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【超大作】別府滞在24時間で14湯に浸かりました

はじめに

先のGW、4月29日の晩から5月8日まで丸々九州温浴旅に行ってまいりました。
訪問した県は、福岡、大分、熊本、長崎の4県。
新婚旅行以来、久々の大型旅行でテンションが上がります。

午前中は狛江のFMラジオに出演、昼間は空也上人像を見るため国立博物館へ、そして九州に向けて出発、と4/29はなかなか盛り沢山な1日。

そして、東京から福岡までの最初の交通手段が……


夜行バスだったんです

オリオンバス 東京-小倉

私たち夫婦は、遠距離&週末婚だった時期が長かったので、実は夜行バスは慣れてます。
それでも、流石に東京-小倉間の14時間乗車は初の体験……
お尻が勝つか、バスが勝つか……


結論▶余裕でした。

私は2時間に1回のPA/SAで律儀に降りて伸びをしてましたが、妻は初めのSA以外一切起きず、ぐっすり寝てました。
いやぁ、流石です。

そんなこんなであっという間に小倉に到着。
到着するや否やモーニングをとって、レンタカーで別府に向かいました。

駅前の純喫茶です。
モーニングに和定食がある喫茶店にハズレ無し
目覚めの一杯が最高に美味しい。


別府八湯温泉道に入門

別府には、八つの温泉郷があるようです。

別府・浜脇・鉄輪・明礬・亀川・観海寺・芝石・堀田

それらを総称して別府八湯温泉と呼ばれているようで、なんと2300ほどの源泉があるとのこと。
その中でおよそ150施設が加入している「別府八湯温泉道」に入門しました。

何かと言うと、早い話がスタンプラリーです。
駅前の観光案内所でスパポートなる台紙を購入して、各施設にあるスタンプを押していきます。

ディテールも拘っていて、楽しい。

軽く何湯か浸かれれば良いなぁと思ってたんですが、火が付いてしまいました。
と、言うことで、タイトルの通り丸1日24時間(4月30日昼過ぎ〜5月1日昼過ぎ)で湯に浸かりまくる挑戦が始まりました。

1湯目 別府海浜砂湯(浜脇)

いきなり変わり種になりますが、初めの温泉は砂湯!
実は、8年前のリベンジでございます。
大学4回生の頃、砂湯には入らず隣にある足湯に浸かったんです。
あれから8年経ち、もう良い大人。お金もある。
よし、入ろう、ということで1湯目に決めました。

砂湯は人気でして、昼過ぎに行ったんですが90分待ちでした。
なので、待っている間、やっぱりその足湯に浸かってました。

足湯からの景色。
柴犬が海辺を歩いていました。

時間になると、フロントで浴衣を手渡され、まず脱衣場でその浴衣に着替えます。
浴衣のまま外に出て、砂場に行き、人が丁度収まるように掘られた砂の上に寝ます。
そうすると「砂かけていきますね〜」という声と共に、ジャンジャン埋められていく。
気分は海辺で友達に埋められたアレと同じ。
でもその砂は温かい。
深い所が温度が高いようで、温度調整も出来ます。
サウナーとしての血が騒ぎ、
「あ、じゃあもう少し温度高めで」と言ってしまいましたが後悔しました。

顔だけ出して埋められます。
景色も最高なんです。(でも見る余裕無い)

温もり方というと、岩盤浴とサウナとお風呂の丁度中間のような不思議な感覚でした。
とにかく汗が出て、しかも抜け出せず、さっき温度上げちゃったせいでハードな温熱感となりました。
妻が5分遅れで始まったので、私は本来の15分プラスお連れ様の終了まで5分延長が可能だったんですが、

「もう無理〜〜〜〜」

と飛び出しました。
飛び出す、と言うか、抜け出すと言うか。

その後、汗だく泥だくとなった浴衣を脱いで、シャワーを浴びて泥を落とし、併設された小さな温泉に入りました。
心做しか肌がツヤツヤぷるぷるしてる気がする……
これが砂湯効果……?

そんな感じで、我々の温泉道が始まりました。


2湯目 鉄輪むし湯(鉄輪)

鉄輪と書いて「かんなわ」。
大阪の「放出」並の難読地名の鉄輪エリアは、グレーチングの隙間からもモクモクと蒸気が出ているThe温泉地らしい温泉地で、公共浴場が密集しています。

初めに伺ったのは、地名を冠した「鉄輪むし湯」。
実は前々から行きたいと思っていた場所です。
なんせ「むし湯」ですからね。
サウナでしょ。つまり。

テンション上がるファサード…!

まずは服を脱いで、お風呂場で下半身だけ清めます。
その後、浴衣を着て、「むし湯」と書かれた扉をくぐって小部屋の中に入りました。
この小部屋、身をかがめないと立てないくらいの天井の高さで、床には石菖という藁のような薬草が敷き詰められており、温度・湿度共にサウナ室のような空間。
この石菖の上に寝っ転がって8分過ごす、というお風呂なんですけれど、地熱で床も温かいので、【サウナ+岩盤浴】でした。
8分経つと外にいるおばちゃんから「8分経ったよ〜」と教えてくれるんですが、折角なので2分追加しました。
汗でビシャビシャになった浴衣を脱いで、またまたお風呂場へ。
水シャワーを浴びてちょっと休憩……
これマジでサウナやん……

その後ちゃんと頭、体を洗って、温泉に浸かりました。
ぬるめの温泉で、ゆったり浸かることができた上、なんと外気浴スペースもあったので至れり尽くせりです……

3湯目 すじ湯温泉(鉄輪)

鉄輪むし湯から少し坂を降りた所にあるすじ湯温泉は、なかなかにカルチャーショックを受けました。

まず料金が……

100円

なんです

ハンバーガーですか?
しかも、無人営業
入口を開けた所にある箱に入湯料を入れて、男湯の方に向かうのですが、西部劇に出てくるような小さな扉を押して進むとすぐそこに温泉と脱衣場がありました。

そう、脱衣場と温泉がひとつの部屋で完結しているんですね。
扉も何も無い。湯に浸かりながら棚を眺めることが出来る、そんな浴室。

すじ湯温泉は、非常に貴重な効能泉ということで、石鹸等の使用禁止となっていました。
ちいさな浴槽が一つだけ、カランも何も無いシンプルな温泉で、激熱高温風呂でした。
鉄の匂いが強くする泉質でした。
「すじ湯」と言うだけあって、筋、関節によく効くそうです。
こういう温泉は、流石別府、って感じがしますね。
この辺りから我々、温泉巡りにやる気が出てきました。

そしてすじ湯温泉の前に猫ちゃんが寛いでたんです。

面白い後ろ姿。
正面に回り込んでも逃げない。

なんでこんな寛いどんのやろ、思って地面に手を触れたら、あったたかったです。
猫も別府温泉の恩恵を受けているようです。


4湯目 熱の湯温泉(鉄輪)

すじ湯温泉から目と鼻の先にある熱の湯温泉。
名前からして熱そうなんですけど、それよりも、さっきのすじ湯温泉の100円ですら驚いていた我々なんですが、熱の湯温泉は脅威の、

0円

でした。

もう訳が分かりません。

FREE OF CHARGEの文字が光る。

浴室の真ん中に大きな浴槽があってカランは無し。
みんな浴槽の周りに地べた座りして、直接湯を汲んで髪とか体を洗っていました。
見様見真似で湯浴みしたんですけど、やっぱりね〜


熱い!!!(最高)


名前通りのお風呂で満足しました。
ほんと、別府温泉に住みたいです。
毎日温泉入りたい(無料で)


5湯目 湯屋えびす(明礬)

鉄輪から離れて今度は明礬。
難読漢字が続きますが、ご存知「ミョウバン」です。
湯屋えびすは、これまでの公共浴場と違って、スーパー銭湯ライクな、綺麗な温泉施設でした。

ほら、看板からして、洒落てる。

明礬温泉と言えば、なんと言ってもそう!

硫黄泉

車から降りた時から硫黄の香りがして、テンション上がります。
お支払いを済ませて、それぞれのフロアに行きます。

今回は1階だったんですけどね、広すぎん?

脱いで即、硫黄泉!
成分が濃すぎて、白ではなくてブルーみ掛かった白でした。
もう凄いにおいです。
ここまで強い硫黄泉は初めてだったので恐る恐る入る。
若干ピリつくのは多分プラシーボ効果、プラシーボ効果……
まろっと柔らかなお湯で、これは効きそう。

更に露天の最深部へと進んで行くと、顔だけ出して入る蒸し風呂がありました。
おおお!こういうの!こういうの!入ってみたかったんですよ!
さながらアイアン・メイデンになったつもりで、ひたすら蒸されます。
顔が外なのでのぼせないからホントに良いです。
是非、関東の温浴施設にも導入を、お願いします。
湯上りはサイダーか何かを飲んだ気がしますが、外の景色が綺麗過ぎて忘れました。


6湯目 堀田温泉(堀田)

流石に体力が無くなったので、1日目最後の温泉となりました。
堀田温泉は、まさしく堀田温泉郷にある温泉です。

見た目から伝わる、とっても綺麗な施設でした。
カランは衝立があって個別になってるし、お風呂も内湯と露天がある。
泉質も透明で、シンプル〜なんですけど、普段使いにはめちゃくちゃ良い温泉のように感じて、凄く気に入ってます。
1日の締め括りにはうってつけの温泉でした。

つきまして、4月30日の記録は以下の通りです。

じゃーん


夜ご飯は別府の名産を

夜は、ホテルの方に紹介してもらった、こいのぼりさんで、それはそれはまぁ美味しい別府の名産の品々を食べました。

芸能人もお忍びで来るそう。
すみません、ロクに写真撮ってませんでした。


7湯目 不老泉(別府)

2日目は、夕方には湯布院に着いてる必要があったので、早朝から動き始めました。
まず最初のお風呂は駅からも近い不老泉です。

綺麗な外観。でも凄く老舗なんですって。
何故か昆虫食自販機がありました。
何で?

中はバリアフリーな設計になっていまして、老若男女色んな方が楽しめるつくりでした。
お風呂は熱湯と普通の温度。
まあ朝から熱いことよ。
1発で目が覚めました。ありがとうございます。


8湯目 寿温泉(別府)

別府エリアを歩いていくと、あとちょっとで午前の営業終了、という温泉がございまして、駆け込みで入湯しました。
寿温泉。

公民館的な外観だなぁと思ったら……

ほんまに公民館でした。

泉質は昨日のすじ湯温泉と負けず劣らずの鉄の香りがするお湯で、しかもなんと大正時代頃の姿のままなんだとか。
時代を感じるお風呂に浸かると、どうしてか嬉しくなります。
色んな人が浸かって来たんだろうなぁ……
そのうちの1人になれて嬉しいです。なんてね


9湯目 松原温泉(別府)

昨日から色んな温泉に入ってますが、見た目のどストライク、好みのタイプの温泉に出会えました。
別府エリアの端の方にある、松原温泉です。

なにこれ、可愛い〜

ほのかにグリーンな外壁、入口の前の柵?
番台のおばちゃん、楕円の浴槽、どれもが凄く可愛くてもう大好きになってしまいました。

そしてもれなく公民館併設でした。


10湯目 竹瓦温泉(別府)

ご存知、別府温泉のシンボル、竹瓦温泉です。
実は8年前に唯一浸かった温泉ここなので、久々の再訪です。

この道中の商店街も良いんですよね〜

妻と、「別府温泉はアダルティなお店とかが少ないから全年齢向けの良い温泉街だよね」なんて話してたんですが、すっかり忘れていました。
それらは竹瓦温泉の周りに集中して存在しているということを!笑

そんなこんなで到着。
やっぱ外観格好いいわよね。

8年振りだねえ〜

お湯の方は、脱衣ロッカーから階段を降りて同じ空間の温泉に行く感じ。
前回気づかなかったんですが、壁に竹の絵が描かれていました。
流石竹瓦温泉です。

実は竹瓦温泉は砂湯もあるそうで、今回は行かなかったんですが、次は挑戦してみたいなと思いました。
海浜砂湯とどう違うんでしょうね?


11湯目 梅園温泉(別府)

梅園通りにあるから梅園温泉なのか、梅園温泉があるから梅園通りなのか、どちらが先か分かりませんが、とにかく梅園通りにある梅園温泉に行きました。

見た目が新しいのは、それもそのはず。
先の熊本地震の被害に合われたそうで、応援者の皆さんのおかげで再建したのだそうです。
これだけ沢山の温泉があっても、やっぱり一つ一つ違っていて、それぞれにファンが居て、大事に継いでいこうとするのは本当に素敵だな、と思いました。

足湯もあります。

お湯はぬるめで、長く浸かれる感じ。
ですが、ちゃっちゃかちゃっちゃか回ってる私たちなので、サッと入ってサッと上がろうとしたら

「もう上がるんかいっ」

とおじ様に突っ込まれてしまいました。
すんまへ〜ん

あとそれと、その日たまたま温泉祭をしていたので、BEPPUガールズが梅園通りを歩いていまして、写真を撮らせて貰えました。

ありがとう!楽しそう!


12湯目 やよいの湯(別府)

お次の温泉は、実は八湯温泉道非加盟の温泉なんですが、めちゃくちゃ気になる看板だったので入ってしまいました。
それは……


ふぁっ?
24H……?

どういうことなのか、その目で確かめるべく入口へ。

なるほど、よく考えられています。
というのも、入口の自動ドア、これはその隣にあるコイン投入口に入湯料(200円)を入れると初めて開く仕組みになっているんです。
なので、勝手に無断で入ったりとかが出来ない仕組みになってました。
偉いなぁ

お風呂の方は、熱湯と普通の温度のお風呂があって、どちらも適温だったのでとても気持ちよかったです。 
まさか24H運営とは思えない清潔さで安心しました。

13湯目 駅前高等温泉(別府)

やっと、やっと入れました。
駅前高等温泉。

異人館みたいなハイカラな入口


何かと言うと、
8年前▶夜に行こうとしたけど飲んでたから辞めといた
昨日▶夜に行こうとしたけど飲んでたから辞めといた

そして今日、という訳です。
駅前やからね、いつでも行ける気でおるのよ。
大間違いですからね。

さて、こちらの温泉もなかなか癖の強い温泉です。
というか、どこも個性があってほんと面白いなぁ。
駅前高等温泉は、あつ湯とぬる湯があります。
でも、両方をいっぺんに入ることはできません。
何故か。

あつ湯とぬる湯で入口が別れているから

です。
最初のポケモンを選ぶ時の気持ちになりました。
私は泣く泣くぬる湯を捨て、あつ湯を選択。
あつ湯の券を買って、中へ。

熱そうな見た目のお風呂、浸かるとやっぱり熱かった。(知ってた)

上がったあと、妻に
「熱かった?」と聞かれました。

うん、と答えると、
「私も」
と返ってきました。

なお、妻が入ったのはぬる湯の方です。


14湯目 別府温泉保養ランド(明礬)

いよいよ最後にして、ラスボス。
脅威のクセ強温泉。別府温泉保養ランドに行ってきました。

別府温泉には"地獄"と呼ばれる幾つかの源泉がありますが、ここは地獄そのものに入れる貴重な場所。
その名も紺屋地獄。
そして、何が有名かと申しますと、、、そう。

泥湯

なんです。
まず、入店して、昭和の香りを楽しんだ後、

びっくりするほど長い外の廊下を歩くと、温泉の入口にたどり着きます。
まずは「コロイド湯」なる、白濁ブルーな硫黄泉に浸かりました。

そして、炭鉱の入口のような「泥湯入口」をくぐって、室内泥湯へ……
そこには木枠で囲まれたお風呂がありまして、壁に一面に、この泥湯がどれほど凄いかを権威のある大学の教授が語っている説明書きが飾られていました。
色々なもの浮いてますが、気にせず一緒に入浴。
泥と言っても掴めるほどではなく、なんだぁ?こんなもんかぁ?と思ったんですが、奥の方は結構掴めました。

そんでもって、露天風呂に。
露天風呂は……すごかったです。

人生で経験した中で最大級に広い露天!
臭いは硫黄と泥が混じった、動物園のような香り。
そして、泥の量は先程とは比べ物にならないくらい多い!
そして深い!
で、後で知ったんです。  

なんとこの露天風呂、

混浴でした


まあ、泥湯だからね。
全く体は見えないので、この露天風呂はいいんですよ。
この露天風呂は。


最深部。
そこにはもう1つ、自律神経の湯なる、これまた混浴の露天風呂があるんですが、そこに行く為の通路は……


露天風呂から完全に丸見えな通路を素っ裸で歩いて向かう必要があります。


それは無理だわ。


ということで女性0でした。
(妻も挑戦しようとしたみたいですけど、あ、これはあかんと気づいて引き返したようです。)

そして、その自律神経の湯の泥が一番細かくて、一番量が多く(膝下位までズボズボ埋まりました)、凄いお風呂でした。


おわり

ということで、2日目は8湯回りまして、別府八湯温泉道は13湯、非加盟店を加えると計14つの温泉に入ることができました。

海浜砂湯から実に24時間。
結構回れたんじゃないでしょうか?

次回は88湯を目指して、数日間滞在したいと思います。

以上!
どうもありがとうございました。




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