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保育者におすすめする読書による学習

保育をしていると“より良くしたい”とか“どうすればいいのだろう”という思いになることがしばしばあります。しかし、保育者になった当初はどうすればそれを学ぶことが出来るのか、どのようなことを学べば良いのかすらわかりませんでした。そんなときに見つけたのが本による学びです。もし同じように保育をより良くして目の前にいる子どもたちにより良い関わりが出来るようにと考えている方のヒントにでもなれば幸いです。

保育者が学ぶ意義

 保育現場は基本的に経験則や体験で語られることの多い現場なのかなと実感しています。もちろん経験は保育の質の重要なことの一つではありますが、決してそれだけで自動的に質が良くなっていくというものでもありません。仮にそのようなことがあるならばきっと年齢や経験が高い保育者が多い園ほどその質が高くなるということが言えますが決してそうかんたんに結論付けられるものではありません。

 保育の質を上げるためには経験の質を高める必要があります。かんたんに表現すると経験の質を上げるという方法です。そのために必要となってくるのが学びです。そこで読書が役に立ちます。

・経験年数=保育の質 とは限らない

・経験の質を上げることで経験値を高める

読書による学びによってえられるもの

 学びで読書というとあまりにも当たり前すぎると思う方があると思いますがとにかく読書は自由度の高さに特徴があります。まず第1にコストがとにかく優れています。大学時代に一回の講義にかかるコストがだいたい5000円(大学によって異なると思いますが)かかると計算した覚えからすると高くても3,000円で知識量としては遥かに収穫が多いことが挙げられます。講演などを聞いても体験が伴うことについての付加価値を対価に変換するのは難しいですがコストで比べると本の方がすぐれています。第2に過去から現在までの優れた知見に触れられるという点です。まさにタイムスリップです。保育でいうと倉橋惣三などの考え日も図書なら触れることができます。最後にアクセスの優位性です。講義や講演などはそれ受けるために時間を合わせられなければ参加できない点、集合場所にいける人しか受けられないことがありますが本ならばその制約を一切受けることなく、寝ている時間以外は基本的に自由にアクセスすることができます。以上の3点から読書は学びのためのツールとして優れていると分析しました。

・コストの優位性

・時間軸の優位性

・アクセスの優位性

保育のための本の選び方

 さて、本についての基本的な考えをおつたえしたところで、実際にその本をどのようにつかっていけばいいのかという提案にうつっていきます。また、「本が良いのはわかってるけどなかなかよめないんですよ」という方もいるとおもいますのでそれでも無理なく読み進められる提案もしていこうと思います。気づき期間、探索期、選別期、持続期という3つの期間にわかれて考えることができますが今回のところはその“気付き期”についてお伝えしていきます。

え?今までの常識とはなんだったんだ

 まずは本に対する誤解を解くこと、そして自分にとっての普通の保育を揺るがすことが目的です。とにかく大事なことは面白い本に出会うように心がることです。普段本を読まない人が難しそうな専門書を読んでも睡眠導入になるだけですのであまりおすすめしません。とにかく、今の普通だとおもっている保育に対してそれだけじゃないんだと気がつくことがこの時期。

この時期におすすめの書籍

⚫ありのまま子育て (日本語) 単行本 – 2014/2/24
井桁容子 (著) 

井桁さんの本はとにかく受容の大切さ(ただ甘やかすということではないですよ)を感じることができます。

⚫それって、保育の常識ですか? (日本語) 単行本 – 2014/4/11
柴田 愛子 (著) 
柴田愛子さんはそもそも保育の常識という枠をとびこえて保育をしている方なのでその視点からよくある保育をみたらどう見えるかということです。決して非常識とか飛躍ではなく「ねらいは?」「なぜそれをするの?」「だれのためにやること?」という視点で書かれています

⚫0.1.2歳児保育 「あたりまえ」を見直したら保育はもっとよくなる!―足立区立園の保育の質が上がってきた理由 (Gakken保育Books) (日本語) 単行本 – 2018/3/13
足立区教育委員会就学前教育推進担当 (監修), 伊瀬 玲奈 (著) 

当たり前疑い系でとても読みやすい本です。わかりやすいのですが内容は決して薄いものではありません。導入には最適化かと思います

どれも甲乙つけがたく順不同で記入しております。

これらはかなりポピュラーなものでまちがいありません。しかも、読者に伝わりやすく書いてあるのもありがたい。とにかく読む本がわからないという方にはおすすめです。外食一回くらいのコストで仕事にぐんとやりがいや張り合いが出たり、自分のやりたい方向に気がついたりできるものです。

そして、読書の最大の効果は自分の無知に気がつくことです。より保育をよくしたい、子どもにとってよりよい方法を探しているというかたは時間があるときではなく時間をとって読んでみてください。もし後悔した方いたらコメント下さい。

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