Tak Joy

医学、工学、語学に関する勉強用noteです。論文や本を参考に記事を書いています。

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最近の記事

消化器内視鏡技師試験対策17:側視鏡について

消化管内視鏡スコープには前方視内視鏡、側視内視鏡、斜視内視鏡などがある。胃鏡の時代から先端カメラまではもっぱら側視鏡が使用されてきた。ファイバースコープの頃から前方視内視鏡が使用されるようになった。ERCPでは銃に使用乳頭を正面視しながら、胆管、膵管にカニュレーションして造影するため側視鏡が使用される。

    • 消化器内視鏡技師試験対策16:食道の内視鏡検査

      ヨード染色はルゴールを食道に散布することにより正常食道の重層扁平上皮の顆粒細胞層内に抱負に存在するグリコーゲン顆粒とヨードが反応し、正常食道が黒褐色に染色される。扁平上皮癌はグリコーゲン顆粒を含まないため、染色されない(不染)。さらに、びらんや潰瘍による扁平上皮の欠損、再生上皮の未成熟な時期、異型上皮においてもグリコーゲン含有量が少なく、不染となる。 ・食道静脈瘤は肝硬変などの門脈圧亢進症に伴う静脈の拡張である、生検は絶対的な禁忌である。大量出血をおこす。 早期食道がんは原発

      • 消化器内視鏡技師試験対策15:消化器の解剖生理と臨床9(生検と服薬)

        生検と服用薬剤(服薬)の関係で問題となることは抗血栓療法を施行している症例である。抗血栓療法を継続したまま生検を行うと持続出血の懸念があるため。しかし中断すると血栓塞栓症の危険が高まる。消化器内視鏡ガイドラインではその対応項目がある。アスピリン、バルナジン、ワーファリンおよびその他の抗血小板薬に関しては、原疾患と手技の危険度によって休薬と再開の基準を示している。 抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン 日本消化器内視鏡学会雑誌、Vol. 54( 7), Jul.

        • 消化器内視鏡技師試験対策14:消化器の解剖生理と臨床8(グルカゴン)

          グルカゴンは消化管ホルモンで膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌される。グルカゴンには血糖上昇作用があり、消化管運動抑制、胃液分泌を減少させる。内視鏡検査時に蠕動を抑制させるため、抗コリン剤禁忌(緑内障、前立腺肥大、不整脈など)例に前投与として使用されるが、血糖を上昇させるため、糖尿病患者には使用できない。 ・膵液分泌は抑制され、アミラーゼ分泌も抑制される。 ・胃液分泌促進作用→ガストリン ・グルカゴンは肝からのグリコーゲン分泌を促進する→血糖上昇。

        消化器内視鏡技師試験対策17:側視鏡について

        • 消化器内視鏡技師試験対策16:食道の内視鏡検査

        • 消化器内視鏡技師試験対策15:消化器の解剖生理と臨床9(生検と服薬)

        • 消化器内視鏡技師試験対策14:消化器の解剖生理と臨床8(グルカゴン)

          消化器内視鏡技師試験対策13:消化器の解剖生理と臨床7(プルゼニド(センノシド)

          便秘を治療するために使用される薬としてプルゼニド(一般名:センノシド)がある。プルゼニドは大腸刺激性下剤と呼ばれる種類の薬。 センナ(植物由来の成分)にはセンノシド(アントラキノン系誘導体)と呼ばれる物質が含まれており、この物質は腸内細菌によって分解され、大腸を刺激する物質へと変換される。これにより、蠕動運動が活発になる。その結果、便が肛門側へ押し出されるようになる。 主な副作用としては腹痛(胃痛)、下痢、腹鳴、悪心・嘔吐などの消化器症状がある。 急性腹症が疑われる患者さ

          消化器内視鏡技師試験対策13:消化器の解剖生理と臨床7(プルゼニド(センノシド)

          消化器内視鏡技師試験対策12:消化器の解剖生理と臨床6(抗コリン薬)

          抗コリン薬、集荷ブチルス子ボラミン(ブスコバン)は抗コリン作用により副交感神経を遮断し、消化管運動抑制作用、胆嚢収縮抑制、暴行内圧上昇、子宮収縮抑制作用などが認められる。無し教検査時の消化管蠕動抑制にため、前投薬されることがある。 ・抗コリンは心拍数を増加させるため、うっ血性心不全の増悪、不整脈の悪化をきたすことがある。狭心症、心疾患、甲状腺機能亢進症のある患者に禁忌。 ・眼内圧の上昇作用や調節障害をきたすことがあるので緑内障を悪化させることがある。 ・前立腺肥大の増悪させ、

          消化器内視鏡技師試験対策12:消化器の解剖生理と臨床6(抗コリン薬)

          消化器内視鏡技師試験対策11:消化器の解剖生理と臨床5(過敏性腸症候群)

          過敏性腸症候群は精神的ストレスや情緒的不安定など、心理的拝啓関与のもとに腸管の機能異常をきたし、種々の不定腹部症状を訴える代表的な消化器心身症である。 症状:腹部膨満感、腹痛、便秘、下痢など便通異常が多い。 臨床的には、便通異常のタイプから下痢型、便秘型、下痢便秘交替型、分泌型、ガス型などに分類される。 ・通常は体重減少や発熱、血便はみられない。 ・腸の痙攣に伴う強い腹痛、腹部違和感がある。 便意をもよおす回数が多い。粘液性の下痢弁、ウサギ糞様便がある。下痢と便秘を繰り返すこ

          消化器内視鏡技師試験対策11:消化器の解剖生理と臨床5(過敏性腸症候群)

          消化器内視鏡技師試験対策10:消化器の解剖生理4(門脈圧)

          門脈圧亢進症とは門脈が持続的に25㎝H2Oを越えている場合に門脈圧亢進症と定義されている。原因は ・肝前性・・先天性門脈圧以上、門脈、脾静脈の狭窄・閉塞 ・肝内性・・門脈性・・特発性門脈圧亢進症、日本住血吸虫症、肝炎     ・・肝静脈性・・肝硬変症 ・肝後性・・うっ血性心不全、Budd-Chiari症候群 これらに持っ脈血流の抵抗を増大させる原因が存在する場合に門脈圧が上昇する。上記の結果と上下大静脈の間に短絡路(側副血行路)ができる。門脈の静脈には逆止弁がない。なので

          消化器内視鏡技師試験対策10:消化器の解剖生理4(門脈圧)

          消化器内視鏡技師試験対策9:消化器の解剖3(消化管粘膜)

          ブルネル線(ブルンナー腺bunner's gland)は、十二指腸球部からVater乳頭部にかけての十二指腸粘膜下層に存在する。 ・胃から十二指腸へ送られる酸を含んだ消化中途物から十二指腸を守る ・腸の消化酵素を活性化し、吸収を促進するためにアルカリ状態にする ・腸壁に潤滑を与える ブルンナー腺 - Wikipedia ケルクリングひだ(輪状ひだ)は十二指腸下行部から小腸の空腸から回腸の一部にかけて存在する。ケルクリング皺襞(すうへき)とも。襞の表面には無数の絨毛が存在する

          消化器内視鏡技師試験対策9:消化器の解剖3(消化管粘膜)

          消化器内視鏡技師試験対策8:消化器の解剖2(肝臓)

          ・肝臓は靭帯で最も大きな実質臓器で楔形(くさびがた)をしている。 ・横隔膜の下に位置し、右に片寄って存在する。 ・左縁は肋骨の剣状突起に達し、上縁は右中鎖骨線上ほぼ第5肋間に位置する。 ・肝葉の大きさは右葉>左葉>方形葉>尾状葉。右葉は左葉より数倍大きい。 ・四つの肝葉にわかれ横隔膜と腹壁から微細な腸間膜のヒモ(肝鎌状間膜)で釣り下がっている。 ・成人での肝重量は1200~1500gで体重の約2%を占める。 ・正常肝の表面は平坦で肝硬変症は肝臓表面に無数の凹凸がみられるのが特

          消化器内視鏡技師試験対策8:消化器の解剖2(肝臓)

          消化器内視鏡技師試験対策7:消化器の解剖1

          ・胃食道移行部は噴門。 ・十二指腸移行部は幽門 ・十二指腸と空腸の境界部にトライツ(Treitz)靭帯がある。 ・空腸は約3㎝の長さを有し、粘膜ひだが多い。絨毛も密である。 ・回腸結腸移行部はバウヒン(Bauhin)弁。 ・横行結腸下行結腸移行部は脾彎曲。 ・肛門柱の下端の乳頭の並びは歯状線(歯の並びににている)

          消化器内視鏡技師試験対策7:消化器の解剖1

          消化器内視鏡技師試験対策6:内視鏡装置のトラブル

          ・鉗子栓の色素散布、生検などの処置を行うと鉗子栓の穴が大きくなり、吸引が不十分になることがある。この場合、新しい鉗子栓へ交換。 ・レンズクリーナーの塗布は、ノズルのつまりの原因になる。塗布した後に十分な送気・送水と吸引を行い、ノズルが詰まっていないことを確認する。 ・内視鏡と内視鏡トランスの装着が不十分だと送気が効かない。その場合、装着部を確認する。 ・検査中にテレビモニターの映像が突然消えた場合はモニター自体の故障を考える。 ・内視鏡の左右アングルと上下アングルはアングルワ

          消化器内視鏡技師試験対策6:内視鏡装置のトラブル

          生体電気インピーダンス(BIA)法によるDW 設定

          生体電気インピーダンス法(BIA 法:bioelectical impedance analysis)は,生体に微弱な電流を流して,体内抵抗値(インピーダンス)を求め,非侵襲的かつ簡便に身体の細胞内外水分量,筋肉量,脂肪量などを高い精度と再現性をもって測定することが可能である.最近では,腎疾患のみならず,浮腫,肥満,メタボリックシンドローム(Met S)の診断,栄養状態や リハビリの評価など幅広い分野で使用されてきており3),われわれはMet S の肥満診断にも本装置が有用で

          生体電気インピーダンス(BIA)法によるDW 設定

          消化器内視鏡技師試験対策5:大腸ポリープ

          大腸ポリープとは腸管内腔に突出した隆起病変の肉眼的名称である、両性から悪性まで含まれるが、病理学的に悪性と診断された場合は大腸がん、カルチの井戸などの悪性病名が直接つけられることが多い。溶離組織学的には、 ポリープ→腫瘍性ポリープ→腺腫             →癌腫     →非腫瘍性ポリープ→過形成ポリープ              →炎症性ポリープ              →過誤腫など  ポリープが形成される臓器の頻度としては胃と大腸が高く、胃では過形成ポリープが多い

          消化器内視鏡技師試験対策5:大腸ポリープ

          消化器内視鏡技師試験対策4:大腸腫瘍の切除

          大腸腫瘍切除には、その病変の大きさや携帯、深達程度によっていくつかの異なる切除方法がある。 ①ポリペクトミー 病変が10㎜以下の有茎性、亜有茎性病変が適応。スネアでポリープの茎根部にかけて絞扼(こうやく)、通電し焼き切るホットスネアポリペクトミー(HSP)と,熱凝固を加えないでスネアで切除するコールドスネアポリペクトミー(CSP)がある。 メタ解析ではHSP と比較してCSP で所要時間が有意に短い。 遅発性出血率もHSP と比べてCSP で低い傾向である。 *大腸ポリープ

          消化器内視鏡技師試験対策4:大腸腫瘍の切除

          消化器内視鏡技師試験対策3:ERCPによる診断

          逆行性膵胆管造影検査(ERCP)は側視鏡を用いて、ファーター乳頭部よりカニュレーションし、造影剤を注入し、レントゲン撮影をする。ERCPが適応となる疾患は総胆管、胆嚢、胆内、胆管、膵管などを造影するのが目的の検査であり、検査を行う際に偶然消化管内の病変を診断することができることもある(が、目的は異なる)。 総胆管結石は、胆道にカニュレーションして造影財を注入すると、石は透亮像として見える。 胆のうがんは造影により、比較的早期のものを診断可能である。CT/MRIも併用。 肝内

          消化器内視鏡技師試験対策3:ERCPによる診断