またきっと聞けると信じて。いま聞いてほしい槇原敬之のアルバム名曲 (2)

前回に続いて自分が勝手に盛り上がった、槇原敬之の曲をご紹介したいと思います。

君が教えてくれたもの(Home Sweet Home)

彼が犬をたくさん飼っているというのは結構有名な話。そんなパートナーとの交流を歌った曲です。

言葉の通じない犬とのふれあいを、言葉が通じるはずの人間とのふれあいの難しさにたとえています。なにもかもに新鮮さを感じている犬たちに比べて、なんにもしないくせに退屈とか言ってる自分はどうなのよと。

これだけだと少し説教くさく感じますが(事実、この辺のアルバムは少し説教じみてましたw)、後半に歌われる青い洗濯かごに入ってやってきた君、という表現がとてもかわいくて心地いいです。

I got a friend.(本日ハ晴天ナリ)

何年ぶりかであった友達と、パンが焼ける匂いが漂うくらいの朝まで一緒に遊んだ日、そんな友達とのやりとりで感じた思いを綴った曲です。

サビには、僕が聞きたい言葉じゃなく、僕に必要な言葉をくれた友達への感謝を歌っています。いまの彼に必要なのもまさにこれなのかもしれない。

たくさんの友達の中で周りに合わせて嘘をつくより、正直でいる事も大切、というフレーズもあります。学校とかの集団の中で感じることも多そう。

自分も昔、みんなで徹夜で飲んで、友達の家で雑魚寝して、その中に好きな子もいて…みたいなシチュエーションがあったりしました。朝方コンビニ言って飯食って別れるみたいな。

そんなつながりの中でも、本当に自分のことを考えてくれる、きちんと叱ってくれる友達って、なかなかできないと思うんです。もしかしたら前の事件のときに感じた思いなのかもしれないですね。

人はたくさんの失敗をして成長し、大きな間違いを侵さなくなります。そのために、学校などで他人との距離感や言ってはいけないことなどを失敗しながら学び、勉強ができないことを乗り越えて自信を身に着けていく。

大人になってからこれをやるのは、社会的な影響などをかんがえても難しい。でも、大人になる前に互いに失敗した仲間とは歯に絹着せぬ言い方ができる。それは貴重な友ですよね。

この歌を作ったときの思いがまだ残っているなら、きっとまた、彼に必要な声をかけてくれる人の声に耳を傾ける気持ちがあるはず。そんな友とまた、朝方のパンの香りで語り合えることを願ってます。

フルサト(不安の中に手を突っ込んで)

「遠く遠く」という名曲があるんですが、この曲はそのアンサーソングみたいな位置づけです。

「遠く遠く」では、同窓会には行けないけど、故郷を離れたこの場所で頑張ってる思いを伝えたい、と歌っていました。この曲では、そうやって頑張ってきた、生まれも育ちも違う人たちといるこの場所が、心の故郷みたいになった、と歌っています。

多くの人は故郷を離れた場所で頑張っているはず。そして、その場所で出会った大切な人たちと過ごしながら、次のフルサトができていく。寂しさやつらさを抱えている人も、新しいフルサトを感じられたら、きっと心が安らぐんじゃないでしょうか?

2回目のおすすめソングをまとめてみました。

お気づきかと思いますが、どの曲もあの事件以降に作られたものです。「どんなときも」とか「世界にひとつだけの花」ばかりが浮かびますが、いろんな葛藤や出会いや喜びがあって、私達ファンにたくさんの名曲を伝えてくれました。

その時々の思いは、悩んでいても罪を犯していても、きっと変わらない。自分を振り返れば誰もがわかるように、人はそんなに完璧じゃありません。

許して、励まして、支えることが、何かを間違えてしまった人にできること。それは自分自身がそうなったときにしてほしいことでもあります。

なので、また彼が恥ずかしそうに歌い始めるその日まで、少しゆっくり帰りを待ちたいと思います。

(もう一回くらい続くかも)

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