【小説】 祖父は世界覇者 【ショートショート】
私の母方の祖父が亡くなった。
母の実家を訪れるたび、小さな頃から私のことを「めいちゃん」と呼び、他の兄妹と比べて可愛がってくれていたように思う。
祖母は七年前に亡くなっていて、九十五歳の祖父は自宅を訪れた訪問介護士によって亡くなっているのが発見された。
最期は腰に問題を抱えているくらいなもんで、完全な老衰だと医師は言っていた。
最期の別れを済ませても遺族にはなさなければならない事が沢山で、釣りが趣味だった祖父の部屋を片付けるのは本当に骨が折れた。
そんな中、兄