見出し画像

「経営者目線を持って欲しい」の前に、「従業員目線」はどんなものなんでしょう?

知人の経営者Aさんが「従業員目線を持ちたい」と漏らしていました。仕事が好きで起業までしちゃったものだから、「やる気が出ない」とか「これからどうしようか悩む」というモヤモヤが本当にわからないようです。

◆「従業員目線」がわかる調査がありました

こんなことを話してくれました。

僕らは経営者目線を従業員に求めがちなんですけど、ちょっとそれは違うなと思って。僕らが「従業員目線」を持つことからはじめないのでは。何かそういうのある?

そんな話をしていたので、このページをお伝えしました。特にQ2の「仕事を辞めたい!と思った理由」とQ5の「働きたい職場の条件」に注目です。どの世代も「会社に求めるもの」は「金・休み・ひと」です。これぞ「従業員目線」ですね。世知辛い。

スタッフサービスグループが【創業40周年を記念し、働く4世代「Z世代」「ミレニアル世代」「就職氷河期世代」「バブル期世代」 の4,000人を対象に、仕事にまつわる調査を実施】したそうです。貴重な調査です。

・Q2「仕事を辞めたい!と思った理由」

スクリーンショット 2021-11-04 17.59.39

・Q5の「働きたい職場の条件」

スクリーンショット 2021-11-04 17.59.23

これを見た経営者のAさんは「おぉ・・・現実・・・」とつぶやいてそれっきりです。確かにこれを見て「金・休み・ひとは結果でしかない。力をつけて、いい仕事をした結果として得られるもの。原因であるスキルアップ、キャリアアップ、市場価値アップを目指せ!」と説教はできるのですが、会社が大きくなるにつれ「金・休み・ひと」を求める従業員目線は強まります。

◆従業員は「人材じゃない」

いわば従業員が「人材」という会社が使えるリソースから「人間」という会社よりも優先順位が高いものがある生き物になってくるんですよね。

大きな会社の経営者や人事ほど、社員を「会社が好きに使える人材」ではなく「コントロール不可能な人間」として仕組みや評価をつくっています。

◆いい退職と悪い退職をわけると、会社が良くなる

でも、だからといって「従業員目線を取り入れるために給料を上げます。休日を増やします。人間関係を改善します」とすぐにできるわけでもないのもまた、現実です。

ではどうするか。そのひとつが「いい退職と悪い退職の定義をつくる」です。従業員はいまや「人材」ではなく「人間」です。となると「退職は起きるもの」として考えるようになります。

これまで退職は「離職率の低下」が人事の目標や評価項目になったりするように、一律で「退職は悪いこと」とされてきました。でも、終身雇用を本気で守る意思がある、守れる体力がある企業以外は、退職は「人材の流動化」として良いものと考えられるようになっています。

そのため「弊社にとってのいい退職、悪い退職」の定義を定めて、「いい退職を増やして、悪い退職を減らす」ことが、従業員目線を取り入れた会社作りであり、離職対策になります。


経営者は「従業員目線」を、その歩み寄りを見た従業員は「経営者・会社目線」を持つ。そんなきっかけとなる調査になったら最高ですね。

「退職学™️」・佐野創太

〜CM入りますよ〜
フォローとご感想、いつもありがとうございます♪大きな楽しみです。

●最新ニュース
2021年1月に出版を予定しています。テーマは【「会社辞めたい」のループを抜け出して、仕事も生活も楽しくなる技術】です。またお知らせします。

●jin-jour(ジンジュール)に寄稿しました
※jin-jour(ジンジュール):人事・労務の専門情報誌『労政時報』(東証1部上場企業の大半が購読)を編集する労務行政研究所が運営する「ヒト×カイシャ=元気」を育てるWebマガジン

>「会社辞めたい」社員の本音とは何か? ケアできている企業は「従業員ジャーニー」をつくっている

●アベプラ(Abema Prime)に出演しました

●プロフィールとメディア出演

個別の「最高の会社の辞め方」セッションはこちらで受け付けております。

5人以上の参加者で、オンラインでの「退職学™️」・「最高の会社の辞め方」勉強会を実施しています。お気軽にお問い合わせください👋

土曜日の朝6時からお話しすることもあります💤


ご覧いただきありがとうございます。また気軽に遊びに来ていただき、時には声を聴かせていただけると嬉しいです。 いただいたサポートは、「最高の会社の辞め方」プロジェクトの研究費用に使わせていただきます。 円満退職をアップデートし、退職をデザインする文化をつくります。