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ショートショート広場

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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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#生活

【小説】 夕闇に告ぐ 【ショートショート】

生まれたはずであるこの街の、少し駅から離れた踏切の向う側の景色を実は彼女はあまり良く知り…

大枝 岳志
2週間前
6

【小説】 誰が為に、 【ショートショート】

 三十五歳を過ぎた頃から、人と関わりを持つことが極端に億劫に感じるようになった。  一円…

大枝 岳志
1か月前
14

【小説】 芥地獄の観音様 【4万字】

 歯痒い季節なんてのはよ、とっくの昔に過ぎ去っているんだ。  俺の人生はこの歯と同じよう…

大枝 岳志
2か月前
16

【小説】 思い出に、よろしく 【ショートショート】

 五反田駅を出ると俺を待ち構えていたかのように突然、大雨が降り出した。悪いとは思っていな…

大枝 岳志
2か月前
11

【小説】 狂った季節には

 リモコンの電池が切れてしまったようだと母から言われた私は念のために蓋を開け、電池を数回…

大枝 岳志
3か月前
10

【小説】 風が壊れたら

 時々介護ベッドの柵に掴まりながら、一昨日からじい様が苦しそうに咳き込んでいる。  今も…

大枝 岳志
4か月前
5

【小説】 夢の続き 【ショートショート】

妙にリアルな夢を見た。 ジャングルの拓けた場所で僕はずぶ濡れになった服や道具を乾かしていると、突然すぐ側に流れる川から巨大ワニが現れたのだ。 やばい! と思って裸のまま立ち上がると、ワニの異変に気が付いた。川から上がって来たはずなのに、尻尾の先に火が点いているのだ。 陸に上がったワニはみるみる内に火に包まれて行き、すぐにワニは火だるまになって目の前でのたうち回り始める。 僕は肉が焦げる匂いでたまらず咽せていると、上空からバラバラと空気を裂く音が聞こえ始める。すぐに突風が辺

【小説】 イエローマーケットへ 【ショートショート】

 街を三つ挟んで暮らす年老いた母から、今年も母の日のプレゼントを強請られた。 「やっぱり…

大枝 岳志
1年前
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【小説】 幸せクレジット 【ショートショート】

 俺はずっとダメな人間だった。  高校を中退してからというものの、定職にも就かず遊び呆け…

大枝 岳志
2年前
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【掌編小説】 みんないいこ 【瞬間読書】

 ただでさえディスカウントで有名な駅前のスーパーだったが、夕方のタイムセール時に店に入る…

大枝 岳志
3年前
19

【小説】 嫌われ者の質屋 【ショートショート】

 曇り空の多い街に在る石畳の商店街。昼は観光客や地元の買い物客で活気が溢れているが、夜に…

大枝 岳志
3年前
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