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【読書記録#10】フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉

幅広い経験や知見をもった指導者は
物事を見る観点が多く、
数ある選択の中から相手に応じて適切なアプローチができる為
優秀である。

個人的にそのように思っています。

小学校教員だった頃、
企業勤めの経験がある先生がいました。
その先生は社会の中にある企業で働くとは?
という視点があって、
児童への関わりも教育に対する考え方も仕事に対する取組みも
いつも新しい視点から僕にアドバイスをくれました。

子どもたちからの信頼も厚かったです。
いろんな引き出しをもっていて、
子どもはいつも楽しそうでした。

その様子をみていて、
このようにも思いました。

この子たちは
十数年後、予測もできない社会で活躍していく
と考えた時に、
学校の先生は、学校という範囲の中ではプロフェッショナルだけど
激動する社会を生きる人として、プロフェッショナルか?

幅広い経験や知見があるからこそ
それらを踏まえた現代的な教育に活きていく。

それはスポーツでも同様であると思っています。

「スポーツ指導者」は
スポーツの指導方法だけ知っていればいいでしょうか?

選手は、プレーヤーである前に人である訳です。
指導者は人を育てる責務があります。

ここで言う人を育てるとは僕は、
「10年後社会でその活躍でき、80年に渡って成長できる」人
を育てることだと思っています。

そのためには、スポーツ指導者は
企業の実態を知っている必要もありますし
社会が変化する見通しも知る必要がありますし、
今後長きに渡って活きる力を知っている必要があると思っています。

それには、一度社会に入って
現場を知ることも重要だというふうにも僕は考えています。


原監督はバリバリのビジネスマンから
大学スポーツ指導者になっています。
ビジネスで培った経験や知見を
スポーツ指導と掛け合わせて
現状の結果を作り上げたそうです。

分かりやすいところでいうと、
一般的に、スポーツの世界でいう目標設定は監督の頭にあるもの
だけど、ビジネス界では一人ひとりが持ち合わせるものです。

その当たり前をスポーツにも効果的に
活用できるようにして、
選手が自ら目標設定をして成長できるような状態をつくっています。
その目標設定の方法も明確です。

また、企業で活躍できる本来の人材を知っています。
スポーツで指導者の指示に対して元気よく「ハイ!」
としか言えない選手は優秀ではないと言っています。

理由は、上司からの指示がある時にしか動けません
だと一から教えなければならず余計な時間がかかるから。
元気な「ハイ!」だけでなく、指示に対して、
「こうした方がいいのではないか?」
「こういった選択肢もあると思います。」
などの自ら考えて判断して行動できる人が企業として欲しいとも言っています。

ではどんな育成をすると良いかは
本書に書かれていますが、
優秀な指導者はやはり幅広い経験や知見があってこそだな
と改めて思います。

またユニークさも重要だと分かります。
人はなんでも明るい方がいいです!
毎年の箱根駅伝の代名詞にもなる
原監督の作戦名は
真面目な中にあるチャラさ
というユニークな部分からきてました。

原監督の考え方をインストールしながら
僕も多くのスポーツに限らず多くの物事に触れて
今後の教育にプラスに転じていこうと思います!


以下は、本書の記録です。

・周囲が変わっても、自分は変わらぬまま。
 私はそれを「退化」と言います。

・新しい発見やアイディアは、内から生まれるより、
 外と交わることで生まれてくるものです。

・質のいい花をたくさん咲かせたいなら、
 まず目を向けるべきは土壌を耕すことです。

・目標があるのは監督の頭の中だけ。

・目標に対する意識を高めるのが、目標管理ミーティング。

・強い組織をつくるには、
 コーチングの前にティーチング。

・チームをつくる4つのステージ

・キャプテンに求める大切なことは、
 物事を前向きに捉えて、それを周りの人に伝える言葉をもっているか。

・組織が成熟すると、一体感よ同時に緊張感も重要。

・一方的な指導は選手の個性を潰す。
 そのチームは監督の器以上のチームにならない。

・相談できる選手が◎
 そのために、①相談しやすい空気②考えを出すまで待つ

・笑顔だから結果がでたのではなく、
 結果をだすために努力してきた自信から笑顔になった

・「今までこうしてきた」とか「前例がない」というのは
 考えること、工夫することを放棄した人が使う言葉

・強さとは、どんな環境にも対応できる能力。

・伸びる人材は自分の言葉をもっている。
 「自分を自慢してもらえませんか?」の問いで
 自分の頭の中にある言葉で伝えられるかが大事。

・今は人の指示を待たずに動ける、考えられる人材が伸びる時代。

・余裕のない指導者は虚勢を張りたがる。
  「目線の位置」を選手に合わせて変動できるかが大切で、
 ときには目線を下げて信頼感をつくったり、ときには目線を上げて
 目標に到達できるように引っ張ったりするように。

・固定概念が考える邪魔をする。
 「過去はこうだったから…」という考えは大嫌い。

・試合に出られない選手のモチベーションは
  面と向かって直接話すことを意識する。そして彼らに自覚を持たせる。

・自覚とは、試合に出ることをあきらめずに、
 練習に前向きになる姿勢を保つこと。

・「お前はAKBの一員と同じ立場なんだよ」
  一員であるならトップを目指して頑張りなさい。
 48位の選手でも、47位、46位にはなれる。
 こいつがいないとチームにならないという存在にもなれる。

・アニメ「ワンピース」の主人公を例に目標を言葉にする大切さ
 ひな壇芸人を例に役割分担がチーム力につながる大切さ
 を語る。

・陸上だけじゃない。「人として成長できるか」が大切なんだ。

・任されている、信頼されていると思えば、管理などしなくても、
 自分で考えて行動するようになるもの。

・組織の中では外してはいけないルールがありますが、
 必要以上に束縛しなければ、成長したいという思いが強い人間は
 勝手に強い方向に動き出す。

・覚悟できている人材は伸びる。

・キャッチフレーズには届けたい想いを濃縮させている
 「フレッシュグリーンの青山学院大学!」

・不安だからと何もやらなければゼロである。
 見切り発車はある意味先駆者。



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