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【日記エッセイ】「新歓!Kとテニスサークル」

以上の話から僕は大学に入学して映画サークルに入ることを決めるが新歓の時期はまだ続いており、僕はKと一緒に他のサークルも見て回ることにした。新歓の時期はタダ飯を食えるというのも耳にしていて、お金を全く持ってなかった僕はタダ飯を食うつもりでもあった。僕たちは手当たり次第に様々なサークルの新歓に行った。

そんな中でもテニスサークルに行った時の話である。

それは王道テニスサークルの「アーモンド」である。大学にはテニスサークルが複数あり「アーモンド」はその中でもトップのテニスサークルだった。いわば大学生活を謳歌するイケイケサークルである。

自意識の塊のような僕とガラケーのKはテニスサークル「アーモンド」の新歓焼肉パーティーに行くために大学のラウンジに向かった。

ラウンジに着くと、華やかで賑やかなオーラを纏ったテニスサークルの人たちが受付をしていた。

「あの、サークルに興味があって.....」と声をかけた。

茶髪で高身長の色黒テニサー男が顔全身を笑顔で包んで登場した。

テニサー男は今回の焼肉パーティーの参加名簿を片手に持っていた。名簿は空欄だらけだった。

登場するなりテニサー男は僕とKの全身に目を通した。

「あの、僕たち新歓焼肉パーティーに参加したくて」と言った。

それに対して食い気味でテニサー男は

「焼肉パーティーははもう定員が一杯で」と言った。


「えっ?!」僕たちは動揺した。

「ごめんな」

どういうことだ?!名簿はまだ全然埋まってないじゃないか。

そこにこのやり取りを聞いていたテニサー女がやってきて「名簿空いてるから、全然いけるやん」とテニサー男に言った。

僕たちはそうやんな!と思った。

それに対してテニサー男は「いやもう結構ラインとかで集まってねん」と言った。

テニサー女は「いや、そんなこと言ってなかったやん」とテニサー男に詰め寄る。

すると、テニサー男が一瞬真顔になって、テニサー女に小さな声で

「コイツらはちゃうやろ」と言った。


小さな声と言っても全然僕たちに聴こえている。テニサー男の直感からすると僕たちはあまりにもテニサーに見合ってなかったらしい。薄々感じていたことをハッキリと言葉にされる。

それに対してテニサー女が「やけど、この子らかわいそうやん」と言った。

その言葉が1番僕たちを可哀想にした。結局、僕たちはラウンジから去ることになる。

僕らのテニスサークルライフの夢は予選に出ることもなく散ったのである。


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