【日記エッセイ】「未知との出逢い③」
Boxで僕とKと先輩は色んな話をしていた。時間は0時を超えていた。突然、Boxのドアが勢いよく開いた。
入ってきたのは小柄な金髪とカラフルな服をきたメガネだった。
2人は僕の1個上に当たるサークルの先輩だった。
声のデカい金髪の先輩と捲し立てるように話すカラフルな先輩。
テンションが異常に高い、一体何なんだこの人たちはと思った。
そして、来て早々に2人は「サイファーすっか」と言い出した。
サイファー??
何やらラップを順番にしていくことらしい。
金髪の先輩がビートをかけて、カラフルな先輩が小さなミラーボールでBoxをカラフルにした。Boxは一瞬でクラブと化した。
金髪の先輩とカラフルな先輩がサイファーを始める。2人は今日のあったことでラップをしている。所々で「ウェーーーイ」と言って手を頭の上で振った、どうやらラップが上手かった時に上手かったですよと伝える表現らしい。僕には全てが初めてだった。
2人はラップしながら、まじまじと僕を見ている。
次はお前だそ?みたいな雰囲気が僕に伝わってくる。
じぁ、次お前!と順番が僕に振られた。
イカついヒップホップのビートだけがBoxに響いた。
僕は何も出来なかったのである。ただただ、ソファーに張り付いたように座っていた。
少ししてから、つまらなかったのか2人は帰っていた。嵐のような騒めきだった。
僕たちも解散した。帰りながら、僕は凄く落ち込んだ、何も出来なかった自分にである。さっきまでワクワクすると調子に乗っていた分、何も出来ない自分が嫌になった。
けれど、僕はこのサークルにこれからも行きたいと思ったのである。
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