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持続化給付金、入金されてました。語られていない『かゆいところポイント』の解説をしてみます。

新型コロナウイルス対策として中小事業者向け、フリーランスなど個人事業主向けの持続化給付金に応募して、選考が通り無事入金されました。e-tax経由応募者は税務署印が不要、売り上げ証拠は0だと0って書かなきゃだめよ、というような、Youtubeなどで専門家が詳細解説しない、応募における「かゆいところポイント」のメモを書いてみます。

私は申請番号50万番台、5月7日(だったと思う)申請。白色申告で一般形でした。入金は5月19日に確認できました。以下の内容は、読者が持続化給付金がどういうもので、どういう手続きが必要なのか、という基本的な内容がわかっているという前提で書きますので、いきなり詳細のことを語ります。あらかじめご了承ください。

確定申告の証明でよくわからなかった「税務署の印章」のあるなし、について(特にe-tax経由)

申請に必要な以下の添付4種類の中で、一番上の「2019年の確定申告書第一表(青色又は白色)」が私にはよくわからなかったです。なぜって、e-tax経由ではこれだけの帳票が存在しないから。

まずわかったことをヘッドライン化しますが、

持続化給付金のウエブ受付画面はどういうわけか税務署に赴いて紙ベース申請をしている人を前提に作られているような気がする。Youtube解説動画とかもそういうことしてる人を対象に作られていることが多い気がするので参考になるものがまったくなかった

です。さて、4つの添付とは以下。

・2019年の確定申告書第一表(青色又は白色)
・2020年の対象月の売上台帳等※「売上減少の対象月」と同じ月の売上台帳
・本人確認書類の種類
・確定申告に収受印がない場合の追加書類(納税証明書、e-taxの受信通知)

Youtubeとかブログとかで、会計士や税理士、なんとか士など自称専門家さまたちの解説を調べてみると、「税務署による収受印が押されたものをスキャンしろ」みたいなことがたくさんあったのです。

「これって、税務署行かないとだめじゃないの?」

と思ったわけで。今回初めて自宅でe-tax申請をしてみた身としては、デジタル化まったく無意味だろ、と。

それと、e-tax経由では、第一表のみを抽出するには、DLしたPDFをソフトやオンラインサービスで分割して再加工しなければいけない、相当高いハードルになるよな、と。もしやったとしたら偽造にならんか??という心配も(コンビニとかでプリントアウトして、第一表だけをスキャン、という手もありますが、いずれもどうでもいい手間のかかることになりかねなかったのです)。

官庁と仕事をしたことがある人なら等しく実感(というか痛感)していることですが「細部にわたり正確さが必要」。

たとえば名前の記載で姓名の間に1つインデントが入ってないとキーキーうるさい。そのノリで「第一表を用意しろ」と言われて余計なものがついていたらはじくのでは?と思ったのです。却下されたら再チャレンジ不可、って書いてあるし、どうしたものかと。

e-taxのDLでは、第一表だけではなくて、第二表や収支内訳書などがセットになってます。

↓こういうのね。

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注)第一表以外の構成は申告内容によってかわります。私の場合にはバイトやって所得税がかかる項目があったので、表の構成がちょっとほかの自営業者と違うかも。

当然ですが、これに印鑑など押されていませんし。

実は、確定申告って、年々簡素化されていってて、4年くらい前は税務署に行ってそこでe-tax(のような画面というか、ネット環境?のようなもの)で登録手続きをして、(なぜか)プリントアウトしたものをその場で提出して(証拠でまとめた決算書なども添付して)印鑑をもらう、というようなヨクワカラナイ手続きをしていたのですよ。ほかの人はどうだったかわかりませんが。さらに、去年は税務署でe-tax申請して(証拠書類とかいらん、となり)「おしまいです!」と言われてぽかーんとした記憶があって、どの時代のどのフォーマットがいいのか頭の中でこんがらかっていました。冷静に考えれば最新の記憶が正しいんですが、今年は税務署に行かないで自宅からトライしたので、不安で。。

で、いちおう、このe-taxでの確認票群をコンビニに行ってプリントアウトして、所管の税務署に行って、確認しました。

「持続化給付金の申請で確定申告の書類を提出するんですけれど、印鑑を押されたものがないと、と思って、、、これでいいんですかね?」と、正直に聞いてみました(所管違うけど:税務は財務省、給付金は経産省、そのあたりわからないで質問している人いっぱいいただろう、という前提で)。

税務署の人(税務官?)「あ、これでいいですよ。これって申請ましたよ、というお知らせでもあるので」と回答があっさりと返ってきました。

ということで、添付書類の1番目は、

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確認表をそのまま添付でOK、となりました。

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改めて4つの添付。4番目にややこしいことが書いてあります。

・2019年の確定申告書第一表(青色又は白色)
・2020年の対象月の売上台帳等※「売上減少の対象月」と同じ月の売上台帳
・本人確認書類の種類
・確定申告に収受印がない場合の追加書類(納税証明書、e-taxの受信通知

第一表の件と、これが重なって、e-tax経由のわたしはどうすればいいのよ、と悩みました。が、e-tax申請後に自動的に生成されるPDFファイルをどちらにも添付すればOK、ということです(実際にそれで給付されたし)。

売上台帳。ほんまかいな!というくらいのレベル

売上を証明するための台帳を出しなさい、と。独自フォーマット可能、というのが専門家解説多数。手書きでもOK。項目ですが、総勘定元帳をもとに、売上高を示す項目をリストしたエクセルファイルをPDFにして提出しました。

(0)当該月だとあきらかにわかる文言を入れた→私の場合は2020年4月
(1)前月繰り越し額
(2)分類(売上)
(3)勘定科目 
(4)利用日
(5)摘要
(6)収入金額
(7)支払金額
(8)差引残高
(9)合計

総勘定元帳では支出項目もリストするので、(7)支払金額や(4)利用日(=いつ支払いをしたか)などの項目もあります。売上高のみを抽出すると、ここに記載はないですが、「帳簿ですよ」を強調する意味であえてリストしました。

しかし、実態として売上0の場合、これってすべて空欄なんですよ。でもワナにひっかからないために

私の場合は、幸い1か所取引先からの売り上げがあったので、書くことができました。リスト1つでも「これでいいのか?いいのか?」と心配になるくらいスカスカなんですが、余計なことを書くとはじくお役所の性質を知っているので、そのままを抽出。ただし0の場合は、何も書かなくていいのかというとこれは違い「0」と書かないといけないようです。

赤字の確定申告で納税証明を取るとき、0っていう証明書を発行してもらいますよね(って、ほとんどの人知らないか。私は赤字マンなので)?

ゼロの場合は「0」と書かなければいけないのですよ。で、やっぱりこれも0と書かないと「不備!」と指摘されている人が無数にいらっしゃる。気を付けましょう。

確定申告が遅かった

私が確定申告を終了したのは、5月1日でした(恥)。派遣切りや業務委託契約の終了業務などですったもんだしていたのと、4月半ばまで申告受付延期するよ、という誘惑に負けて後回しにしてました。

(確定申告って、●●年さかのぼって申告できるんですけどね)

確定申告が遅いと、給付金認可の決定も遅くなるのかな、と心配していましたが、e-tax経由での申告だったので、とくに雑然としたことにはならず(まあ、その基礎資料としての勘定元帳を積み上げていくのが大変なんですが)。

ポイントは、確定申告済みであるかどうかです。申告して確認票をいただけば、あとは向こうの責任です(笑)。この給付金は確定申告してないと話が始まらないので、申告できる人はやってみるといいですよ、と思います。

持続化給付金申請での問題点

いろいろ感じていました。自営業だけでは立ち行かないから、バイトや派遣でやって収支が給与や雑所得の場合はどうなるんだろう、とか(←わたし)、売り上げ減少月が1から4月までって、それまでがんばってて5月から売上なくなるところはどうすんのよ?(←一部あてはまった私)とか。ベンチャーの場合は前年比で業績アップでも赤字圏内の場合、これに応募できないよな、とか。

その後、雑所得・給与もOKとなり、100万円未満で端数切捨てがナシになって100万円に限りなく近く給付されるなど、事業者たちのニーズを反映して柔軟に基準が変化しているのも感じます。

今後は売上比較対象月を1~4月だけではく、5月、6月も含めるべき

という風に拡大してほしいし、兼業自営業者もエントリー可能なものですよ、という解説を自称インフルエンサー専門家さまたちはもっともっとやってもらいたいですわ。

っていうか、そもそもエントリー画面がわかりにくいわ!というのが一番の問題です。e-tax申請を台無しにしかねない文言で迷います。

台無しにならないけど。

待たされる約2週間もきつい。

支給されるとされないではえらい違いだし、どっちを前提にすべきか悩んでしまうし。大きな事業をしている人は「足らない」と言いますが、小規模でひとりでやっている人にとって、100万円は年収の2,3割に迫るくらいの規模です。これが下りるのと下りないのでは天地の差になります。世の中は「足りない」人たちのことばがあふれていますが、もっと小規模の人たちの声があまり見られないのが心配ですし、参考になるものがなくて困ります。また、申請後も進捗状況がまったくわからず、ほかの人の需給状況を見てただ焦るばかりでした。毎日残高を確認するのがつらくなって、17日、18日はほかのことをやろうと、集中しました。かなり疲弊します。これもなんとかならんもんかと。

コロナで事業がしぼみ、人との接触が減らされ、なにかをしようという意欲がそがれることが多いですが、手元に給付金があれば、何かができるし、やる気が出ます。私も給付を得て、やれることがたくさん出てきました。エントリーできそう、という人は積極的に応募してもらいたいですね。

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