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ショートショート広場

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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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#コメディ小説

【小説】 夏。収穫アルバイト 【ショートショート】

 高校生活最後の夏休み。受験勉強そっちのけでアニメを観ていた僕は、ある作品の影響からカッ…

大枝 岳志
4日前
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【小説】 駅前おじさんの真実 【ショートショート】

 東京○○区駅前等で非常によく見られる光景の一つに、昼間から泥酔し切った中高年者がロータ…

大枝 岳志
11日前
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【小説】 第二秘書浅見賢太郎 【Ⅲ】

一話、二話はこちら→  新宿会館での少年部講演会を終え、楽屋へ戻った正文学会・会長の吉原…

大枝 岳志
2週間前
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【小説】 第二秘書浅見賢太郎 【Ⅱ】

第一話はこちら 校則で禁止されていた宗教勧誘を行ったことが原因で停学処分となった正文学会…

大枝 岳志
2週間前
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【小説】 父と私の土曜日 【ショートショート】 

 三ヵ月ぶりに危急の用件で実家に帰ることになった。キッカケはマネージャーを通して伝えられ…

大枝 岳志
1か月前
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【小説】 あたらしい生き物 【ショートショート】

 ついに、念願の茶釜を手に入れた。清水風芳作のこの茶釜を、私は長年に渡り探し求めていたの…

大枝 岳志
1か月前
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【小説】 病名「いい人」 【ショートショート】

 浜本青年には幼い頃から決して揺るがない、とある信念があった。  それは、いつどんな状況にあっても、他人に「いい人」だと思われたいというものだった。  その為、周りの友人達を多く困惑させる時もあった。  先日、浜本は仲間達に誘われて合コンへ行った。  集まった煌びやかな女子達の話を浜本はにこやかに聞き続け、取り皿を分け、グラスに目を配った。  当然、「いい人」だと思われたいからだ。 「こりゃ安心じゃなくて、ただの安全な男だわ」そう思ったA子が、浜本にこんな事を愚痴った。

【小説】 空気「正常」機 【ショートショート】

『冷め切った家庭内、ギスギスした部署内、腐敗し切った上層部の空気にも!』  そんな謳い文…

大枝 岳志
2か月前
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【小説】 ゾンビの日常 【ショートショート】

「きゃあああああ! ゾ、ゾンビ!」  うう~、うううううう! うう、ううううううううう!…

大枝 岳志
2か月前
8

【小説】 無職遊戯 【ショートショート】

 私は、無職である。  失業給付金を元出に暮らしてはいるが、働く気持ちは今の所、持ち合わ…

大枝 岳志
3か月前
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【小説】 公衆便所、発進! 【ショートショート】

 近所を散歩をしていたら急におなかが痛くなってしまい、僕は馴染みの公衆トイレへ駆け込んだ…

大枝 岳志
3か月前
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【小説】 猫、担々麺を食べに行く 【ショートショート】

七時間のうたた寝から目覚めた猫はグーッと背伸びをして、自身のとある妙な異変に気が付いた。…

大枝 岳志
3か月前
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【小説】 組員、全員老人 【ショートショート】

 かつて三百人を誇る組員を有しており、その街を仕切っていた「大隈組」は暴対法の時代と共に…

大枝 岳志
4か月前
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【小説】 祖父は世界覇者 【ショートショート】

 私の母方の祖父が亡くなった。  母の実家を訪れるたび、小さな頃から私のことを「めいちゃん」と呼び、他の兄妹と比べて可愛がってくれていたように思う。  祖母は七年前に亡くなっていて、九十五歳の祖父は自宅を訪れた訪問介護士によって亡くなっているのが発見された。  最期は腰に問題を抱えているくらいなもんで、完全な老衰だと医師は言っていた。  最期の別れを済ませても遺族にはなさなければならない事が沢山で、釣りが趣味だった祖父の部屋を片付けるのは本当に骨が折れた。  そんな中、兄