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会えると思うからゆるむんだ。(472文字)



いよいよ来月にせまる夫の日本一時帰国。
テレビ電話を繋ぎ、上海の家にある私と息子の物確認。
日本にもってきてもらいたいものをお願いする。


カバン、カメラ、ランドセル、秘密道具大辞典。
指輪、香水、時計、靴。



家や物はそっくりそのままで、自分たち二人ぽっかりそこから抜けているような不思議な映像。
着ないまま入らなくなった服や靴、乗れなくなった自転車。
好みが変わった漫画やおもちゃ。
タイムカプセルのように懐かしく、こそばゆい。
「懐かしい」って、きっと期間や時間だけでなく、そこで重ねた記憶の濃度。
例えば慣れない場所に一泊したとき、
いなかったのはたったの一日でも、家に帰るととても懐かしい。

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お父さんに会いたいよ。
おとうさんがいなくて、さみしいよ。

けいちゃんが帰ってきて、喧嘩しないか心配だよ。
ひさしぶりに3人で暮らすから、仲良く暮らせるかな。


会えるのは10か月ぶり。
かちかちに固めていた寂しさや、強がりが溶けていくようにいろんな感情があふれだす。

ゆるゆるゆるゆる

やっとゆるんでき始めて、自分がかたくなっていたことがわかる。


とにかく万事無事に、会えますように!!


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