武雄信夫

商店街活性化とは、商店街の現状に「プラスを加え、マイナスを減らす」ことではありません。…

武雄信夫

商店街活性化とは、商店街の現状に「プラスを加え、マイナスを減らす」ことではありません。 商業集積として持続可能なビジョンとして掲げ、現在からそこに向かうストーリーを描いて日々の実務の中で実現していくことです。その方法を「商店街再生への道」と名付け、取り組みに必要な情報を提案します

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問題解決に於ける見立ての効用

対象Aについての叙述の論理構造を対象Bの論理構造の叙述に利用するとき、利用、応用、転用etc 表現できるが最も適切なのは? 試みにCoprlot にたずねた結果がこれ: 問い:物理学のレトリックを経済学に転用する”という表現は適切ですか? 答え:はい、その表現は適切です。物理学の理論や概念を経済学の問題解決に適用することは、新しい視点や解決策を提供することがあります。これはしばしば「物理学のレトリックを経済学に転用する」と表現されます。ただし、このような転用は注意深く行う

    • 誰も知らない?【商店街活性化の必須知識】

      ?あなたはいくつ説明できる? 〇「GoTo商店街(来街訴求)」はなぜ成功しないのか? ※どう違う?商店街間競争と商業施設間競争 〇「コミュニティ機能」の功罪 ※物販機能と非物販・社会的機能の関係は? 〇商店街活性化、戦略と戦術を使いこなす ※タウンマネジメントとはどういう仕事? 〇「商業理論」はなぜ必要か ※どう違う?ショッピングモールと中心商店街 〇商店街活性化とは街がどうなることか? ※顧客生成維持装置・「売場」はこう理解する 〇「業種揃え・店揃えの

      • 商店街再生のカギは「売場の理論」の拳々服膺

        商店街再生のカギは「売場の理論」のい修得、実行。 商店街活性化とは繁盛店が軒を連ねる通りを実現すること。 だが、商店街は【繁盛する売場の作りかた】を持っていない。 来街したイベント客をショッピング客に変身させるには【売場をどう変えればお客に支持されるか】という問題を解かなければならない。 【繁盛する売り場】とは、客数✕客単価が向上→増収増益が継続する売場=「売れる売場」のこと。 従来の取組=来街者増加→店前通行量の増加では実現出来ない。 「売場はどうあるべきか?」という原初

        • テナントミックスかタウンマネジメントか

          注:トップ画像は、テナントミックスで一世?を風靡した油津商店街 テナントミックスかタウンマネジメントか 原語で略称にすれば、どちらもTM。 先進的なTMOではこれらの計画作りに取り組んでおられるところもあるかと思います。 経産省では昨年度「中心市街地活性化におけるテナントミックスの手法に関する調査研究」に取り組まれたようで、その結果が『実践行動マニュアル』ですね。 テナントミックスとタウンマネジメント、中心市街地活性化を推進するうえでより正しいアプローチはどちらでしょう

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          『実態調査』と実体としての商店街

          中小企業庁の調査報告における「商店街の抱える問題」と取り組み状況から推測される商店街が直面している本当の問題 この1ページから分かること: 1.上位1~3位の問題について (1)街の将来―持続可能性に直接影響することばかり (2)これまでほとんど取り組まれていない (3)効果的な「対症療法」はあり得ない 2.現在取り組まれている事業との関係 (1)通行量増大事業では解決出来ない (2)空店舗活用事業では解決出来ない (3)集客事業(イベント、コミュニティ事業その他)

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          商業まちづくり、2✕2のウソ

          第一のウソ:〈商店街政に関する策二つのウソ〉 商業まちづくりのポジション 二つのウソに根拠をおいている。 第一の一: 商店街は商業政策だけでは活性化出来ない。 :そもそもこれまで商店街=自生的商業集積を持続可能なあり方に改革する、という意味での活性化を実現する政策(スキーム&支援策)が提示され実施されたことあっただろうか? 唯一提供されたのは旧中活法―タウンマネJメント方式だが、これまで繰り返し検証してきたようにスキームと現場の力量に致命的な齟齬があって挫折した。 この

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          商店街活性化と商業・まちづくり,どこがどう違うのか?

           ご承知のとおり、われわれは商店街活性化=商店街の商業集積としての維持・再生を実現する取り組み、方向と方法について提言、協働する立場にあり、「商業まちづくり」とは敢えて一線を画しています。 商店街活性化とまちづくり、どう違うのか? ■商店街活性化: 国がこれまでに提起した唯一の商活性化の定義は、旧・中心市街地活性化法のスキームにあるとおり、〈もの余り・店あまり〉という時代にける商業集積間競争の激化および消費購買行動の多様化という環境変化への適応に失敗したことが原因で衰退趨

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          プロジェクトとは

          ―プロジェクトとは何だろうか?―  一部には〈企画して実行する〉ことならすべてプロジェクトと呼びたがる風潮がありますね。 なにげに濫用していると、ここ一番・正真正銘プロジェクトの出番、という局面でありきたりの〈企画と実施〉で済ませようとする・・状況的に明らかにミスマッチなので、企画と実施は敢えなく挫折、局面への対応は大失敗、ということになりかねません。 ちなみに、商店街活性化は都市、商店街にとって正真正銘のプロジェクト、です。 プロジェクトとは、問題解決への組織的な取り組み

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          商店街活性化 三つのミステーク

          個店はひたすらかっての繁盛ノウハウの時代錯誤な反覆及び片言隻句を聞きかじった空論に基づく手前勝手・独断試行、結果、全盛期とは似ても似つかぬ業容三点セットとなり果てており、組合はと言えばこれまた昔取った杵柄、かって近郷近在の善男善女にため息をつかせた共同販売促進事業、面影すら無い経費圧縮版の繰り返し、往時を知るお客はいなくなったし、まあいいか・・・。  他方、お客の方はと言えば、 無印 ユニクロ、スタバ マックにミスドに みんなまとめてイオンモール、というようにナショナルチェ

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          SWOT分析のウソバカマヌケ

           ライリー派、ランチェスター派の批判的検討が一段落、思いがけなく面白がっていただきましたので、ものはついで、よく見かける経営ノウハウを検討してみたいと思います。 まずはSWOT分析から。 これ、本邦では多くの人が誤解しているようで、まずは我が国で流布されているところから検討してみましょう。 よく聞かれるSWOT理解 1.SWOTとは、   S:強み   W:弱み   O:機会   T:脅威 の略です。 2.使い方   企業内部の強みと弱み、企業を取り巻く環境における

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          商店街 魅力ある店舗 減少のメカニズム

          「魅力ある店舗の減少」と書くと、店舗そのものが転・廃業したように取られがちですが、それだけではありません。従来は、お客が多く出入りして活気があり魅力があったのに、いつの間にお客の出入りも少なくなり、外からうかがれる売場の雰囲気も色褪せているような、という状況に陥っている、魅力的だった売場がいつの間にか魅力をあまり感じられない売場に変わっている、という場合も「魅力ある店舗の減少」に含まれますね。 だから「魅力ある店舗の減少=魅力ある売場の減少」と書いた方が誤解が少ない。店舗と

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          小売業経営の理論と技術

            独立自営中小小売業(以下「独立個店」)とチェーン小売業(以下「チェーン」)の売場運営に関する知識・技術(以下「経営ノウハウ」)の差違の根源は、経験の蓄積によって形成される理論の有無です。 創業当時、独立個店と同じように業種的に継承されているノウハウ、成功事例などを問題解決の仮説―試行の根拠に採用したチェーンは、売場を多数展開するなかで蓄積される多数の経験をまとめて、企業独自の(企業~業種限りの)経営ノウハウを創っていきます。 その経営ノウハウに基づく問題解決の仮説試行の

          小売業経営の理論と技術

          通行量の減少という擬似問題

          「通行量の減少」とはどういう問題なのか? 最低限、”集客イベントの増大” では解決出来ない問題だ、ということでは理解が共有されていていいはずなのに。 もし、本当に〈経験と勘〉で問題を解決しようとするなら、〈集客イベント〉が問題の解決にはならないことは全国・全商店街的に共有されて以内とおかしいのでは? 〈経験と勘〉で取り組む=経験に学んで適切な解決法を選択するということなら、失敗した経験は反省し、改善し、あるいは代替手段と交換しなかればならない。 しかし、現実にはイベントへの

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          時期未成熟原理

           20世紀初頭、英国の古典文献学者・コーンフォードという人が発明 した「原理」でおなじみオーシュマンさんのご紹介です。 (A・オーシュマン『反動のレトリック』 1997 法政大学出版局)。 『時期未成熟原理」とは , ①提案されている「やるべきこと」は確かに正しいことであり、 ②やるべきことであることに疑いの余地はない、が、しかし、 ③現時点では時機が熟しておらず、 ④「残念ながら」取り組むべきではない、という主張。  この「原理」、我らが中心市街地、とりわけ商店街活性

          時期未成熟原理

          「活性化には人口が大事・論」批判

          ●人口理論派批判 小売業はお客の生活に必要な材料を提供することを事業機会としています。有店舗小売業の場合、お客は「地元・周辺住民」であることが多いことから、客数は人口に比例するとか、人口の多いところが好立地 などという[迷信]がはびこっています。 お店の客数・売り上げと周辺人口には因果関係は無い、にもかかわらず、多くの経営者が「人口神話」に陥っている。 また、中心市街地の商業活性化論において、 ○中心市街地に居住する人口を増やす施策を講じろ ○中心市街地に(買い物以外の

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          言葉の使い方

          ●言葉遣い 人形遣い、たとえば人形浄瑠璃。たくみに人形を操り観客をドラマに没入させる。もちろん熟練のわざが必要ですね。 マーケティングの我々による定義は、ご承知のとおり、「お客がその期待する結果を得る活動に貢献することを通して自分の目的を達成する」ことです。 もちろんそのためには技術が必要です。 では、その技術とは一体何か? 小売業を通して考えてみましょう。  小売業は商品を売買することがマーケティング機会ですが、商品の売買、消費の動きはあなた及びお客のアタマのなかでの

          言葉の使い方