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【「死」とは何か】哲学は数学に似ているのだと思う

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆(ただし、本書の第7講まで)

〜哲学的思考の入門書〜

まず初めに正直に言うと、この本を途中で読むのをやめてしまった。おそらく全体の7割ぐらいのところまで読んだと思うが、それ以上は読み進められなかった。内容があまりにも難しく感じてしまったからだ。

冒頭で著者が述べているのは、この本は哲学の入門書である、ということ。「死」というテーマから哲学とはなんぞやという事を伝える本であるというのだ。

要するに、「死」について何かしらの回答を提示する本ではなく、個々人が今後「死」について考えるための哲学的なツールや思考法を指南する本、言い換えれば「死」というフィルターを通じて"哲学"という学問におけるあらゆる事象に対する考え方や真理の組み立て方を知る本、だと言えるだろう。少なくとも、僕はそう感じた。

〜哲学の論法は数学に似ている〜

さて、本書に対するレビューなどを見ていると「書き方が回りくどい」などの意見がたくさんあった。実際に僕もかなり回りくどいなぁと感じる場面が多々あったが、「哲学における考え方とはこういうものなのだろう」となんとなく考えるようになった。

哲学は数学に似ている、というのが僕の感じた感想だ。

僕は昔から数学が得意で、大学でも数学を専攻していた。僕が思う数学の好きなところは、結論に例外が無い、というところだ。そして、そんなところが数学の美しい点だとも思っている。
「1+1=2」というのは、例外のない結論だ。これを真理という言葉に言い換えてもいい。もちろん、物事の例えで「1+1は2じゃなくて、5にも10にもなる」なんて言い方をするような場面はあるが、少なくとも数学という世界においては1+1=2という真理に対して例外はない。数学における数式や定理は全て例外のない結論になっている。そして、今後現れてくる新たな数式や定理は一切の例外を許さない結果を導き出すものでなければならないのだ。

そして、哲学においてもおそらくこの考え方が根底にあるのだと僕はこの本を読んで感じた。

僕が思うに、ある原理を提唱するにあたり、その原理は例外なく全ての人に当てはまるものでなければ認められない、というのが哲学の世界なのだろう。

この本の難しさを数学で例えるのであれば、すでに存在している数式や定理を覚えてどのように使うか、ではなく、新しい数式や定理を自らの手で生み出すプロセスを知るための内容なのだ。

なんとなく、この本の難しさが伝わっただろうか。


〜続きはいつか読み終えた時に書こう〜

さて、先述した通り、僕はこの本を最後まで読めていない。

残りの講は「死と向き合う生き方」と「自殺」についてだ。

この部分についてはいつか読み終えたら続きを書こうと思う。

しかし、そこに至るまでかなり頭の中をぐちゃぐちゃにしてしまったので、果たしていつもう一度この本を手に取る日が来るやら…

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