僕と俺。(2)　[一話完結]

「エイプリルフールって何か嘘つく予定ある？」

「急になに？予定って何？」

「毎年盛り上がってるじゃん、芸能人や企業の嘘投稿とかよく話題になるし」

「そうなんだ…」

「あれ、すかしてる？興味ないフリしてる？」

「違う違う、そうじゃない。」

「鈴木雅之さんですか？」

「違う、そうじゃない。いやうるさいわ。てかさ、実際4月1日に嘘ついたりつかれたりしたこと無くね？」

「そう言われると。4月2日くらいに、嘘つくの忘れてたって思い出すくらいかな」

「でしょ、そんなもんなんだよ。企業とかが盛り上がってるだけ。そもそも
学生は春休みでなかなか会えないだろうし、社会人も新年度で大忙しなはず。嘘ついてる暇なんて無いでしょ。」

「まあ、そうか。でも、しょうもない嘘をついて、笑い合えるくらいの余裕は欲しいかな。」

「それはそう。」