを全ての土台にして、誰の、どんな痛みを、どうやって解決するのかというプロセスを進めていくと、良い形になると思うんです。

熱量高くアイデアの仮説検証を続ける錦生さん(SW石見 2022)


── 想いを起点にしたアクションを支援する人は何を大事にすべきでしょうか?

続きは下記よりお読みください。


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