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【図解】孫子/彼れを知りて己れを知れば、百戦して殆うからず

こんにちは、タキツネです。
今回は、『孫子そんし』(いわゆる孫子の兵法)の有名な一節を図解してみたのでシェアします。

学べること

  1. 正しい情報の把握は勝敗を分けるほど重要

  2. 把握すべき情報は敵の情報だけではなく、味方の情報も知る必要がある

  3. 「百回戦っても危険がない」とは、情報さえ把握していればどんな戦力差でも勝てると言っているわけではない

3.については、同じ謀攻篇に以下の一説があり、これを併せて読むと理解しやすいでしょう。

  • 自軍10に対して敵軍1なら包囲せよ

  • 5対1なら攻撃せよ

  • 2対1なら敵軍を分裂させよ

  • 1対1なら努力して戦え

  • 1対2なら退却せよ

  • 味方が少数なら隠れよ

という基本方針が示されています。

孫子は敵味方の情報を把握した結果、味方が不利であれば退却するなり隠れるなりして戦いを避けよと言っています。非常に慎重なんですね。

そして、戦う場合でも戦力差に応じた方針で戦うので、何回戦っても危険な目に遭いづらいというわけ。なるべく「出たとこ勝負」にならないように事前にリサーチを怠るな、というメッセージを感じます。

読み下し文・現代語訳

故に曰わく、れを知りておのれを知れば、百戦してあやうからず。彼れを知らずして己れを知れば、一勝一敗す。彼れを知らず己れを知らざれば、戦うごとに必ず殆うし。

(前略)「敵情を知って身方みかたの事情も知っていれば、百たび戦っても危険がなく、敵情を知らないで身方の事情を知っていれば、勝ったり負けたりし、敵情を知らず身方の事情も知らないのでは、戦うたびにきまって危険だ。」といわれるのである。

新訂 孫子/金谷治訳注 謀攻篇第三

故に用兵の法は、十なれば即ちこれを囲み、五なれば即ちこれを攻め、倍すれば即ちこれを分かち、敵すれば即ちくこれと戦い、少なければ即ち能くこれを逃れ、かざれば即ち能くこれを避く。

戦争の原則としては[身方の軍勢が]十倍であれば敵軍を包囲し、五倍であれば敵軍を攻撃し、倍であれば敵軍を分裂させ、ひとしければ努力して戦い、少なければなんとか退却し、力が及ばなければうまく隠れる。

同上

今回は以上です。
孫子は他にも勉強になる文章がたくさんあるので、また書こうと思ってます。また気が向いたら見に来てやってください。
それではまた。

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