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日記エッセイ

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大学時代の主に映画サークルで起きた出来事を書いています。
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#四畳半神話大系

【日記エッセイ】「木造の寮編③ 四畳半神話体系の現実」

【日記エッセイ】「木造の寮編③ 四畳半神話体系の現実」

大学1年生の夏、僕は、開かない窓とエアコンのつかない四畳半で夏を迎えることになった。なぜ窓が開かなくなったかは②を読んで頂きたい。

あるのは扇風機だけである。

7月は乗り切れたが、8月はさすがに暑く、開かない窓とを開けることにした。窓の隙間を埋めるためのビニールテープを剥がして、窓を全開にして扇風機をつけて寝ていた。

窓を開けて扇風機をつけていれば、全然ぐっすり寝れた。

けど、窓を全開にし

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【日記エッセイ】「木造の寮編② 四畳半神話体系の現実」

【日記エッセイ】「木造の寮編② 四畳半神話体系の現実」

大学1年生の時に、僕は木造築56年の自治寮の畳の四畳半に住んでいた。部屋の窓は綺麗に閉まらず、常に隙間が空いてた。

夏のある日である。

僕は寮に帰宅して、自らの部屋の引き戸を横にガラガラと開けた。

開けた途端、視界が一瞬、真っ黒になった。

何事かというと、

窓の隙間から、羽蟻が30匹くらい侵入して四畳半の部屋を飛び回っているのである。

羽蟻のあまりの数に、僕は一瞬外かと思った。

羽蟻

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【日記エッセイ】「木造の寮編① 四畳半神話体系の現実」

【日記エッセイ】「木造の寮編① 四畳半神話体系の現実」

僕は京都の大学に行くことになり、お金がなかったため、大学が募集していた築年数56年の木造の自治寮に住むことになる。

四畳半の畳の部屋、荷物を入れると部屋はパンパンになった。窓はボロボロで、隙間をテープで止めてある。古いタイプのエアコンで、リモコンを押してもつかない。壁には穴が開いている。共同の風呂から上がって、半裸になって、そこにとりあえず横になって天井を眺めた。この先、僕は一体どうなるのだろう

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