情緒的見捨てられ体験 子どもが悲しんでいるとき励ましていませんか?
先日、野口嘉則さん(心理カウンセラー)と武田双雲さんのインスタライブで対談を聞きました。
今回は、この対談内容と赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれているアクティブリスニングがつながった体験をシェアします。
インナーチャイドとインナーペアレント
見捨てられ体験をさせないためにも、アクティブリスニングは有効
先日、4歳の長女とこんなやりとりがありました。
夜8時、夫と長男と次男が、カブト虫取りに出かけることになりました。
夜の山歩きなので、4歳の長女と私はお留守番です。
そのことに対して、
「わたしも一緒に行きたい~!」と大泣きしはじめました。
このときに、
「夜の山は、暗くてお化け出るかもしれないよ~」と脅したり、
「虫が、くっつくかもよ」と嫌がることを想像させたり、
「まだ小さいから大きくなったらね」と諭すことで、
泣き止ませることもできたかもしれません。
しかし、こんなときこそ赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれているアクティブリスニングです。
「一緒に行きたいよ~」
と大泣きする娘をぎゅっと抱っこしながら、
「一緒に行きたいんだね~」
とそのままの気持ちを受け止めます。
「私も行きたいよ~」
と何度も繰り返し言うので、私も何度もその気持ちが受け止めます。
「まぁまぁ」となだめすかしたり、
「一緒に絵本を読んだり、ゆっくりお風呂に入ったり、お絵かきしてあそぼ!」と気をそらすこともできました。
しかし、とにかく、そのままを受け止めていました。
そうしたら、
「お父さん、大好きなんだよ~」とか、
「前、お父さん嫌いっていっちゃったけど、ほんとは好きだから、一緒にいたいんだよ~」とか、
「家族みんなで一緒にいて楽しかったから、そのままみんなでいたかったんだよ~」とか、
「私も、みんなと一緒にいたかったんだよ~」
という、カブト虫取りに行きたいというよりも、
家族と一緒にいられなくなったことの寂しさや
みんなと一緒にいると楽しいという気持ちを話し出しました。
「そうなんだね~。みんなと一緒にいたかったんだね」
というと、
「みんなのことが好きなんだよ」
というので、
「そうか、みんなのことが好きなんだね」
というやりとりを繰り返しているうちに、
いつの間にか、涙がとまっていました。
ひとしきり泣いて、話をしてすっきりした様子が見えたので、
「お風呂、入ろうか」と聞くと、
「うん!」という返事が返ってきました。
そして、
「お風呂入ったあと、絵本を読んで」と、いま、自分のしたいことを話し出しました。気分もすっかり変わって、お風呂では、別の話をたくさんしていました。
無理に泣き止ませなくても、アクティブリスニングをしていると、本人が変わらないことを受け入れ、できることに目を向けます。
アクティブリスニングは、心理学でいう、受容のことで情緒的見捨てられ体験をさせないことなのだと思います。
こういった日常のやりとりは、ティッシュを1枚1枚積み重ねるように、「自己肯定感貯金」を積み立てているようなもののように感じます。
いじめとか不登校といったことが起きたときに、日々、アクティブリスニングの習慣を私自身が身につけていれば、子どもの「情緒的見捨てられ体験」を減らすことができるように感じます。
朝のバタバタした時間や自分に余裕がないときは、なかなか聞ききることもできないのですが、こういった関わりをできる時間を増やしていきたいです。
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