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読書148 『東京、はじまる』

   門井慶喜著

江戸から東京へ。
日本銀行、東京駅、両国国技館、大阪株式取引所、東京米穀取引所などを手がけた建築家・辰野金吾が、国家議事堂の建築に取りかかっている最中に、インフルエンザに見舞われて亡くなるまでの、野心と葛藤の生涯を描いた物語。

錚々たる面々が、続々と登場します。
後に名前を残す方たちの、ずっと以前の知らなかったエピソードの数々には、楽しむ要素がたくさん詰まっています。
また、土地の由来についてもおもしろく、個人的には「丸の内」のくだりが印象に残りました。

金吾の理想の東京を作り上げるためとはいえ、その破天荒ぶりには閉口します。中でも恩師を蹴落としてでも、その権利を取得する場面には、理解できないところもありましたが、その思いやずっと後の様子を読んでみて「そういうことか」と解釈が変わりました。

「この男がいなければ、今日の東京の風景は、なかったかもしれない」

現代には博物館などとして残されている建物も多くあり、検索して画像を見ました。
成り立ちを知ったことで、あらためて行ってみたいと思いました。

『銀河鉄道の父』がよかったので、同じ作者さんのこちらの本も、手に取りました。少し時間がかかりましたが、楽しく読めました。

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