たけぶぅ

ネットメディアの編集責任者を務める、40代の男性です。娘と妻の3人暮らし。趣味はPCゲ…

たけぶぅ

ネットメディアの編集責任者を務める、40代の男性です。娘と妻の3人暮らし。趣味はPCゲームとドライブ(持ち車はなし)。

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PV連動報酬型のウェブ記事の運用は可能か

普段私が依頼しているウェブ記事は、1本いくら、1文字いくらのどちらかです。「書く」という行為と、その「内容」に対してお金を払っていることになります(「時間」は正直その人のスキルによるので別だと思っています。この話はまた今度)。 同じような計算方法は、一般的な雑誌でも同様です。雑誌とは文字単価が異なりますが、予算、制作経費、発行部数、実売部数などによっても変わってくるのでしょう(そんなに高い雑誌で書いたことはありませんが)。 ウェブと紙媒体の大きな違いとして、読者の属性や読

    • 新人編集者時代に最も役に立った「読者ページ」の編集

      雑誌の編集を始めた当初は、校正記号もフォントも図版の指定もラフも、まったくわかりませんでした。 ただ、これらはどれだけ書籍などで学んでも実践には役に立ちません。なんでもいいから(自分で作った本でもいい)実際にモノを作ってみることが不可欠です。 昔は今とは違って効率重視ということはそれほど言われなかったので、一見無駄と思われるものでも時間をかけて任せてもらえました。それが新人編集者にとっては一番ありがたいことでした。 その中で、特に今の私を作る大きな転機となったのが「読者

      • 編集や執筆での「手抜き」とは?

        自分が担当しているメディアの中で、期末のために多少予算を抑え気味にしてほしい、という要望が社内からありました。その際、上司から「クオリティが下がってもやむをえない」ということも言われました。 記事の本数に関しては、明確に減らすことで対応できます。しかし、「クオリティを下げた文章ってなんだろう?」とふと思いました。 ライターさんでも編集者さんでも、一定の文章力がある方であれば、あえて下手だったり情報を減らしたり、といったことはされないと思います。まとめ記事で例示するテーマを

        • ウェブコンテンツにおける写真と本文の関係性

          ウェブコンテンツの中の写真やイラストと文章の配置で、時々違和感を感じることがあります。 たとえばこの記事の下の方にあるハムの商品説明。写真→キャプション→本文説明という順序になっています(この記事自体はとても素晴らしいもので、批判どころかとてもためになりました)。 https://bizhint.jp/report/921117?utm_campaign=20240227_post_news&utm_medium=email&utm_source=bizhint.jp&tr

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          「AIの記事でいい」をどう考えるか

          自動生成AIがどんどん出てきて、私の周りでも仕事で多くの人が活用するようになってきています。 先日は、Webサービスのユーザー施策としてどんなキャンペーンを打つのかを検討する会議で、エンジニア側のチーフがCHATGPTに聞いたテーマ案をベースに会議を進めていきました。 いままでは我々編集や企画の仕事でしたが、AIによって取材やインプットをしてこなかった部門でも新しいアイデアが出せるようになった、とも言えます。 たしかに、奇抜で突拍子もないアイデアもたくさんあります。いい

          「AIの記事でいい」をどう考えるか

          ド定番なウェブ記事のフォーマットを教えます(途中)

          ウェブサイトの記事を作る理由のひとつは、狙った検索キーワードを獲得することです。オーガニック検索の量を増やせば、当然流入が増えて記事やサイトの価値も高まります。 でも、どんな形で記事を書けばいいか、いまいちわからない…という方に向けて、自分がやっている鉄板の記事フォーマットをお伝えしてみます。同じようなものもあると思いますが、一応は自分なりのオリジナルな形です。誰かと言ってることが同じだったらすみません。 汎用ウェブ記事フォーマット基本の構成はこんな感じです。 タイトル

          ド定番なウェブ記事のフォーマットを教えます(途中)

          編集業務における「短期記憶」のハナシ

          これは編集というよりも校正作業かもしれないのですが。 編集業務の中で大きな時間を締める、原稿を読むという作業。この時に、「ですます調」と「だである調」が混ざっていたり、誤字・脱字があったり、漢字やカナの使い方がバラバラになっている表記揺れなんかをチェックするわけです。 この間違い探しのような作業は、人によってかなり精度に差があります。それこそクイズやパズルの得意不得意と似ている気がする。 原則として、ひとつの原稿の中で表現がバラバラなのはNGです。それは誰もがなんとなく

          編集業務における「短期記憶」のハナシ

          クリームパンでキレた話と、コロナ患者への「自己責任」圧のつらさ

          先週の土曜日から水曜日まで、実は会社を病欠していました。コロナではなく、ウイルス性の胃腸炎との診断。胃と腸の痛み、吐き気と、特に頭痛がつきまとい、治まったのは木曜日の朝。木金も自宅作業にしましたが、吐き気は今でも続いています。 どこかで手などに付着した菌が口に入ってしまったのかもしれません。コロナ対策しながらもかかってしまったのはひとえに自分の反省です。 ただ、今回のことで痛感したことがひとつありました。コロナにかかった人たちへの「自己責任」という重圧です。 うちは娘が

          クリームパンでキレた話と、コロナ患者への「自己責任」圧のつらさ

          新型コロナが終息した後の日本の経済を、ちょっと考えてみた

          暗い話題ばっかりなんで、ちょっと未来の「コロナが収まった未来の話題」を考えてみました。といっても、別に特別な勉強をしたわけでもなんでもないので、筆者の以下の経歴をみて参考になりそうと思ったら読んでみてください。基本、難しい話はできませんw ・大学では社会福祉、児童福祉を専攻 ・福祉系の団体を経て、一般企業で業務委託(フリーランス)、正社員、のちに独立(に参加)、ベンチャーと渡り歩く ・業種は基本的に編集。雑誌、書籍と渡り歩きウェブ編集に ・関わったジャンルは、パソコン、スマ

          新型コロナが終息した後の日本の経済を、ちょっと考えてみた

          16歳の猫がその一生で教えてくれたもの

          本日夕方、飼い猫が亡くなりました。2004年に拾ってからだから16年、人間で言えば80歳以上のおばあちゃんです。大往生と言ってもいいですよね。 体力はだいぶ前から落ちてて、去年から2週間おきに病院での点滴と毎日の薬でなんとか保っていましたが、実は腹水がたまり、体力的に手術もできず、レントゲンでも腫瘍が多数見つかっていて、すでにかなり衰弱していました。 思えばこの子は常に病気との戦いでした。最初は病院にも行かずでしたが、おしりの周辺が破裂する「肛門腺破裂」というのは都合3回

          16歳の猫がその一生で教えてくれたもの

          またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲(3)

          槇原敬之さんの2回目の逮捕後のニュースが少しずつ出てきましたね。 今回は公使ともにパートナーだった方とのいざこざがあったらしいことと、本人は所持はしていても使ってはいないと父親にも語っていたと。 嘘は言っていないと心から信じたいし、そうであれば本当にうれしい。所持自体も罪ではありますし、一度かかってしまった疑惑はなかなか拭えないけど、早く真実が明らかになってほしいと思います。 さて、自分勝手なオススメ曲のご紹介も3回目。 ちなみに、前2回はスマホ、今回はMacで書いて

          またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲(3)

          またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲 (2)

          前回に続いて自分が勝手に盛り上がった、槇原敬之の曲をご紹介したいと思います。 君が教えてくれたもの(Home Sweet Home)彼が犬をたくさん飼っているというのは結構有名な話。そんなパートナーとの交流を歌った曲です。 言葉の通じない犬とのふれあいを、言葉が通じるはずの人間とのふれあいの難しさにたとえています。なにもかもに新鮮さを感じている犬たちに比べて、なんにもしないくせに退屈とか言ってる自分はどうなのよと。 これだけだと少し説教くさく感じますが(事実、この辺のア

          またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲 (2)

          またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲 (1)

          人生には葛藤がつきもの。失敗もするし、悩みもします。無限の音の組み合わせから作品を作り続けなければならないミュージシャン、槇原敬之さんもなおさらだったでしょう。 今回も、これまでの曲たちは聞けなくなっていくと思います。でも、自分の人生を支えたり後押ししてくれた曲たちには、これからもたくさんの人に聞いてほしい。 なので、個人的なレコメンドを、主にアルバム収録曲から紹介したいと思います。 「太陽」(太陽) 1回目の復帰後、最初のアルバムがこれでした。タイアップ曲はひとつも

          またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲 (1)

          令和にドラクエから学ぶこと[ドラクエ2]

          スマホ版のドラクエ2、クリアしました。自分は1977年生まれで、リアルタイムに遊んだ世代。でも、ストーリーはだいたい知ってたけど、ところどころ経験した記憶がないところもあり、多分自力クリアはしてなかったですね。最強パスワードでクリアしただけだったみたい。 サマルトリア王子のフィジカルの弱さも、ロンダルキアの洞窟から先のきつさもほぼそのまま。攻略サイト見ちゃいましたが、無限ループや落とし穴確認しながらの洞窟攻略とか、やりたい方はぜひw ただ、ハーゴンの城は昔よりかなりかんた

          令和にドラクエから学ぶこと[ドラクエ2]

          「編集者は特定分野の知識がなくてもいい」という風説の誤解

          編集者15年ほどの人生の中で、何度かこういうタイプの編集者に出会ったことがある。 ・専門的な知識はライターが持っている。彼らの知識を引き出せればいい ・だから、優れた編集者はどんな分野でも隔てなく編集ができる 経歴を聞いてみると、ファッション、ライフスタイル、デジタルガジェット、住宅など、まったく畑違いに思えるジャンルを渡り歩いている人も少なくない。 また、最近ではSEOキーワードからまとめ記事をライターに作らせる手法も増えた。手っ取り早く、低コストで成果を上げる方法と

          「編集者は特定分野の知識がなくてもいい」という風説の誤解

          初ライターへの初依頼、失敗談

          フリーライターと一言で言ってもその内実は様々。こちらの意図を汲み取れる人もいれば、言われたことしか頑なにやらない志の高さを備えた人もいる。 ここにはライターのいろいろな要素が絡んでいて、プロフィールなんかを読むとなんとなく見えては来る。 それでもやはり、求めた品質の原稿が来ないこともある(発注の問題もあるが、それは改めてまた)。戒めの意味で、その例をいくつか挙げてみる。 ・肩書にやられた某社の社長へのインタビュー記事を、インタビューライターという、あたかも専門家みたいな

          初ライターへの初依頼、失敗談