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「身体」というものを考えたことはあるか

私たちは、自分の身体(体)が生まれた時からあるがために、体のことをつい気にせずにいることが多いと思います。少し立ち止まって、我が身(自分自身)を考えてみましょう。

さて、我が身を考えた時、どのようになっているか、他者と比べてどうか、と考えている当体は、いったい何者なのでしょうか。

実は、我が身を考える当体は、心すなわち脳が考えていることがわかっています。言い換えると、"我が身はどうなっているか"などの事象・現象は「心によって産出されたもの」だと気がつきます。

心によって産出した(考えられた)我が身は、「己心(こしん)」または「唯心(ゆいしん)」と言います。

 己心  己(おの)が心が自分自身であるという意味。
 唯心  全ての現象は唯(た)だ心によって算出されているという意味。

これらは仏語であり、我が身だと思っているのは心が思っていて、「心」のみが最高の実在であるというのです。髪の毛や肌などは本質上実在するものではなく、心のみが一切の根源だといっているのです。

そうはいっても、髪の毛や肌は実際に見えるではないかと思いますね。そこで、目に見えている有形の物質(そのように思っているもの)を「色(しき)」と呼び、無形の精神を「心(しん)」と呼んでいるのです。

そして、その「心(しん)」を表すために三種類に分類して、三身と呼んでいます。その三種類とは、

 法身(ほっしん) 煩悩などの汚れが無いもの。目に見えない理仏(りぶつ)。
         いわば、純粋で清浄なるもの。
         仏教では、仏と呼んでいる。
 報身(ほうじん) 衆生の救済をはかるために表れたもの。
         たとえば、阿弥陀仏。
 応身(おうじん) 化身(けしん)とも言い、凡夫が見ることができるもの。
         たとえば、釈迦牟尼仏。

ちなみに、私たちのように、父母から生まれた身体のことを、生身(しょうじん)と呼んでいます。

参考までに、その他の仏語の「○身」を紹介しておきます。
 出身 すべての煩悩から解放され、自由の境地に達すること。
 通身 からだ中、全身、遍身(または徧身)。

私達のまわりには、目に見えているもの、頭の中で思い描くもの、いろいろなものがあります。思い描いたもの、感じたもの、それらは「心によって産出されたもの」なのです。

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