たいせいのとこ

初めまして。たいせいです。自分が幸せになるために、書いていきます。

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最近の記事

僕と俺。(11)[一話完結]

「もし今この場でプライベートの芸能人に出くわせたらさ、どうする?」 「そっとしとくだろ。違うの?」 「いやそうだと思うよ。そもそも近づけない気がする。」 「確かに、オーラすごそうだもんな。」   「誰をそっとしときたい?」 「ガッキー。」 「一緒。」 「だよな。」 「気づいて0.5秒だけ楽しんだら、スッと視界から外して、ガッキーの幸せを祈ってあげたいよ。」 「わかる。けどまあ人様のプライベートを想像するだけでも、本来鬱陶しいはずなんだけどな。」 「ほんとそう

    • 僕と俺。(10)【一話完結】

      「ね、最近思うんだけどさ、僕グレープフルーツ食べちゃいけない気がするんだよね。」 「なんで?アレルギー的な?」 「そう。食べると毎回下痢になるんだ。」 「うわ、しんどいな。」 「そう。凄く大好きだから辛いの。あの酸っぱくて甘いのが唯一無二で最高なのに。」 「ほんとに好きなんだな。他のフルーツは?」 「多分問題無いと思う。」 「そうなのか。じゃとりあえずこれ食っとけ。」 「果汁グミじゃん。ありがとう。」

      • 僕と俺。(9)

        「久しぶりに食べたけど、やっぱアイスの実美味いな」 「本当に美味しい。分けてくれてありがとね。」 「全然。あれ凄い安かったし。」 「そうだよね、アイスの実って安過ぎたよね。」 「世の中、もう少し高くしても良いよってもの多くね?」 「多いよね。ガリガリ君とか。」 「分かる分かる。アイスって安過ぎだよな。」 「他なんか思いつく?」 「ヤマザキの『まるごとソーセージ』パン。」 「あれ美味しいよね。スーパーによっては100円切ってることあるし。」 「他なんかあるか

        • 僕と俺。(8)

          「好きなカタカナってさ、ある?」 「何それ。」 「いや、あそこのアコムの看板見て思ったの。」 「ふーん。好きなカタカナ…俺はコートジボワールかな。」 「国か!」 「そう。ワールドカップとかで文字を見ると気分あがるんだよな。」 「面白いね。」 「そっちは?」 「コムドットかな?」 「理由は?」 「コムドットよく見てるからかな。大好きなんだよね。」 「それ理由になってるか?まあいいや。」 「コートジボワール以外にはある?」 「何だろ…ヤマト運輸のヤマトと

        僕と俺。(11)[一話完結]

          僕と俺。(7)

          「視力どうだった?」 「両方2.0だったよ。」 「俺も。」 「やったー、お揃いじゃん!!」 「ん?…そうな。」 「毎年恐いんだよね、今年はもう無理だと思ってた。」 「どうして?スマホとか?」 「そうそう。深夜寝れないことが多くて暗い部屋でよくスマホ使ってたから。」 「結局大丈夫だったな。」 「そうそう。良かった。」 「視力良いメリットって何?」 「スポーツ観戦でボールの行方をよく見れるとか?」   「それはそう。てか、小学校の先生に言われた。」 「他

          僕と俺(6)

          「最近雨多いな。」 「多いね。」 「どうしてだろ。季節の変わり目だからかな。」 「それは知らんけど、しんどいな。」 「え、僕は雨も悪くないと思うけどな。」 「でたでた、そういうこと言う。」 「いやほんとだよ、例えば…」 「例えば?」 「雨音が聞ける。」 「はい?」 「意外と面白いよ。雨の量や、どこに打ちつけるかでいろいろ変わるの。」 「分からなくはないな。いや撤回する。分からん。全然分からん。」 「どうしてよ。」 「その雨のせいで不便なこと多いんだか

          僕と俺。(5) [一話完結]

          「好きな100円ショップってある?」 「ないな。」 「そっか。」 「おん。」 「じゃあ…好きなゲームセンターは?」 「ないな。」 「ふーん。」 「おう。」 「じゃあ…。」 「ちょい待て、好きなものを聴く質問の中でもクセ強めじゃない?こだわり持たれないものばかりじゃない?」 「そうかな?」 「じゃあ、好きなカラオケ店はどこ?」 「まねきねこ。」 「あそうか。」 「うん、まねきねこ。」 「じゃあ、好きな四国地方の県は?」 「香川県だね。」 「どし

          僕と俺。(5) [一話完結]

          僕と俺。(4) [一話完結]

          「ん、今傘さしたまま商店街通ってたよな。」 「え、本当だ。」 「恥ずかし。」 「別に良いんじゃない?」 「いやだって、屋根ある場所を傘さして歩くとか、目立ち過ぎるでしょ。あれ500m以上あるだろ。絶対やばいやつと思われてたって。」 「きっと大丈夫だよ。誰も僕らのこと見えてないって。」 「うーん…。」 「気にし過ぎ!!」 「なら良いか…。いや、そんな俺ら目立たないか?」 「どうしたの?普通だよ。」 「じゃあ、検証してみよ?傘さして商店街に戻ろう」 「おっけ

          僕と俺。(4) [一話完結]

          僕と俺。(3) [一話完結]

          「あの看板嫌い。」 「どうしてよ、可愛くて素敵じゃん。文字も見やすいし。」 「落ちてきそうじゃね。」 「あの看板?横に固定されてるだけではあるけど…。」 「看板が落ちてくるなんて聞いたことないけど、歩いている時に落ちてきたら終わりじゃん。100%死ぬじゃん。」 「まあ、確かに。じゃあどうすれば良い?」 「看板を飴細工で作るとか。」 「あ、良いかも。落ちても痛くなさそうだものね。」 「良い訳ない。雨とか熱で段々溶けてく。」 「あ、そうだね。もう何で無理って分か

          僕と俺。(3) [一話完結]

          僕と俺。(2) [一話完結]

          「エイプリルフールって何か嘘つく予定ある?」 「急になに?予定って何?」 「毎年盛り上がってるじゃん、芸能人や企業の嘘投稿とかよく話題になるし」 「そうなんだ…」 「あれ、すかしてる?興味ないフリしてる?」 「違う違う、そうじゃない。」 「鈴木雅之さんですか?」 「違う、そうじゃない。いやうるさいわ。てかさ、実際4月1日に嘘ついたりつかれたりしたこと無くね?」 「そう言われると。4月2日くらいに、嘘つくの忘れてたって思い出すくらいかな」 「でしょ、そんなもん

          僕と俺。(2) [一話完結]

          僕と俺。(1) [一話完結]

          「あれって、桜かな?」 「違うくね、色、濃すぎんか?」 「桜の従兄弟みたいなやつなんじゃないの」 「それは桜なん?従兄弟は桜に含まれるん?」 「含まれるよ。だって、家族じゃん。」 「ま、どっちでもいいけどな。」 「良くないよ、真面目に考えてよ。」 「めんど。」 「ちゃんとしてよ。桜なのか、そうじゃないかで、テンション変わるでしょ。ニュースでも、数ある花の中から「桜の開花」のニュースは毎年してるじゃん。それだけ皆気にしてるんだよ。」 「知らん知らん、いや、知ら

          僕と俺。(1) [一話完結]

          3分間 ~カップラーメン~

          これは、カップラーメンにお湯を注いで完成するまでの3分間の話。 テレビを点けると、櫻井翔がニュースを読んでいた。信じたくなかったが、今はまだ月曜日だ。 環はもうすぐ中学3年生。学校、部活、塾…どれも欠席したことはない。けれど何も良いことがない。つまらない。全部やめたい。モチベーションはゼロだ。 環(たまき)はおなかが空いているわけではなかった。 ただただ何かを口に入れたいんだ。 カップラーメンの手に取る瞬間、覚悟を決めたはずなのに、罪悪感に駆られる。忙しいお父さんが、

          3分間 ~カップラーメン~