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映画解釈・考察

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#日本映画

【映画解釈/考察】黒沢清監督『CURE』「秘密の部屋(エス)の存在を自我に認めさせるCURE(癒し)」

【映画解釈/考察】黒沢清監督『CURE』「秘密の部屋(エス)の存在を自我に認めさせるCURE(癒し)」

『CURE』(1997)
『クリーピー 偽りの隣人』(2016)
『カリスマ』(1999)
『殺人の追憶』(2003)ポン・ジュノ監督

黒沢清監督と言えば、普段私たちが、意識していない存在を、見事に、顕在化させる精緻な脚本が特徴的です。今回は、そのような作品の中から、代表作の一つである『CURE』を考察します。

『CURE』のプロットとリンクする童話『青髭』冒頭、女優の中川安奈さんが演じる高部

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【映画解釈/考察】『Love Letter』(1995) 「ラカンの"手紙(思い)は必ず宛名(相手)に届く"」

【映画解釈/考察】『Love Letter』(1995) 「ラカンの"手紙(思い)は必ず宛名(相手)に届く"」

『Love Letter』(1995) 岩井俊二監督『ラストレター』(2020) 岩井俊二監督

映画『Love Letter』の公開から25年経った2020年岩井俊二監督によって再度、「手紙」を題材にした映画『ラストレター』が、公開されました。

『ラストレター』も、とても良い作品なのですが、観たあとだと、さらに『Love Letter』が、奇跡的なストーリー(構成)で、より素晴らしく感じら

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