#140 15歳になった1986年に
無論、その時は気がついていなかったが、今の自分につながる、そのカケラのようなものができたのは1986年のことだ。15歳になろうとしていたその年に手にした、二冊の本がきっかけになった。
一冊は、中学3年生の夏休みに読んだ『マン島に死す』。そして、もう一冊は、同じ年の冬休みに手に入れた『クラブマン』だ。そのどちらにも最初から最後までバイクとレース、そしてアイリッシュ海にある小島「アイル・オブ・マン」の風景が散りばめられていた。
『マン島に死す』は、その直接的なタイトルの通り、