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❨854❩1973.12.31.月.晴/アマゾンに始まり、トルコの真中に暮れた年/イスタンブール:トルコ→

とうとう大晦日となった。年末も年始もない、今の俺だ。

旅から旅へと、プランのみが頭に浮かぶ。しかし、やはり長子にも、先生にも、姉貴・兄貴・親父に会いたい。
しばらくハガキも出していないが、心配しているだろう。

ここに(イスタンブール)イランのコンスルがあると聞き、ホっとした。もしなかったら、新年4〜5日、どこかで待たなければならないからな。
朝1時間半程、町を歩いた。雨上がりで道路は泥で汚れていた。店支度をする人達が、ソロソロ出始めていた。

実に活気のある街だが、止まる気にもならず、先を急いだ。
フェリーに乗り(2リラ)、イスタンブールの向岸に渡る。
そこからヒッチ。4台乗り替えて、アンカラへ160kmという地点まで来た。

トルコの連中は、物を買いたがる。俺の持ち物を何でも「売れ売れ」とうるさい。
最後のオッサンなど、キルティングを売れと、スゴクしつこかった。

今夜は雪のある所で下ろされた為、とても野宿どころではなく、やむなくホテルに入る。
どこを探しても、この寒さに耐えられそうな場所はない。まあ大晦日でもあり、10リラ(200円)ぐらいいいだろう。

今年は、アマゾンに始まり、トルコの真中に暮れた。何と多彩な、目まぐるしい年だったろう。
随分色々な事をやった気がする。が、その中で、果たして俺というもの、いかなる進歩を遂げて来たか?

行く年に かけた願いは 数あれど
達し得しものは わずかなり

さて問題は、来る年、今度は26の年だが、呑気には出来まい。先づは、職につかねば。
そして、この2年3ヶ月の勉強と体力の遅れを、取り戻さなければならない。
日本へ帰って、実に面倒な問題が沢山ある。
結婚は、もう一年延ばそうか?その幾多の事も、やはり、この中近東・アジアを無事乗り切ってから、腰を落ちつけて考えよう。
240ドルと、キャンセルチケット(航空券)39ドル分で、どこまでやれるか?

やる気は、今年も多いにある。しかし俺の欠点は、いつも無計画のぶっつけ本番すぎる。 もう少し、もうほんの少しでいい、合理的に 物事を運べるようになれるといい。
それに、短気をあまり起こさぬこと。人にもっと、親切である事。

最も大事な点は、更に自分に厳しくあるという事。

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