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『斜陽』

酒に溺れる上原の姿を見てかず子が、「人はこの世の中に生れて来た以上は、どうしても生き切らなければいけないものならば、この人たちのこの生き切るための姿も、憎むべきではないかも知れぬ」と思うシーンが印象的。破滅に向かっていく人生の、その過程にある生きづらさがものすごくリアル。底なしに気分が沈んでるときに読んだからこそどのページもよかった。これまでは落ち込んだときに畳み掛けるように太宰?死にたくなるのでは?というイメージがあったけど逆。うまく生きられない人たちに寄り添ってくれる本だと思う。

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