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【新感覚・リアル青春物語】 Nifu 〜第一話〜

予告編を見ていない方はそちらから御覧ください。


僕が言った。

「二人で乗り越えようよ。いつかケイピーも僕も復活できるさ。」

彼は袖を濡らし、言った。

「ありがとう。二人コンビで高い壁乗り越えようぜ。」

コンビ・・・
そうだ!と僕らは同時に呟いた。

「「二人の不登校コンビ・・」」

Nifu(二不)なんてどうだ?

ダサい名前が被り揃った。僕らは泣いて笑った。


第一話 うつと母と

(※これからの話は、病の症状などが出てきますが、
すべて個人差があることをご了承ください。)


日曜日の夜中、いつもんとこ、公園裏のベンチに集まった。
ケイピーは寝巻で。

Nifu結成初の集まりの題材は、ケイピーのうつ病。僕の昭和スパルタ母。

まずはケイピーの話から。

「学校のことを考えなくなったのは軽いんだけど、食欲が無くて、
頭痛くて、なんかだるいんだよね。。」
「ちゃんと寝れてる?いつも夜までAPEXやってたでしょ?」
「めまいの中ゲームできるわけねえじゃん・・やりたいなぁ・・」

「僕の母さんはスパルタでさ。うつ病とか全くわからないと思うんだ。」
「相談相手もいないんか・・」

母さんに、うつ病などの精神の病を知ってほしい。
そして、昭和の常識を脱却してほしい。

「ケイピーはさ。」
「うん。」

「人の家泊まれる?」

「どういうこと?」

「家に泊まらない?」

ケイピーは、何を言ってるのか分からないような顔をして首を傾げた。

「うつ病に状況変化がいいのか悪いのか知らないけどさ。
 僕ら親友だろ?Nifuだろ?
 そして母さんに令和の常識を叩き込んでやりたいんだ。」

Nifu最初のミッションが決まった。



ピンポーン♬

)はい、宗教勧誘はお断りしてるんですけど:-(
母さんの声だ。

「違う。僕だよ。ちょっと友達を入れてもいい?」

ガチャ


「と言うことなんだ。泊めてほしいんだ。仲間なんだよ。相方なんだよ。」
「おばさん。お願いします。」
「ん〜。私も昔の人だから、そのぉ、うつって言うやつも覚えないとね。

 じゃあ、三泊までね。」

「おばさん・・。ありがとうございます。」

「おばさんじゃなくて、母さんで。」
「はいっ。あっ、ちょっとお腹が・・トイレお借りします・・・」
「「大変になりそうだねw」」


1/2 第二話公開

全五話に渡る感動物語

二人の不登校中学生がタッグを組み、それぞれ違う目標へと歩んでゆく、
新感覚・リアル青春ストーリーです。

毎週月曜日に、無料でnoteに投稿します。
是非、お読みください。

※第四話・最終話は先行配信があります。


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