45歳はじめての転職 第7話 信用できる人できない人

第7話 信用できる人できない人

7ヶ月の就職活動で7~8人のヘッドハンター、人材紹介コンサルタントと会った。求職者にとって協力的で信頼できる人もいれば、そうでない人もいた。今後転職を考えている人にとって役に立つかもしれないのでいくつか例をあげてみたい。

信用できない人の例をあげてみよう。

まず、自分が優秀だと思い込んでいて人を見下すような態度をとる人。一部のヘッドハンティング会社は都心の一等地にオフィスを構え、ヘッドハンターは個室つきのセレブな雰囲気の中で仕事をしている。そのなかには勘違いヤローもたまにいる。人を商品かなにかと思っているようだ。

登録してもいつまでたっても連絡すらこない。ところが、たまたま紹介した会社でよい反応がでた途端、急に毎日連絡がくるようになった。こちらはしっくりこなかったので断りを入れると、しつこく「もう一度会ってみませんか」と誘ってくる。それでもこちらが断るとそれっきりなしのつぶて。本当に自分の都合しか考えていないというのがありありと見えてうんざりした。

次にビジネスマナーがなっていない人。例えばメールや電話のやりとりだ。

家のメールを教えても、会社にメールしてくる人。転職活動は本来秘密でやりたいものだ。求職者は転職活動を他の人に知られたくない。ヘッドハンターは当然そのことがわかっていなければならない。

しかし、ひどいケースになると会社に就業時間中に電話し、伝言を頼んでいく人さえいる。伝言も「新橋のxxxから電話があったとお伝えください」という内容だ。めちゃくちゃあやしすぎるじゃないか。

それから、自分からは色々とメールしてくるのに、こちらからメールを送ってもなかなか返事をしない人。

言っていることが口先だけですぐボロがでる人もいた。

「うちの会社は、外資企業の紹介はしないんですよ。外資にいった人は会社のカルチャーにあわなくてみんな苦労しています。それからあなたのように人事のポストを探している場合、日本企業のポストは本当に少ないです。仕事上、転職者をいやがりますから。まあ何かよい話があったらご連絡します。」

でも、実際のところ、私はこの人の同僚のコンサルタントから4ヶ月後に外資のポストを紹介された。

反対に、信頼できるヘッドハンターの例を挙げてみよう。

Dさんというヘッドハンターの話。

「外資のポストも日本企業のポストも可能性はあります。一概に外資は苦労するとはいえません。その会社がどういうカルチャーを持ち、どういう背景で人材を探しているのかをよく知ることが大切です。もちろん高いポストであればそれなりのアウトプットが要求されますが、外資の中でもじっくりと人を育てていこうという会社はあります。また、我々は会社が決まったあとも橋本さんとはお付き合いさせていただきたいと考えていますので、色々な面でサポートをしたいと思っています」 

前述のヘッドハンターと比べて果たしてどちらの話が説得力があるといえるだろうか。

よいヘッドハンターは求職者に対して細かな気配りをして、信頼感を勝ち取ることができる人であると思う。場合によってはお世辞ばかりではなく、役に立つアドバイスをくれたりもする。そしてそのことが、将来にわたっても付き合っていきたいと思わせる。

Dさんの話をまた1つ。

「橋本さん、これから外資で働くなら英語レベルをあげないといけないと思います。面接をそばで聞いていて思うのですが、日本語で話す時の橋本さんの良さが英語になると半減しています。単に英語力の問題なんです。是非考えてみてください。」

これこそありがたいアドバイスである。


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