親子のアクティブリスニング&親子クオリティタイム
赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。
多くの育児書に、「子どもの話を聞く」ことの大切さが書かれています。
でも、子どもの話を聞くのって、案外、難しいものです。
子どもがネガティブな話をし出せば、励ましたくなるし、子どもの話ばかり聞いていると、甘やかしすぎかな?と不安にもなるし、ちゃんと育てなきゃ!という思いから「〇〇しなさい」と命令したくなったりと、つい口を挟んでしまいがちです。
このnoteでは、「こどもの話をそのまま聞く」ことで、問題の未然防止や問題解決ができる親子のアクティブリスニングの具体的なやり方や体験をご紹介しています。
そう聞くと、「なぁんだ。子どもの話なら毎日聞いているわ!」とか、「うちの子は、よく家で話をしているから大丈夫!」「『子どもの話を聞く』なんて、子育ての基本のキでしょ!」と思われる方もいるでしょう。
でも、あなたは、ほんとうにお子さんの話したいこと、考えていることを聞いていますか?
私は、子どもへのアクティブリスニングを真剣に取り組めば取り組むほど、自分の聞きたいように聞き、子どもの話を自分の伝えたいことを伝えるための「踏み台」にしていたことに気づくようになりました。
そして、「なぜ、子どもの話を評価もアドバイスもせずに、ただ聞けないのか?」という壁にぶち当たりました。
親としての子どもへの思いや自分の育てられてきた体験などが絡み合って、子どもの話に、心が反応してしまうのです。
この壁を乗り越えるには、自分自身にアクティブリスニングをしてあげて、子どもの話に反応してしまう根本的な原因に気づき、傷ついていたり、頑張りすぎている自分を受け止め、ケアしてあげることが必要で、子どもの話を聞けない自分を責めるのは、逆効果です。
問題の本質が解消されれば、子どもを人として尊重できるようになり、子どもの話をそのまま聞ける機会が増え、それと同時に、子育てのイライラやガミガミが、激減し、好循環が回っていきます。
そんな好循環を回せるアクティブリスニングを身につけ、子育てのイライラから解放され、あなたの家庭を子どもの安全基地にするために、本ブログを更新しています。
アクティブリスニングとは
子どもに対してのアクティブリスニング
えー。「余計なことは聞かない」「関心を持たない」「好奇心などもってのほか」って難しくない?と思った方は、こちらのnoteもご覧ください。
第1ステップ:徹底的に、真剣に聞いて、信頼される
『自己満足でない徹底的に聞く技術』の著者の赤羽 雄二さんは、「子どもの話は、第1ステップの徹底的に、真剣に聞いて、信頼されさえすれば、それ自体が、問題解決にもつながる」とおっしゃっています。
では、早速、この大切な第1ステップを身につけていきましょう。
(例題)
自宅のリビングに、下の写真の「空のサイダー」が散らかっていました。あなたは、それを見て、どんなことを考え、感じますか?
私は、
・ゴミ箱にも入れずに、放置したままで!
・誰が、買ったんだろう?
・誰が、飲んだろう?
・今どきのサイダーって、こんなかわいい魚のイラストが描いてあるんだ
・今どきは、ガラスじゃなくて、プラスチック容器なんだな
などが、頭に浮かびました。
あなたは、どんなことを考えたり、感じたりしましたか?正解、不正解はありません。
ちなみに、わが家の5歳の長女は、こんなことを思ったようです。
彼女は、空のサイダーを拾って、ペンを持ち、お絵描きをはじめ「くまのサイダー!」「くまのサイダー!」といって、タオルにくるんで可愛がっていました。
私には、全くなかった視点です。
こんな風に、同じものを見ても、人は、自分とは違うことを考え、感じています。「くまのサイダー」を見れば、5歳の長女が考え、感じたことはわかりますが、通常は、他人の思考や感情は、行動を観察したり、その人の話を先入観なしに、徹底的に、聞いてみないとわかりません。
にも拘わらず、親はつい、子どもに対して、教育的意図で何か言ったり、何かしらの期待をして、話を聞くより先に話し出し、自分が聞きたいことを質問しがちです。
今回の例で言えれば、
・ゴミ箱にも入れずに、放置したままで!
→期待(ゴミは、捨ててくれ!)
→「ほらー!ゴミ捨てなさい!!」(命令)
・誰が、買ったんだろう?
→教育的意図(お小遣いの使い方)
→「お小遣い、使ったの?(無駄遣いじゃないの?)」(詰問)
・誰が、飲んだろう?
→教育的意図(こんな甘いもの飲んで)
→「なんで、ソーダにしたの?(麦茶の方が、喉は潤うのに)」(否定)
といった具合です。
子どもの話を聞くより先に、あなたが話したり、あなたが聞きたいことを質問をして、会話が成立しても、これはアクティブリスニングではありません。
あなたが聞きたいことを子どもに話をさせているだけです。
これでは、子どもにとっては親は「うっせーばばぁ」「うっせーじじぃ」でしかなくなり、コミュニケーションがとれなくなり、親子関係は悪化します。
「『うっせーばばぁ』なんて言うんじゃない!」と言葉使いを叱ったり、「うっさいと思うなら、言われる前にやりなさい」とか怒って指示・命令している場合ではありません。
「うるさいな」はレッドカード、「わかってる」はイエローカードです。
子どもの話したいことを評価もアドバイスもせずに聞く。
第一ボタンの掛け違えさえなければ、あとは、自然にボタンはとめられ、きちんと洋服が着られるように、第1ステップの「聞く」ができれば、自然とおさまるところに落ち着きます。変なチカラを加えずに、リラックスしてコミュニケーションができれば、自然と信頼関係が築けます。
第2ステップ:相手を委縮させないようにしながら、質問する
子どもへのアクティブリスニングは、基本「質問をしない」ですが、子どもが話したいことを、より話せるようにアシストする質問であればOKです。こちらのnoteをご覧ください。
第3ステップ:問題の本質がわかる
第4ステップ:解決策が浮かぶ、解決する場合もある
このステップの体験を書いたnoteはこちら。
親子のクオリティタイムとは
子ども一人ひとりに、1日20分の時間を捻出するのは、至難の業ではありますが、「親子のクオリティタイム」の優先順位をあげて、なんとか時間を捻出してみると、兄弟ゲンカが激減します。
20分と言わずとも、3秒コミュニケーションでもいいので、まずは1対1の時間をとれるようにチャレンジしてみましょう。
きっと、効果を感じられるはずです。
「お母さん、お母さん」と引っ張りだこのときは、チケット発行です。
付箋に時間を書いて渡せばOKです。
「8時15分からは●●ちゃんの時間だよ」と伝えて渡せば、楽しみに待っててくれます。まだ時計が読めない子どもには、時計のイラストを書いて渡せば、通じます。
バタバタしすぎて、付箋も手元にないことも、よくあります。それなら、紙の端切れでも大丈夫。
「待っててくれてありがとう。これから〇〇ちゃんのクオリティタイムだよ!さっき渡したチケットある?」と聞いたら、こんな素敵な状態になって戻ってきました。子育てで感動を味わう瞬間です。
家庭が子どもの安全基地になるためのコスパ最高の方法
子どもがいじめられたり、嫌な思いをしたり、傷ついたり・・・。家庭以外の場所で、子どもたちもいろいろな思いや経験をしています。
学校や周りの友人との関係がうまくいかないとき、自分の気持ちを話せる場所がある、全部丸ごと聞いてくれる場所あれば、「そんな自分でも大丈夫」という安心感が育まれます。
安心すれば、人は何も言わなくても、好奇心をもって自然と動き出します。
アクティブリスニングをすると、「あなたは、生きていてくれるだけでいいんだよ」というシンプルな親の思いが、押し付けではなく、自然と毛穴からしみ込んでいきます。これが、誰にも奪えない、子どもにとっての大切な宝になります。
お金も関わらず、どの家庭でも、すぐに実践できるアクティブリスニングは、大切なわが子の命を守ることにつながります。
苦しくつらい子育てから抜け出し、家庭を安全基地にしたい方へ、情報を更新しています。
■代表的なnote:noteフォローいただけると、とっても嬉しいです♪
・アクティブリスニングで起こる変化を書いたnote。
・子どもを人として尊敬できるようになるnote。(noteの注目記事にピックアップしていただきました!)
・「話を聞く」と「子どもの言いなりになる」の違いを知りたい方に読んでもらいたいnote。
・子どもを怒りたくなったら読み返したいnote。
・「子どもを励ましたくなる方」に読んでもらいたいnote。
・「わかっちゃいるけど、やっぱり言っちゃう方」に読んでもらいたいnote。
・子どもの話を聞けていないことに気づけるnote。
・「アクティブリスニングするとしんどくなる方」に読んでもらいたいnote。
・アクティブリスニングするには、毒親や愛着障害の克服が大切なことを書いたnote。
・夫に話を聞いてもらえない妻の悩み&解決法を書いたnote。
・「ズレ」ちゃうと、本質に辿りつけないことを書いたnote。
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