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イベントの打ち上げであまり話さない人に好感を抱いた話

こんばんは。
倉敷の美観地区を拠点に『株式会社有鄰』という会社をしている犬養といいます。

何年か前の話をします。

僕がプロデューサーのような立場で開催した、あるイベントがあったんです。
だいたい来場者が数千人ぐらいの規模のやつ。

その打ち上げの場で、印象に残った話です。

イベントの打ち上げという高揚する場所

イベントでも撮影のクランクアップでも何でも、打ち上げって気分がアガるものじゃないですか。

そのイベントも、おおむね成功と言っていいもので、もちろんアルコールも用意されてみんな上機嫌でした。

イベントの内容を満足気に振り返る人、目を輝かせてこれからの未来を語る人、ただその場の高揚感からテンションが上がってる人……。

そういう光景もイベントの一部で、それはそれでいいものです。

ただ、その中の特にコアなメンバー4人で話していたときに、僕が気になる人がいたんですよね。

アガる場所でもしゃべらない人

その4人は、僕を含めそのイベント主催側の中核と言える人たちで、やはりみんな気分は高揚していました。
コアなメンバーだから、なおさらです。

ただその中で一人、ほとんどしゃべらない人がいたんですよね。

しゃべらないというのはその人のもともとの性格で、打ち上げだからしゃべらないとかではなく、「いつも通りあまりしゃべらない」という状態なんです。

かといってその人はぶっきらぼうなわけではなく、話を振られたらちゃんと口を開くような感じで。

その人を見ていて、僕は「あ、この人は信用できるな」と思ったんですよね。

高揚感を伴って物事が一つの方向に流されていく中でも

人の判断が鈍りがちなときって、「いつもじゃない」時だと思うんです。

目の前に十分な情報が並んでいて(自分で情報を集めて)、自分の精神状態が健やかであれば、人間ってそんなに間違えることはないと思うんですよね。

ただ怖いのは、日常の中でもそうやって「人を狂わせる」(と言ったら大げさですが)シーンってけっこう潜んでいて、そこで人は誤りを犯しがちっていう点です。

「狂騒」とまでいかなくても「ハイテンション」って人を狂わせたり、鈍感にさせたりするんですよね。

(力を合わせて頑張ったイベント後の打ち上げで楽しく盛り上がるのは、それはそれで大事だと思いますけれどもね)

僕はその打ち上げで、そういう高揚する場所でもいつも通りでいられていたその人を見て、とても珍しいタイプであると同時に信用できる人だと感じました。

その人とその後に仕事をよくしたわけでもないし、今もSNS上などでゆるく繋がってはいても普段は連絡を取るような関係でもないんですけれどもね。

ただ、その時の印象は強く残っています。

物事が一つの方向に流されていく中でも自分を保っていられる人は、それだけで貴重です。

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