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あの時、日本壊滅の危機だった!!

そうです。東日本大震災が起こった、あの時です。

その時、福島第一原発で何が起きていたのか?
後に、吉田昌郎さんが、ノンフィクション作家
門田隆将さんに語ったのは、「最悪の事態は
チェルノブイリ事故✕10だった」
と。

あの大地震が起きた当日は、停電が起きてテレビを
見れませんでした。私の携帯はソフトバンクでしたが、
携帯も通じません。
唯一、ラジオだけが情報源でした。

地震が起きた時、私は茨城県北の方で仕事をしていまし
た。
私が仕事をしているビルでは、地鳴りと共に下から突き
上げるような揺れが、突然起きました。急いで机の下に
潜りましたが、いつ止むのかと思えるほど、長い時間、
激しい揺れが続きました。

隣の別会社のオフィスからは複数の女子社員からの連続
した悲鳴が聞こえます。
よく映画で見る、人がパニックに成ったときに起こす、
空間を切り裂くような、あの悲鳴です。

激しい揺れが続く間、机の下に潜っていると、『このま
までは、ビルが倒壊するのではないか?』という恐怖が
こみ上げてきました。『僕の人生もこれで、終わりか?』
と思っていると、やっと、揺れが小さくなりました。

階段を降りて避難すると、ビルの壁の所々に大きなひび
割れが出来ていました。
ビルの前の広場には避難してきた大勢の人が佇んでいま
した。
寒空の下、着の身着のままのワイシャツ一枚で逃げてき
た人が、寒そうにしています。
オフィスでは、私もワイシャツ1枚で仕事をしていまし
たが、逃げる時は冷静に成り、散乱した床から、自分の
カバンと上着を拾い、逃げました。

電車はもちろん、止まっていますので、車通勤の人の車
に分乗して、帰宅することになりました。
車の中では、ワンセグでテレビが見れました。
ニュースの映像の中では津波にのまれ、流される家や車
の動画が、繰り返し流れていました。
『これは大変なことが起きているな』と、おもいました。

国道6号は大変な渋滞でした。それで、回り道をして帰
えることになり、山道の方を通りました。
山道は、がけ崩れが起きており、道のところどころに大
きな石が転がっていました。いつまた、がけ崩れが起き
ても、おかしくありません。幸い、逃げる途中に、がけ
崩れは起きませんでした。
家に着いたのは、夜中の12時近くでした。

帰ってみると、家に親父がいましたが、家の中のものは
散乱していました。
親父がある程度片付けたようですが、2階の自分の部屋
は惨憺たる状況でした。
しかし、火事になっていなく、親父も無事だったので、
ほっとしました。

それから、数日後、電気も回復してニュースを見ると、
福島原発の状況を放送していました。
原子炉建屋の屋根が水素爆発により、吹き飛んだ様子を
写していました。
周辺住民の避難が開始されたことをニュースで伝えてい
ました。

テレビでは、チャイナシンドロームが起こり、地球の反
対側まで、プルトニウムが地中を溶かしていくとか、ま
ことしやかに解説している人が出ていました。

この時、国民には知らされていませんでしたが、原子炉
はメルトダウンを起こし、危機的な状況
だったことを後
から知ることになるのです。
日本に居住しているアメリカ人が次々と日本から脱出
ていきました。
政府はパニックになることを恐れ、真実を国民に伝えま
せんでした。よほど、外国の方が冷静に日本を見ていた
と思います。

数年前に読んでいて、途中で読むのをやめていた以下の
本があります。
門田隆将『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』


改めて、全部読み返してみました。
緊迫した状況描写と、ノンフィクションが持つ説得力
は、涙なくしては読めない一冊です。

以下、カバー説明より引用。
『2011年3月、日本は「死の淵」に立った。福島県浜通りを襲った大津波は、福島第一原発の原子炉を暴走させた。全電源喪失、注水不能、放射線量増加…このままでは故郷・福島が壊滅し、日本が「三分割」されるという中で、使命感と郷土愛に貫かれて壮絶な闘いを展開した男たちがいた。あの時、何が起き、何を思い、人々はどう闘ったのか。ヴェールに包まれた未曾有の大事故を当事者たちの実名で綴る。』

また、近年、映画化もされました。海外からは「fukushima50」
と呼ばれた、決死の覚悟で原子炉に注水をするため、最後まで
残った人々です。
amazon prime videoで見ました。これも涙無くしては見れない
映画
です。


原子力災害はとてつもなく、大変な災害であるということ
を知らしめてくれる映画ですね。

原子力災害は人災です。自分たちだけではなく、未来永劫、
子孫にまで、重大な禍根を残す結果
となります。
コロナ渦の中、頼りにならない政府ですが、このような事が
二度と起きないように、政府にはしっかりして貰いたいもの
です。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

 



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