解釈分岐のアンケート
アンケートは言葉選びが重要、というお話を本日はしてみようと思う。
事の始まり
こんな風にして中本のところにフィードバック依頼が届くのは日常茶飯事だ。そのフィードバックを手掛ける中で、これは他の人もハマっている可能性があるのでは、と思い当たるものを一つ見つけてしまったので、今回はそれを具体例(もちろんラーメンで例えて)解説していこうと思う。
唐突な問い
よーし、どんなアンケートなのかな?と思って開いたところ、度肝を抜かれる質問が飛び出してきたのだ。こんな風に。
もちろん自分の頭の中が「!?」で埋め尽くされたことは言うまでもない。きっとラーメンを食べている最中に関する課題確認を進めようと思っているのかな?と勝手に決め打ちして読み進めてみたところ、次なる問いの強襲が。
もちろん自分の頭の中に「???」が新たに急浮上したことは言うまでもない。必死にない頭を振り絞って、きっとこれは「ラーメンを食す時間」=「ラーメンを楽しむ時間」ということなのかな?と解釈を勝手に加えて読み進めてみることにしたところ、激震が走る。
アンケートの真意
謎が謎を呼ぶストーリー、タイムリープから密室殺人事件まで真っ青になりそうなアンケートの真意を確認してみたところ、実は下記のようなことを確認したいとのことだったのだ。
これを聞いた自分からのツッコミはたった一つで、人によって解釈や理解の異なるアンケートは作ってはいけない、というものだ。
解釈の分岐
例えば上述の「ラーメンを楽しむ時間」は、人によっては「ラーメンを食べている時間」となるかもしれないし、人によっては「店舗で並んで待っている時間」も含まれるかもしれない、人によっては「次はどのラーメンを食べに行こうかな?」と思案している時間さえも加わるかもしれない。解釈が見事に分岐してしまうのだ。
コピペで無数の人からフィードバックを回収することが出来るアンケートは確かに有用だ。けれども残念ながらインタビューと異なりインタラクティブではないので、一度作ったアンケートの言葉は独り歩きを始めてしまう。「この質問はいったい何を意図しているんだろう?」なんて風に思われてしまったら、ウィンドウを簡単に閉じられてしまうか、適当に回答されてしまって有益なフィードバックは中々に届かないことだろう。
説明と確認
もちろんアンケートはSimple is Bestだけれども、それで人の解釈が分岐してしまっては元も子もない。誰でも同じ認識の元に回答を進められるよう丁寧に説明を書き加えていこう。そしてアンケートの叩き台を作成した後は試しに複数名に送付してみて、言葉の認識がきちんと意図した通りになっているかを確認していこう。
どうか言葉足らずで悲しいアンケート結果を受け取ることが二度と生まれないことを心から願いたい。
追伸
他にもアンケートTIPSを纏めた記事を手掛けており、下記マガジンの中に格納済みなのでもしよろしければご参考くださいませ。
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