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はじめちょろちょろ、中ぱっぱ

なんだか絵本みたいになっちゃったの一席。

ここ最近は、愛情たっぷりに育てられた天日干しの玄米が、愛おしくてしょうがない。

一晩じっくり水に浸して、床に就く。

翌朝。

土鍋の蓋をあけたなら
水をたっぷり吸い込んだ
ぷっくり美肌のべっぴんさん。

昨晩までは、幼子な
緑と薄茶のあの子たち。

なんとも綺麗に一皮むけた。

「べっぴんさんや、今日の加減はいかがかいな?」

そんな冗談言いながら、水の加減を調整します。

火入れをば。

「はじめちょろちょろ中ぱっぱ。
赤子泣いても蓋とるな。」

サバイバーPICO(我が父)から受け継ぎし、あの教訓を忘れるなかれ。

パチパチ音がしてきたら、あともう少しで炊けるかな。

もくもくもく。

ただよう湯気に、いい香り。

お焦げの匂いもめっけたよ。

もくもく去りゆき、目をこらしたら、
あのべっぴんさんがこんにちは。

やった、やったよ。
上手に炊けた。

なんとも見事に炊けたなら、
プクプク小さいカニ穴たくさん。

そのままいくもいいけれど、
やさしく握ったおむすびもよし。

気づけば言葉遊びがすぎまして、
そろそろお料理しないとな。

おむすびころりんすっとんとん。

用意するのはこの食材。

「生姜」「梅干し」「ひじき」に「鰹」。

隠し味には「ごま油」。

ちょろりと「お醤油」たらしたならば、
なんとも美味いおむすびが
できたよ、できた。

今度は、私がすってんころりん。

あぁ、おいし。

余談

ほんっとにどうでもいいのですが、なんか適当に文章打ってたら楽しくなっちゃった。すんごくかわいい絵本みたいなのが出来上がってはっぴーです。
幸せのおすそ分け。

材料

玄米ごはん 半合分
生姜 ひとかけ〜お好きな量
梅干し 大きいのなら1個、小さいものなら2個
ひじき ちょろっと
鰹節 お好みの量
ごま油 ちょろ
醤油 お好みの濃さ
ごま お好みの量

作り方

1、美味い玄米をたく
私はもはや計量もタイマーも使わず、野生の勘で攻めております。
先人たちは、スケールもタイマーもなしにいけたんだから、できるだろうという訓練です。玄米はきちんと浸水させることがとっても大切です。
固すぎるより、ちょっとやわらかくらいがよろしいかと。
最後の小噺にて、PICOからの教えをのせとります。

2、ひじきは戻して、梅はたたく

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ひじきは水で戻してギュッとお水を絞りましょう。梅は包丁の背側でたたくようにしてください!梅干しは、個性があるのでどのくらいの酸っぱさかを味見してから、量感を決めましょう。

3、フライパンにて炒めましょう

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ごま油をいれたフライパンを温め、まずは生姜を炒めます。
油に生姜の香りが移ってきたなら、ひじきと梅を投入。
少し水分が飛ぶくらいを目指しましょう。

4、鰹節と醤油はチャチャっとね

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風味を残したいので、醤油と鰹はサッと火入れするくらいがちょうどいい。
とは言いつつもしっかり水分を飛ばしておかないと、握る時にベシャッとなるのでお気をつけあそばせ!
味付けは、梅の塩味を見つつお好きな塩梅で参りましょう!

5、お好みで胡麻

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私は断然いれる派。安売りの胡麻ではなく、うまい胡麻を入手していただきたい。

6、混ぜ込む

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米粒を潰さぬように、切るようにサクッと混ぜていきましょう。

7、味見
ここでお味が薄ければ、ちろりとお醤油たらしましょう。濃ければ、米をたすか、海苔を巻くのがよろしいでしょう。

7、握るはこころ

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ここで力量が試されそうなドキドキパート。
大切なのは「こころ」だよ。
強く結びすぎると粒が潰れてしまうし、緩すぎるとほどけてしまう。
美味いおむすびは、お米の間に程よく空気がはいり、口にいれるとほろりとほどける。これを目指しましょう。

以上。


今日のツボ
・はじめちょろちょろ中ぱっぱ
・しっかり浸水させましょう
・梅はしっかり味見をしよう
・鰹と醤油はサッと火入れ
・美味いおむすびは心を込めて

ーはじめちょろちょろ中ぱっぱ。赤子泣いても蓋とるな。ー

解説をば。

「はじめちょろちょろ」
弱火でちょろちょろ、じっくり芯まで水を含ませてゆく工程。

「中ぱっぱ」
米全体があったまってきたなら、強火で一気に沸騰させます。
この工程がとても大切で、対流を生み出してあげることでしっかりと米が立ちあがるのです。沸騰してきたら、徐々に火力を落として弱火で水分を飛ばしていきます。粘りと甘みを加える工程。

「割り込み」
耳をすまして見ましょう。パチパチといい音がしてきたら、水分が飛んできた証拠。ここから蒸らしにはいります。

「赤子泣いても蓋とるな」
これは蒸らしの段階です。蒸らしの段階は釜の温度を下げないこが重要です。

「余談」
蒸らす前に、火を強火でぎゃっと火入れをしてツヤとハリをだす方もいるそうな。サバイバーPICOはよくやっとります。

電子ジャーを頼らず炊くのは面倒かと思うけど、1年かけてすくすく育てるお米に比べりゃなんのその。

今日も今日とて丁寧に。

じっくり炊いて、こりゃ美味いといただきましょう。

お後がよろしいようで。


食べたいものをつくる人 高橋 拝。




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