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コミュニケーション能力ってなんだし。

これからの時代は「コミュニケーション能力」がないと生きていけない時代だ。

中学の頃を境に様々な大人たちにいわれてきた気がする。
「コミュニケーション能力」という言葉はなんとも抽象的で、これといった定義があるわけでもなく、そのフレーズに足が生え一人歩きしている。

そして、様々なシーンでこれみよがしに「コミュニケーション能力」は最も大事、「コミュ力」をつけようなどと長きにわたって話されている。

私が思う「コミュニケーション能力」

私が思うコミュニケーション能力とは、

相手が欲しい言葉を、相手が欲しいタイミングで適切にかけることができること

である。

もちろん定義はないのでこれが正解だとか、そうじゃないかっていう話はナンセンスだ。

ところが、世の中の「コミュニケーション能力」、通称「コミュ力」は違った形でとらえられることが多い。

以下、日常で使われるコミュニケーション、コミュ力の一例である。

•接客業だからお客さんとやりとりするためのコミュニケーション能力が必要
•誰とでもうまく会話ができる
•知らない人たちとすぐにうちとけることが出来ること

第三者と意思疎通がとれることは大前提である。

1つ目の「コミュニケーション能力」に関してはやや程度が低く捉えられていることを否めない。
やりとりは出来るよ!ということを望むのであればそれでよいはずだが、生きていて悩まされるのはきっとその先である。

自ら主体性をもって見ず知らずの人に話かけ、日を要さずして他愛のない話まで出来ると一般的には「コミュニケーション能力」があるね。話上手だねと言われる。

話上手な人とは

では、一般的に話上手な人ってどんな人だろうか。話が面白い人。ユーモアがある人。話しているとたのしい人etc...

考えだすといろいろ出てくるが、話自体が面白い人と話しているとたのしい人は必ずしもイコールではない。

では、話しているとたのしい人はどうだろうか?

①1つの物事に対して深い知識をもっている人
②自分の話をしっかり聞いてくれる人
③共通の趣味や、話題で盛り上がれる人

上記3つは私が思う話しているとたのしい人である。

①はその人と話すことで、新しい情報、新しい価値観、新しい展開など自分が知らないことに触れることができるという意味でたのしいと感じるのは理解できる。

すなわち、特定の分野において多くの情報をもっていることだ。興味のある話題であれば特別必要ないが、そうでない話題の場合は、受け手が、聞く姿勢を持ってくれているという前提条件もしくは、話す側の話題に引き込むスキルが別途必要になる。

校長先生のためになる話がいい例だ。
内容的にはよいことを言っていても、受け手にとって興味のない話であればただの長話で終了してしまう。

②は実例を交えて話していく。

デール・カーネギーの有名な著書
『人を動かす』の中に、こんなエピソードがある。

カーネギーはあるパーティーで、有名な植物学者と知り合います。その植物学者が語るさまざまな植物の話にカーネギーはすっかり魅せられ、何時間も話を聞き続けました。別れぎわに植物学者はパーティーの主人に向かって、カーネギーは「世にも珍しい話し上手」だと褒めちぎったのですが、植物の知識がないカーネギーは心から面白いと思いながら聞いていただけで、実際はほとんど話してはいませんでした。

上のエピソードから分かるのは、聞き上手≒話上手ということである。

その植物学者は、カーネギーと話していることが本当にたのしかったのだ。
聞き上手を能力で言い換えるのであれば傾聴力である。

まずは、相手の話のコシを折ることなく、相槌をうちながら話を聞く。でも、だって、などといった否定をしない。

要所要所で相手の話をオウムのように繰り返して聞く「オウム返し」専門用語では「バックトラック」という技法を活用することでより一層相手にしっかり聞いていることアピールすることができる。

③は類似性の法則といって、生活習慣や嗜好などが似ている者同士は友達になりやすいという心理法則に集約されている典型的な事象である。

類似性の法則の検証は社会心理学者ニューカムの実験が有名だ。

社会心理学者のニューカムは、新しく大学寮に入った17名の友人選択を追跡調査した。入居して1週間後は、部屋が近いなどの物理的距離が近い人が友人に選ばれることが多かったが、入居して14週間後の調査では、態度や価値観が近い人が友人に選ばれた。

つまり、考え方や趣味趣向が似ている人間同士が友だちになりやすい、親密になりやすいということである。

話している中で、分かる!ほんとそれ!それな!などという共感が飛び交う会話ほど盛り上がり、たのしいものである。

ということは、相手が話していることに対して、共感をしながら会話をすることで、相手に話していてたのしいと思ってもらうことができ、さらには親密になることができるのだ。

なんとも一石二鳥ではないか。共感すごい。

情報量×傾聴力×共感力が世界一般的でいうコミュニケーション能力

先に話した内容をまとめると、
情報量×傾聴力×共感力を有していれば世間一般的に言われるところの「コミュニケーション能力」は有しているのだ。

こう聞くと意外とあれ?俺コミュ力あるんじゃね?と思う方が多くいるはずである。

逆に、あ、ついつい自分の話ばっかしちゃって相手の話を聞けてない、否定してしまっていたかも、ということであれば、今日これを読んだ瞬間から意識してみてほしい。
140度くらい違う世界が見えるはずである。

ほんのすこしだが、確実に変わってくる。何が?人生が。

とは言っても、そううまくいかないのが世の常である。
セールスでもいい、面接でもいい、講演会でもいい。意図した結果に結びつかずうまくいかなかった。伝えたいことは伝えた。反応が微妙だった。何故だ。

周りからは「コミュニケーション能力」があるねと言われるのに.....っということがあるかもしれない。

相手の欲しい言葉を伝えることがコミュニケーション

そもそも多くの方がコミュニケーションが上手くいかずに悩んでしまうのは「自分が伝えたいこと」を第一に伝えようとしてしまうからである。

確かに、伝えたいことを伝えることは、コミュニケーションの大事な要素ではある。
だが、これを第一にしてしまうとそれは、トップダウンで双方向ではない、ただの情報伝達と化してしまう。

では、どうすればいいのか?
「相手の欲しい言葉をほしいタイミングで適切にかける」である。

恋に悩む友人Bを例にあげてみる。

Aちゃんのこと好きなんだけど、告白する勇気が出ない。今の関係が壊れてしまうのは嫌だ。
俺は顔もカッコよくないし、何かこれといって出来るわけでもない。でもAちゃんを好きな思いは本物なんだよね。

こういう友人にあなたは何という言葉をかけるだろうか。

まず、Bの中ではすでに答えは決まっていて「背中を押してもらいたい」という思いがみてとれる。

「俺がBだったらAに思い伝えると思うな。Bが魅力を感じてるほどの人だったら少なからず他にもいいなって思ってる人いると思うし、伝えずして誰かにとられちゃうのって結構気落ちるぞ。俺はBのこと別にカッコよくないって思ったことないぞ。めちゃイケメンってわけではないけどな。笑 それにこんだけBに思われてるAマジで羨ましいわ。普通にかっけーじゃん。悔い残すなよ。上手くいってもいかなくても飯いこうぜ!」

上のアドバイスが正解かどうかは誰にもわからないが、きっと背中を押せたんじゃないだろうか。
Bのことを肯定し、今、Bが言ってほしい言葉を伝えられたのではないだろうか。

講演会だとかでもそうだ。
評判のよくない講演会は講師が講師の言いたいことをいう。

もちろんこれが聴講者が何を求めていて何と言ってほしいかまで考慮した上での伝えたいことであれば何ら問題はないが、そうでない場合はおそらくつまらなかった、無駄だったという声が上がることは必至である。

この講演会にくる人達は
どういう悩みを抱えているのだろうか。

顕在ニーズへの解答だけでなく、潜在ニーズに対してもしっかりアプローチする。
抱える不安、悩んでいるであろうことを先回りして言うのだ。

こいつ俺のことわかってる。
私のことわかってる。
ってなるはずである。

主役は自分ではなく聞き手なのだ。

まとめ

長くなってしまったがこの世に100点満点のコミュニケーションは存在しない。

自分が凹なら相手が凸といった具合にカチッとハマるようにできてはおらず、△だったり□だったりする。それほどに歪だからこそ人は人間関係に悩む。人は完全に理解はできない生き物である。

そういうモノだからというある種の諦めに似た相互不理解を認めることも必要となる。

これを見たあなたがもしコミュニケーション能力を獲得したいのであれば、

相手のことを完全に理解できるという傲慢を捨て、自分主体の伝えたいよりも
相手主体の相手が欲しい言葉を考え発せられるようになれば今よりもっと生きやすくなるはずである。

偉そうなことを言ってはいるが、
わたしも日々人間関係で消耗している。

飲食チェーン店で食事を摂っている際に電話がかかってきた。
一旦、席を離れる。戻ってきたら食器がなかった。まじか。

一生懸命働くグゥェンさんを横目にスマホをいじって水を飲む。飲み込むことはだいじだ。

コミュニケーションってむずい。

コミュニケーション能力ってなんだし。

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