【世界の大富豪2000人がこっそり教えてくれたこと】金持ちになる前に幸せになる

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜"幸せな"大富豪になるために〜

タイトルから勘違いしてしまいがちなのだが(かくいう僕も勘違いしていたが)、これはお金を稼ぐ方法を書いたようなマネーに関するハウツー本では無い。

これは"幸せな"金持ちになるためのハウツー本である。
"幸せな"という点が重要で、ここで語られる金持ちには、以下のような人は含まれない。

・事業に成功して多くの資産を築いたが、金にものを言わせて豪華な生活をして最終的に破産してしまう金持ち
・お金はあるが家族にも見捨てられ、人望が一切ない金持ち
・事業で大成功するが、忙しさのあまり自分の好きな時間を作ることが出来ない金持ち
・同じく忙しさのあまり身体を壊して早くに亡くなってしまう金持ち

メディアなどが面白がって取り上げられる金持ち像はこんなところだろう。

しかし、著者がこの本で書いている実際に会って話を聞いた金持ちたちは、世間ではあまり知られていない金持ちたちで、皆、非常に幸福な金持ちたちなのだ。

〜"幸せな"金持ちになるための4つの要素〜

さて、本書で書かれる金持ちたちは、決してお金があるから幸せになっているというわけではない。

お金(経済)
時間
健康
人間関係(人脈)

この4つから自由になるために、様々な習慣を身につけているというのだ。
そして、この4つのバランスが崩れてしまえば、たちまち"不幸な"金持ちになってしまう。

この4つのバランスを維持するための数々の習慣を、この本では紹介している。

〜すぐに幸せになることは出来る〜

正直なところ、本書は終始「金持ちの人に話を聞いたらこんなことを言ってたんです」という語り口になっているので、この本の中に書かれている習慣を実現させてどれだけ効果を生み出す事が出来るかはわからない。個人的には、あまり信憑性の無い話のようにも感じてしまった。

しかしながら、書かれている事にはいくつか納得出来る部分もある。
総じていえば、"金持ち"にすぐなる事は出来ないかもしれないが、"幸せ"になる事はすぐにできるのではないか、と感じた一冊だった。

先程の4つの要素の中で、どうしても重要視してしまうのが「お金」だろう(少なくとも、こんなタイトルの本を手にする人は1番重要だと思ってるだろう)。

しかしながら、本書に書かれている幸せな金持ちたちの暮らしや習慣を見ていると、多くのお金はそんなに必要ない、という事がうかがえる。

他の3つ「時間」「健康」「人間関係」が満たされていれば、「お金」はそこまで多くは必要がないのだと思う。

急に大金を稼ぐという事は難しいかもしれないが、他の3つについては明日からの自分の心持ちで短期間で手に入れる事は出来る。

「お金」から自由になる、という事は、他の「お金では買えないモノ」を手に入れ、人生を満たし、「お金」というものに縛られないようになる、という事ではないだろうか、とこの本を読んで感じた。

「お金」に縛られているかもしれないと感じた人は、一度読んでみれば、自分の人生の考え方を少し変える事があるかもしれない。