外資系企業人事部長の部下へ宛てたHR Letter「グローバル企業での働きかた」第23話 今までできなかったことがある時ふいにできるようになること

第23話 今までできなかったことがある時ふいにできるようになること

業務には様々な目標があり、コツコツと努力を続けていくことが求められます。「継続的改善」という言い方をしますが、我々の日常はまさに地道な努力の連続です。

日々の努力は終わりのない行程にも感じられ、目標ははるか先で果たして到達できるだろうかと不安に思うこともあるはずです。しかしながら、ある時突然に、できなかったことができるようになったり、こじれていた問題が解決することがあります。

英語がうまく話せないと思っていたのに現場でのやりとりできちんと通じた、プレゼンテーションが人前でも落ち着いてできるようになった、自分の考えを相手に伝えて説得できた、大きな会議の仕切りがうまくこなせたなど、例をあげればきりがありません。

私は、これをジャンピングポイントと捉えています。つまり、連続性のある上昇カーブがあるところでポーンとジャンプする、という考え方です。

日々の努力は見返りのないことのように感じることもありますが、実際は、内部に成長のエネルギーを貯めています。そのエネルギーがしかるべきレベルに達すると大きな力となって我々を押し上げてくれるのです。この「貯める」ということがとても重要です。

人前で話をする場合も、どうしても自分から伝えたいという情熱とそれを補う十分な根拠が蓄積されてくると、適切な言葉が自然に出てくるようになり、その思いも相手の心にきちんと届きます。

今、目標に向けた努力をしているならば、その達成には十分な蓄積が不可欠であり、正しい方向で蓄積ができていれば、いずれは必ずジャンピングポイントが来ます。それを信じて、設定した目標を諦めないことがなによりも重要です。


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