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企業が求める人材像とは(917)

経団連では長きに渡って、大企業に対して「新卒採用に関するアンケート調査」をしています。その中で、期待する資質や能力に関するものがあります。2021年度の調査結果をもとに、大企業が新卒採用で求める人材像を考えてみたいと思います。

特に期待する資質: 「主体性」「チームワーク・リーダーシップ・協調性」がかなり高い。 
  1. 主体性(84.0%)
  2. チームワーク・リーダーシップ・協調性(76.9%)
  3. 実行力(48.1%)
  4. 学び続ける力(36.2%)
  5. 柔軟性(18.4%)        
  6. 倫理観(10.9%)    
  7. 精神力・忍耐力(10.4%)    
  8. 社会性(8.2%)
「主体性」については、過去の10年間でも常連です。チーム作業を重視するとともに、主体性を求めていることがわかります。そして特徴的なのが「「学び続ける力」です。これは、複雑で変化の激しい時代の中で生き残っていくためには、新しい考え方を学び、研鑽を重ねていかなければならないことを意味しています。VRやARなどの情報技術が浸透し始めている現在、学ぶことが増えています。柔軟に対応していくことが重要であると言っているのでしょう。

特に期待する能力: 「課題設定・解決能力」「論理的思考力」がかなり高い。
  1. 課題設定・解決能力(80.1%)
  2. 論理的思考力(72.1%)
  3. 創造力(42.6%)
  4. 傾聴力(35.9%)
  5. 発信力(35.1%)
  6. 情報活用能力・データ分析力(13.8%)   
  7. 異文化理解力(8.8%)    
  8. 外国語能力(4.5%)
「課題設定・解決能力」や「論理的思考力」は常連です。日本人は論理思考力があまり鍛えられていません。この能力は教育機関の大きな課題であると言えます。なお、「創造力」「傾聴力」「発信力」が上位に食い込んできました。企業としても、消費者の意見をよく聴いて、ホームページだけでなく、SNSなどによる発信に力を入れなければならないということでしよう。筆者としては、「異文化理解力」はもっと高くてもいいのではないかと思っています。

一般的に、資質というのは生来的または長い間の経験によって形成されるものです。その意味では、家庭環境や教育環境においても工夫をしていく必要があるものです。私達は、どのようにすれば我が子に対して資質向上を図れるかを考える必要があるでしょう。

一方の能力は、単純な学習だけでは簡単には身につきません。教育機関および新入社員研修で、具体事例などを通して腑に落ちる教育・研修をしなければならないのです。

夏目漱石の『草枕』に、「知に働けば角(かど)が立つ、情に棹(さお)させば流される。 意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい」とあります。「知(知性)」は上述の能力(知識や思考など)に該当するものです。喜びや悲しみや怒りなどの「情(感情)」と意欲や精神力の「意(意志)」は、上述の資質に該当するものです。

これらの知情意のバランスを取るのが望ましいと、古来言われています。バランスが極度に偏っていると、問題が発生するのです。同様のことが、上述している資質と能力にも言えます。バランス良く資質と能力の向上を目指すようにしたいものです。

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