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ママの誕生日と「胡蝶の夢」とシャキッと目が覚めるクスリと

日曜は、私にとっての(元)妻、娘にとってのママの誕生日でした。

ママの誕生日もパパの誕生日もそれを口実に娘のケーキを買ってくる日になっていました。娘の誕生日と(元)妻の誕生日はさほど離れていないので一度にお祝いという雰囲気もありました。それでもケーキは別途購入していました。そのほうがたくさんケーキが食べられるからです。そういうお宅、多いのではないかと思います。どうなんでしょうか。

(元)妻は娘の誕生日をめざして来るとか来ないとか、そういうことを言います。今年もそうでした。娘は(元)妻が来るかどうかはまったく気にしていません。ケーキが食べられるかどうかも今は気にしていません。あれば食べます。嬉しいふりはします。本当に嬉しいかどうかはわかりません。

娘にも嬉しいという感情はあるはずです。日々の生活では嬉しいふり以外を感じることはありませんが、妄想独り言劇場の中では心の底から嬉しそうに喜んでいたりします。荘子の「胡蝶の夢」ではありませんが、妄想の中のほうが喜怒哀楽を素直に表せる本当の娘で起きている時の娘は感情を夢の中に置き去りにした抜け殻なのかもしれません。もしくは、夢の中では起きていて起きている時は寝ている、とか。

睡眠と覚醒は娘の病気に深く関わっている気がします。ものすごく眠い時に頭を使うのが辛くなることは私にもあります。文章が読めなくなったり映画のストーリーが追えなくなったり。受験生の頃は無理して勉強している深夜にわからない問題で頭がグルグル回ってスパークしそうになったりということも。あれは娘が以前たまに言っていた「頭がぐるぐる回って真っ白になる」の感覚と近い気がします。というか、多分同じなんじゃないかな。

病院から睡眠薬はもらっています。最近はほとんど飲ませていません。飲まなくても眠れるなら無理して飲む必要はないからです。

頭がぐるぐる回ったり不安が込み上げて来たりスパークしそうになった時のために気分安定薬ももらっています。これも最近はまったく飲んでいません。飲んだらそこそこ効いているとは思います。思いますが、それでなにかがどうなるということもありません。飲んで効いている間は叫んだりしないというだけです。いや、気分安定薬なのでその効果で申し分なしなのですが、それでなにかがどうなるということはまったくないのです。なんだろうな、なんかこう、あんまり意味がないというかなんというか。いや、一時的に抑制したいなら本当にそれでいいと思うのですが、家にいる時は叫んだりされても私が嫌な気分になるだけなので、どうでもいいと言えばどうでもいいのです。無理して平板で静止した状態を間延びさせることもないというかなんというか。

眠ったり落ち着かせたり(というか感情の抑揚を無くしたり)というクスリはもらえますが、「シャキッと目が覚める」クスリはもらえません。シャキッと目が覚めるクスリはもちろんあるわけですが単純に違法だったり別の病気への処方だったりするので。

過眠症などのクスリは統合失調症などには悪い影響を与えそうな気もしますが、どうなのかなあ。娘の様子を見ていると「ちゃんと覚醒できていない」気もします。あくまで素人の感想ですが。

眠気覚ましのカフェインについては、飲むといちおう少しは目が覚めた感じにはなります。あと、中学生や高校生の頃は紅茶を飲むと少しだけシャキッとしていました。ですが、カフェインを摂り過ぎると「頭が真っ白になってスパーク」していましたし、カフェインが切れたぐらいのタイミングでは焦燥感や意味のない恐怖に襲われていました。見ていて気の毒なぐらいでした。加えて、コーヒーでは胃が荒れていました。コーヒーによる胃痛の原因はカフェインではなくクロロゲン酸なのだそうです。なるほど。ちなみにカフェインレスコーヒーにもクロロゲン酸は含まれているそうです。

日曜夜、いつものように常に眠そうな娘にママに誕生日おめでとうと電話するか聞いてみました。

「しない」

多分そうだろうと思っていた通りの答えでした。

なんだろうなあ、起きているようで寝ているはずなのに寝ているようで起きてるんだよなあ。でも、ものが考えられるぐらい覚醒しているかというとそういうことはなくて考えようとすると即座にぐるぐる回りだすはず。考えるとぐるぐる回るってすごいよなと思うけど本当にそうみたいだからなあ。

やっぱり妄想の中のほうが幸せなのかもなあ。

いただいたサポートは娘との暮らしに使わせていただきます。ありがとうございます。