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『あなたと行ったヴィーナスブリッジ』続【~ チトミツト ~】

わかってはいるのだが

後ろ髪を引っ張られる感覚もあるのだが

止まらない

止まらないし
やめられない

ご無沙汰してます

『あなたと行ったヴィーナスブリッジ』

スキップしながら家路~🎵
部屋に入る
雪乃さんは僕のTシャツを上半身だけ着て
メイクをしていた

くっつきながら邪魔をする
嬉しそうにメイクをすすめる雪乃さん
こんなの久しぶりだった
『ごめんね。』
と呟く僕
それに対して雪乃さんは微笑むだけ

邪魔はエスカレートしてまた激しく交わる
雪乃さんは僕にアザができるほど抱きつく

爪をたてて、
少し血が出た。
二の腕から出た血を舐める僕。
『うまー。』
『あ、ごめん。大丈夫。ほんまごめん。』
『ええよ。めっちゃよかった。生きてる証拠!w』
『…朝からw』
雪乃さんの一言はどことなくアカ抜けていた

支度をして神戸中華街へ
雪乃さんと行くのは2回目だと思う
フラフラしながら
買っては食べ
雪乃さんのデジカメで写真を撮る
休憩しながら
見返して微笑む雪乃さん
僕も楽しんでいる様子はあっただろうが
楽しんでいる理由はそこじゃない

今晩22:00が楽しみでしょうがないんだ
その後は
確か映画を観に行った
『007 慰めの報酬』

迫力あったなーとしか記憶にない
他事を考えていたから
話は全く入ってこなかった

…あっという間に時間がたち
夕食をして
三宮から岡本に帰っていた
『今日もいたいねんけど。』
と雪乃さんは言ったが予定があると
そつなく断った
来週逢う予定を取り付けて

夜にが待ち遠しい…
同じ景色でもこんなに変わる
また違っていてww

僕には今から楽しむべきことがある。
今日はその為に、それを目的に呼吸してきたんだから。

岡本に着く。
21:48
近くのサンマルクでコーヒーを飲みながら煙草を吸う。
煙を入れながらシミュレーション。
ぐるぐるぐるぐるおんなじことを蚊取り線香のように
タバコの煙もゆっくり舞い上がる。
素直に言おう。
少しあの時は緊張していた。

時間だ。

改札前に雅が居る。
『お疲れ!』
『…』
『どしたん?』
『…。』
『サンマルクでいい?』
『いや、家で話したい。』
『無理だわ。』
『なんで?』
『今日予定あるし。』
『は?なんのよ?』
『友達が相談あるゆーてきたから。』
『は?どっちが大事なん?』
『…は?』

僕はリアルなトーンで『…は?』と言ってしまったw

最高のタイミングでハイトーンの女の子の声がする。
彩愛だ。
『りょー!』

雅『!?』
陵『w おう!はや!』
彩愛『はよ終わったから、はよついてしまったww』
陵『そーなんや。お疲れ!先いってて。半過ぎには行くわ。』
彩愛『はーい。なんかいる?』
陵『任せる。』
彩愛『ほなまた!』

彩愛はヒールの音を楽しくたてながら岡本の坂を下る。

雅『…だれ?』
陵『友達。』
雅『なんの?』
陵『BEPOで知り合った。南女生。』
雅『なに考えてんの?どこ行くんよ?』
陵『なにが?』

雅はイラついた表情…しかしそれ以上言いたい言葉が出ない。そりゃそうだ…mixiに関して、今の現状に関して全てが自分が不利な状況だとわかっているのだから。
僕の想像かもしれないが…
雅は忖度を考慮して自分の利益しか考えない娘。
自身が不利になったり、敗北したりすることを大きく拒む、自責を他責へと本能的に転換してしまう。
都合のよいことは忘れ、良いことだけ更新し上書きして、人生を謳歌していることをSNSや他者に発信する娘だ。
もう僕は騙されない。
そんな僕もしょうもない対立に乗る愚息だろう。
わかっていても止まらない。
笑笑
だって決めたんだ。復讐するって。
色々考えてニヤついていたら、突然雅が走り出した。
彩愛を引き留める。

雅『なぁ!あんたなんなん?』
彩愛『なにが?w』
雅『どーゆーつもりなん?』
彩愛『なにがよ?』
僕も駆け寄った。
陵『おい。やめろって。なにしてんの?』
雅『…』
陵『…』
彩愛『オトモダチ!オトモダチ🎵今日相談あるからってゆったら聞いてくれるってゆーて。りょー優しいから。』
雅『…』
陵『どしたの?』
僕は笑いながら勝ち誇ったかのように吐く。
彩愛は笑顔でまた坂を下る。
彩愛はおもしろかった。最高だった。
振り返り一言。
彩愛『mixiみてまーーーす🎵』

ヒールの音
雅はおもいっきり追いかけ彩愛を突飛ばした。
雅『…(荒い呼吸)』
彩愛は倒れた。
彩愛『いったー。』
彩愛の膝は擦りむき血が出てる。
陵『おい。おめぇなに考えたんだ。』

泣く雅

そんな液体拭こうとも思わない。不幸とは思ったww
…うまーい!

陵『ありえんぞ。お前。』
雅『…』
陵『…なに?なんなの?』
雅『…』
陵『おい。』
雅『…』
陵『…今日もう終わり。…帰れ。』

僕はその言葉だけ刺すように降すように放ち。

彩愛を自身の家に引き連れる。

雅は泣き崩れる。そんなに大きな声は出さないが、通りすぎる歩行者は振り返る位の画。
賢いからわきまえてるのかな?

ホっといて彩愛と自宅に行く。

彩愛『ええの?彼女さん。』
陵『うん。もぉいい今日は。』

臭い芝居。お互いに笑いながら。。。サイテーだな。

僕の自宅に着いた。

彩愛『おもろかったねー。』
彩愛は、膝から血を出したまんま抱きついてくる。
陵『笑笑。ごめんな。こんなんまでなるとは。ごめん。』
彩愛『リアリティー大事や~んww』
陵『消毒しよ。』

僕はオキシドールで手当てをする。

彩愛『染みる~』
陵『ちょっとだけ我慢して。ほんとごめん。』
彩愛『…』
陵『…どした?』


彩愛は僕の目をじっと見つめそのままキスをする。
激しく大きく僕が持っていたオキシドールを取り投げ捨てて。

痛みなんてない感じ。
彩愛のハート傷なんてこんなんの非にならないんだろう。
それは僕だってそうだ。.w
サイテー論を確立させてそのまま鏡の前へ行く。
電気をちょっとだけ薄くして。
キャンドルを炊く感じ。

今夜の僕らはヤケに熱い
火照るように
互いに萌えるように
僕の体には彩愛の血がついている
彩愛はオモシロイ
僕のカラダについた自分の血を
僕の唇に塗る
彩愛はオモシロイ
そのままキスを激しくする
『…破って。』
彩愛はオモシロイ
僕は彩愛の着ている服を破りながら剥いでいった
彩愛はもうキマリきっている
紫と桃色の時間

うっとうしいくらい良いタイミングでインターホンがなる


僕は無視して、続ける

(荒い呼吸音)

しばらくしても鳴る
彩愛はオモシロイ

僕との時間を続けながら右手で
インターホンのスイッチだけ付けた
そのまま僕との時間を続ける
女性の右手は凶器だw
徐々に彩愛はスピーカーに聞こえるように
呼吸していく
時には大きく
時には激しく


僕が言いたいのは
僕が最低なのか
それとも
彩愛が最低なのか
いや、
別に最低なのか?
そんなん誰にどう思われようとどうでもいい

血はとっても甘かったです。

ご一読頂きありがとうございました。
この度投稿日の告知に不備があり申し訳ありませんでした。

次回も何卒、よろしくお願いいたします。
戸松大河

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