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プロジェクトとは

―プロジェクトとは何だろうか?― 
一部には〈企画して実行する〉ことならすべてプロジェクトと呼びたがる風潮がありますね。
なにげに濫用していると、ここ一番・正真正銘プロジェクトの出番、という局面でありきたりの〈企画と実施〉で済ませようとする・・状況的に明らかにミスマッチなので、企画と実施は敢えなく挫折、局面への対応は大失敗、ということになりかねません。
ちなみに、商店街活性化は都市、商店街にとって正真正銘のプロジェクト、です。

プロジェクトとは、問題解決への組織的な取り組みの方法の一種ですが、どんな問題への対応に採用される方法か、よく引用される米国政府が取り組んだ事例を紹介します。

1.マンハッタン計画 参照:ウイキペディア
2.アポロ計画 参照:ウイキペディア
両者ともプロジェクトの代表例としてよく参照されます。
詳細についてはお手数ですが、ウイキ参照下さい。

二つの計画(問題)に共通していること:
1.事業主体(この場合は米国政府)の存続、価値の保全に直接関わる一回性の問題
2.従来の学術、産業、行政の分野には収まらない問題→各分野からの知見・技術の結集が不可欠
3.これまで起こったことのない種類の問題で、既存の分業体制による問題解決システムでは地追う出来ない、広範複雑な分野に間連する問題
4.既存各方面から所要の知見、技術を結集して新たな状況に適応する体制を構築する。不足するものについては新しく創建する
5.既存の分業部門を越えた取り組みであり、専門的、総合的な運営管理が不可欠
6.全体の見通しは困難だが許容期間は限られる
これらの特徴を持った問題を解決するために臨時に組織されるのがプロジェクトです。

一言で表現すれば:事業主体の目的・使命保全に直接関わるこれまで例の無い問題の解決にあたるシステム。
広範にわたる専門分野を動員し、総合的に管理運営することで未経験の問題を解決する
でいかがでしょうか?
現代におけるプロジェクト的対応が必要だった問題は、新型コロナが典型でしたが、果たして我が国の対応はプロジェクト指向で組織されていたかどうか・・。

もちろん、先述のとおり、われらが商店街活性化も立派なプロジェクト案件です。
”『中活法』に基づく都市旧中心部・商業街区の活性化=ショッピングモールに見立てたタウンマネジメントによる商業集積としての再構築”は、プロジェクトとして取り組まない限り、成功し無い性格の問題です。
実際、タウンマネジメントシステムは、プロジェクト推進組織として構想されていたと言ってよいものでしたが、その後の経緯をみるとその意識は無かったようです。

さて、プロジェクトが上記のような性格を持った問題への解決アプローチだとすると、プロジェクトが具備しなければならない要件がいろいろ考えられます。
次にプロジェクトが具備すべき要件について考えます。

つづく

※X上でのプロジェクト言及は、別アカウント情報創発研究の過去ポストから【プロジェクト】を検索、togetterにまとめています。https://togetter.com/li/2332223
※添付写真は、マンハッタンプロジェクトを仕切ったオッペンハイマー博士。アマソンにドキュメントあり

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