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【第1期終了】営業フリーランスから法人化を振り返る

こんにちは!Out-Loop株式会社の芳賀です。
今回は、営業フリーランスから法人化して5月で1年が経過し、2期目を迎えた会社の状況と1期目で起きた出来事やお金の流れなどを記事にすることで法人化を考えている方の参考になると考えて投稿させていただきました。
同じタイミングで起業された方も比較の材料になると思いますので記事を読んで思うことやアドバイスがあれば教えていただけると嬉しいです。

はじめましての方の為に私の経歴をざっくりと記載をすると不動産営業3年、HR業界法人営業6年、営業フリーランス2年、経営者2年目というキャリアになります。個人として営業は13年、営業代行の仕事は独立してから3年携わっています。

その中で営業フリーランスという働き方に可能性を感じ、YouTubeやTwitterを中心に発信を続けています。惜しみなく情報をお伝えすることが自分の提供価値だと思っているので具体的な数字も含めて記載をしていくので最後までお付き合いください。


■1期目の振り返り(定量、定性)

◯目標と結果
・売上:目標2500万円→結果4000万円超
・業務委託メンバー数:目標10名(会社設立時は5名)→結果22名
・社員数:今年2月に1名入社
・案件継続年数:平均12ヶ月(固定報酬案件のみカウント)

法人化しての1年を表現すると「未知」という言葉が合っていると思います。
私の印象的には営業フリーランスとして活動してきているし、特にそこまで変化はないだろうとたかを括っていました。実際は大きく見誤っていて、規模を拡大する中で自分だけで運営するにはキャパオーバーになってしまっていました。

特にファイナンス系は税理士などの専門的な方々に相談をしながら進めましたが結果として余計高くついてしまい、知らないことや苦手なことを避けると利益を圧迫してしまうと気付かされました。経営者である以上無知をそのままにしておくとコストを増やす結果になるので広く知識を持つことが重要なんですよね。(具体的にどの程度の経費がかかったのかはこのあと記載していますのご覧ください。)

■法人化してやめたこと(営業フリーランス時と比較)

・プレイヤーとしての活動
・ポテンシャル採用
・商談代行

営業フリーランスとして活動していた時期は自身の営業力で売り上げを最大化していくことが必要だったのですが会社としてメンバーを増やしてスケールをしていくには自分だけで成果を上げてもすぐ頭打ちになります。
だとすると自分のノウハウをマニュアル化して、KPIを適正に設定して、早期の戦力化をすることが最も重要だと考えて体系化しました。併せて、業務委託契約をする場合はこちらが求められるスキルに到達しない場合は断るように方針を定めました。
付随して、自分やメンバーのノウハウ的に最も提供価値が高い領域に絞りインサイドセールス代行をメインに活動することを決めました。かつて行なっていた商談の代行や採用代行はお断りする様にしてインサイドセールスのデータや知見を溜めて専門的に支援をしていくことにしました。
正直、起業独立するとやりたいことが増えて時間が足りなくなります。なので、成果を出すためにはやらないことを決めることの方が売り上げに直結すると実感した1年でした。

■法人化してからぶつかった壁

①現状維持
②ディフェンス
③パートナー企業連携
④評価制度の設計

◯現状維持

プレーヤーとしてインサイドセールスもフィールドセールスも営業フリーランスの期間ではどちらも対応をしており、特にインサイドセールスはKPIの不足分があれば自分で獲得すれば良いという考えから必要でれば経営者の業務を後回しにして帳尻を合わせていました。これでお客様の期待に応えれるなら良いと思い続けてきたいのですが、緊急性が低いが重要度が高いタスクが遅れ、気付かぬうちに現状維持の状態から抜け出せない落とし穴にハマっていました。
(時間は誰しも平等に与えられているもので時間をどこに割くかで未来の成果が大きく変わると自身の過去の経験から理解はしていましたが会社員時代と同じような落とし穴にハマってしまいました)

それを回避するために前段で記載をした通り、期間を決めてメンバーが成果を出せるスクリプト、リスト管理、アクション管理を3ヶ月ほどでまとめて現場で目標達成ができる状態に持っていきました。
この時期の経験は自分の財産になっていて新規のクライアントに話をする際に具体的な数字や経験を交えた提案やシミュレーション能力ができるようになったのは大きかったです。

◯ディフェンス

順調に進んでいると思っていた矢先でした。法人化してから9ヶ月が経過した頃は目標の達成率が90%を超えており、100%ではないものの難しい商材だったこともあり顧客の満足度は高い状態、、だと思っていました。ただ、表面ではうまくいっていても深層ではあらぬ状況になっており、プロジェクトが崩壊する目の前まで来ていました。

何が起きていたかというと現場の取得するアポイントが強引な取得が多くなり、アポイントキャンセルや商談設定した企業からクレームが多発しました。
特に信頼していたトップパフォーマー層でその傾向があり、MTGなどでヒアリングをするものの改善は見られず、中身を分析するためにzoomphoneを導入して架電履歴を確認することにしました。この時期は1日中メンバーのレコーディングを聞いていたので月で100時間位は録音を確認していたと思います。その中でMTGでは出てこなかったキャンセルやクレームの理由が判明し、どんなに信頼している人物だろうと問題が発生している原因は当人にあり、クライアントの評価が全てだと再認識しました。
この体験からインサイドセールスの課題は顧客と通話している時に顕在化され、解決には通話内容を確認しないといけないと実感をしてRQ(レコーディングクオリフィケーション)サービスを開始したんです。
ご興味ある方が記事をご覧ください。

◯パートナー企業連携

案件に対する人員が追いつかない時に他社の営業リソースを借りて補う試みも進めてみました。ただ、結果的に上手くいったケースは1社もなく最低期間の3ヶ月以上契約し続けることはありませんでした。理由はギャップとエンゲージメントだと思っています。人員を出したい会社は能力に関して高く見せようとします。かつ、悪い部分は隠そうとします。その結果、ジョインした後で問題が起こって工数がかかる、成果が出ないので売上に貢献できないといった状況でした。かつ、エンゲージメントの部分でも当社と直接繋がっている訳ではないのでコミュニケーションの取り方に距離感が生まれて成長意欲がない状態が続くケースが多かったです。
ただ、良いパートナーも絶対にいるはずなので基準を設けて今後は見極めをした上で連携進めていきたいと思います。

◯評価制度設計

私のポリシーが成果を出した人には全力で還元するという考えで、既存で長く残ってもらっているメンバー含めて報酬面は満足してもらっているケースが多いです。ただ、この考え方が会社の利益を圧迫していると気づいたのが遅かった。要は、成果を出すメンバーもいれば成果を出せない、あるいは成果を出すまでに長い期間がかかってしまうということがあると初期設定でも報酬を高くしていたので利益のマイナス分と成果を出した方への追加の報酬で利益創出に関しては苦しい思いをしました。ここで学んだのが採用(入口)とリスク管理の重要性でした。
採用面では、スタンスがしっかりしていない人は短期間では変わることができません。なのでスタンスを最優先として採用を検討する。リスクに関しては成果を出すまでにかかるリードタイムを想定してクライアントに報酬提案をすること。そして、初期設定報酬を見直してリスクをなるべく抑えていくこと。こういった対応で一定の問題は解消されましたが評価制度問題は一年中検討し続けている内容なので今後もブラッシュアップをしていきたいと思います。

上記のような経験から学んだことは「調子が良い時こそ動くべき」だということです。会社員の営業マネージャー時代はよくメンバーに「状態が良い時に畳みかけろ!」と連携していた自分が完全に落とし穴にハマっていたのでものすごく反省しました。
(巻き込む人が増える中で前職のマネージャー時代のことがフラッシュバックされることが増えて改めてマネジメントって深いなと感じました)
先人の方々のnoteはめちゃくちゃ面白いので起業を考えている方は色々読んでみると良いと思います。
最近読んで面白かったnoteでゼンフォースの荻野さんとQuick Workの村岡さんの記事を参考に載っけておきます。

ゼンフォース荻野さんの記事
Quick Work村岡さんの記事

■営業フリーランスと法人の違い

・お金がかかる
・問い合わせ数が減る(ただし良い面も)
・付き合える企業が変わる
・営業を受ける数が増える

私が感じた違いはこんな感じですかね。営業フリーランスから法人化しての変化でいくと意外かもしれませんが問い合わせ数は減少しました。というのも営業フリーランス時代はTwitter等のSNSで毎週営業の相談をもらってたのですがその中にはフリーランスの方もいれば学生の方もいたりしたので幅がすごく広かったです。ただ、法人化してからは相談を受ける企業の規模が大きくなり、法人化している企業で社員数も数十名〜数百名以上の企業の相談がほとんどになってきたので安定して案件を継続できるようになったのは事実です。
あとは、他社からの営業のメールや問い合わせはめちゃくちゃ増えましたね。笑
私も営業なので面白い内容や人の場合は話を受けています。

上記にも付随をしてなのですが法人化してから必要と感じるサービスが増えて、費用はかなりかかります。ここの部分は連携する人の多さにも比例しそうですが同じことをした場合の利益率はフリーランスの方が着地としては高い印象です。

◯法人化すべきタイミングは?

上記に付随をして、私の周りは営業フリーランスの人達が多いのでよくこの質問をされます。結論として『顧客(案件)の基盤がしっかりしていて利益を出せる状態』であれば法人化して間違いではないと思います。間違いではないという表現をしたのはよく世間では年商1000万円以上あれば法人化した方が税務上のメリットが高いと聞きますが、少なくとも初年度は会社設立費用、顧問料(税理士)、ホームページ作成やオフィスなどの設備投資、社会保険のコスト増など踏まえると体感ではフリーランスの方が運営は楽ですし、利益のコントロールも難易度が低くなると感じます。(役員報酬は期の途中で変更ができないのでその点も1期目は重いです)これは個人の意見ですが法人化するのであれば「プロダクトを立ち上げたい」「正社員を増やしてスケールさせたい」など法人化しないといけない理由がない限りは無理矢理に法人化する必要はないと思います。
まずは自分が独立・起業をすることを今後も関係を続けていきたい人に伝えてみてください。その時に「◯◯さんになら仕事を発注したい!」と言ってくれる人が一人でもいればGOしてしまって問題ないと思います。
実際の仕事ぶりを知っているなら尚更良いですね。

法人化するにあたっての手続関係等は今回割愛します。というか私も先人の方々のnoteを拝見してやりましたので特に違いはありません。
僕は向井さんのnoteを参考にしたのでストーリーになっていて楽しみながら手続きが進められるのでおすすめです。

■第1号社員りんご信者JUN入社!

営業フリーランスの方々と連携していくことで価値提供している会社なので正社員の採用は当時全く考えていませんでした。ただ、信頼できる方から紹介があって連携していく中でも人の良さと専門性の高さ、成長意欲を感じたメンバーがいました。それがりんご信者JUNでした。
フリーランスの方々を信用をしていますがOut-Loopを大きくしたいと本気で考えて提案をしてくれたり、私が困っている点を見つけてサポートしてくれる人の存在が欲しいとは思っていたものの、正社員雇用のプレッシャーで動けずにいました。
その中で、会社員の傍で事業のサポートや提案してくれたJUNに対して信頼していつの間にかコアな内容の相談もするようになっていました。
そんな中で毎週打ち合わせをしていく中で一緒に仕事をしたいと伝えたところ
「実はその言葉待ってたんですよね」
と言ってくれた時はかなり嬉しかった。断られる可能性が高いと思っていたので意外だったし、誰と働くかを重要視しているとは聞いていたので芳賀自身を信用してくれたことも嬉しかったですね。第1号社員のJUNの入社が決まってより一層Out-Loopを大きくして絶対に彼の年収や業務範囲を広げてあげたいと思っています。

■お金面

お待たせしました!
多分みなさんが一番気になるであろうお金周りの話をしたいと思います。
注意していただきたいのは時間をお金で買うか、時間を捻出して自分でやるか。この選択は常に付き纏います。この判断を見誤ってしまうとコストが嵩んでしまうので、先輩の社長さんなどいれば随時確認しながら進めた方が良いと思います。
当社の経費は大体下記のような状況でした。現状は見直している部分もありますが規模拡大を最優先に時間短縮の意味でかかった費用もあるのでもったいなかったですね。

【詳細(月額)】
・税務、労務関係(顧問料等):7〜8万円程度(+α)
・社会保険料:30万円程度
・専門家への相談料:2〜3万円程度
・システム費用:20万円程度
・アプリケーション費用:3〜4万円程度
・接待会食費:20〜30万円程度
・オフィス家賃:10万円程度
(合計100万円程度)

※会社設立費用:30万円程度(初期のみ)
※業務委託費(報酬)は除いています

上記以外も決算書作成や社員を採用した際に別途費用が数十万円かかってきましたね。顧問料を払っていてもこれは別途費用が必要です、みたいなケースは結構あるので費用対効果としては下がったとしてもできることは自分で調べて実践してみるのが良いかもしれませんね。

■2期目に向けて

当社はインサイドセールス代行を中心として営業軸で事業を展開しております。営業フリーランスの方々とタッグを組んで彼らの個性を活かした形で商談数やリード獲得支援で価値を提供しています。1期目のタイミングで膨張することのリスクとクライアントに迷惑を掛けるリスクの重さを実感した上で地に足をつけて今後も誇張することなく自分たちのサービスを提供していこうと考えています。ただ、勘違いいただきたいくないのは今の提供価値のまま止まる想定の会社ではないので自分達の個々の成長や新規で新しいサービスの展開を続けていきます。
現状でいくとインサイドセールスや営業全体に紐づいた形でIS品質管理(RQ)、リード獲得(LR、LU)、営業の副業支援(SUBEE)等を展開しています。
今後もクライアントの声を聞き、価値貢献できるサービスを提供していく軸は変えませんが今期中に新たな試みを形にしたいと思っているのでぜひご期待ください。
(内容はTwitter等で共有していくのでぜひフォローお願いします!)

■最後に

まだ何者でもない自分を信じて創業1期目にジョインをしてくれた1号社員のJUNやフリーランス時代から2年以上営業代行を手伝ってくれている荒木さんには本当に感謝しています。またOut-Loopのコミュニティで尽力をしてくれている20名の業務委託のメンバーの方々にも頭があがりません。
クライアントもフリーランスも長く付き合っていきたい。そんな綺麗事を現実にして必要とされ続ける粘着性が高い会社にしていきたいと思います。

Out-Loopに関わってくれる人全てがハッピーで楽しい生活ができるように展開を続けていくので応援いただけると嬉しいです。

この1年は最高に痺れる厳しくも楽しい期間でした。また、今まで生きてきた中でこの1年は自分自身が最も成長できたと断言できます。
2期目も痺れる一年にして成長していきますのでぜひご期待ください!

■インサイドセールス代行に関して
https://out-loop.co.jp/lp

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