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夫に話を聞いてほしい 根の深い問題でした

赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれているアクティブリスニングを実践して、自分自身がアクティブリスニングの効果を実感してくると、夫にも「知ってほしい」「やってほしい」と思ってきました。

夫と話せているようで話せていない

まず難しかったのは、夫にアクティブリスニングを知ってもらうことでした。

夫にアクティブリスニングのさわりの部分の話をすると、

夫:「会話はお互いの考えを伝えたりして盛り上がるのに、一方的に話を聞くっておかしくない?」

とか、

私:「子どもたち(特に長男小4)が、父親に話をしている内容を選んでいることが気になるので、『自己満足でない徹底的に聞く技術』を読んでほしい」

夫:「年齢的にもそんなものだろう。エディプスコンプレックスといって男の子は、産まれたときから父親をライバルと認識するという考えもあるから、自然な成長だ」

私:「子どもたちに信頼して話をしてもらえないのは、嫌じゃない?」

夫:「母親に話をしているのであれば、それでいいんじゃない?同じ性別の子どもはそんなもんだよ。ある程度の年齢になって、なんでも親にいうというのもおかしいだろ。それに、見ていれば様子がおかしいことは気付くだろ」

こんなやりとりが続くと、「あなたはそう考えるのね」ということで、これ以上、話す気がなくなってしまうのです。

そこで、どうやったら夫に話を聞いてもらえるか、『自己満足でない徹底的に聞く技術』の著者である赤羽雄二さんにClubhouseで相談してみました。

赤羽雄二さんからのアドバイス

赤羽さんに相談して衝撃だったのは、

「話をきちんと聞いてもらっていないことで、あなたは傷つけられている」と言われたことです。

結婚して12年。共働きをしながら子ども3人を育てられているのは、家事・育児に協力的な夫のおかげという気持ちが常にあったため、「夫に傷つけられている」と言われて、「私、傷ついていますかね?」と、赤羽さんに確認してしまったほどです。

でも、これが問題の本質を捉えていることに、後から気付くことになります。

そして赤羽さんからのアドバイスは、

① 赤羽さんの経歴や実績を伝えた上で、アクティブリスニングの説明をする。

② 私も、きちんと説明する。夫にきちんと説明しないで、気付いてほしい、わかってほしいというのは良くない。

③ それでも、わかってくれないようだったら、家を出る覚悟も必要。お母さんが、家庭でご主人の顔色をうかがいながら生活をしたり、子どもの話をアクティブリスニングできない大人が近くにいることは、子どもにとって毒であることをきちんと認識した方がよい。

でした。
赤羽さんに勇気づけてもらい、覚悟を決めて①~③を実践してみました。

夫に話を聞いてもらって気付いたこと

私:「赤羽雄二さんはマッキンゼーで14年・・・ユニクロの支援もされていた方なんだよ」

夫:ここで、夫がユニクロの企業イメージについて話し出す

私:「私は、いま、あなたが、ユニクロについて話し出したから、私が話をしたかった、アクティブリスニングの話にたどりつけなかったんだよね。

これ以上話をしても、聞いてもらえない、伝わらないという気持ちになって本当に話をしたかったことを話すのはやめようと思ったんだよね」

夫:「え?」

私:「私はユニクロについて、議論がしたかったわけでも、知識比べをしたかったわけでもなかったんだよね」

夫:「何が話したかったの?」

私:「私は、そういった組織を支援し動かし続けている赤羽さんが提唱しているアクティブリスニングを、あなたにも実践して欲しいと思って、真剣に話をしていたんだよね」

夫:「ちゃんと聞かないで、ごめん・・・」

その後は、黙って話を聞いてくれました。
そして、一ヶ月ほど「読んで」と言い続けても手にとることもしなかった『自己満足でない徹底的に聞く技術』を読んでくれました。

自分が大切だと思っている人に、
自分が話したいことや伝えたいことを、
否定も評価もせずに、聞いてもらえる嬉しさを味わいました。

私の話が、夫の意見や知識で、話が中断されるという繰り返しは、会話が盛り上がっているのではなく、

私の話は夫にとって価値がない
大した話ではない
それは大切なことではない

というメッセージとなり、私は小さな傷を負われされていたようです。

でも、自分が傷つかないように、
あなたはあなた / 私は私 と切り分け、あきらめることで自分を守っていたことに気がつきました。

私自身も気づいていなかったように、夫も、自分の意見や知識を伝えることで、私にそのような思いをさせているというのは、無自覚だったと思います。

夫と同じ聞き方を私は子どもにしていた

私は埼玉のサッカークラブの支援をしていますが、小学校1年生の選手と保護者、2年生と保護者、というふうに6年生と保護者まで40~50人ずつ『ゼロ秒思考』A4メモ書きをしたり、お互いに思いをぶつけていただいたりしています。
そこでわかったのは、各学年とも子どもの全員が、
「親にもっと話を聞いてほしい」
「上の空で聞くのはやめてほしい」
「最後まで聞いてほしい。いつも途中で遮られる」
という不満を持っていることです。
子どもは正直なので、子ども相手にアクティブリスニングを徹底しておくと、仕事上も大いに役立ちます。子どもは自信を持って好きなことに取り組めるようになります。

『自己満足ではない「徹底的に聞く」技術』P.138~139

そして、夫と同じような聞き方を私も子どもたちに、無意識レベルでやっていることがあるな、と反省もしました。

・「話を聞かない親に対して、子どもが嫌な思いをする」
・「話をしているようでも、話を選んでいて、本当に話をしたいことは話せていない」

ということがないように、子どもたちに、息をするようにアクティブリスニングをしたいです。

夫の変化

家族全員での外出先で、夜8時過ぎても、野球の練習をしている中高生を見たとき

小4長男:「こんなに遅い時間まで、練習しているんだね」

夫「ほんとだね」

小4長男:中学生なのかな?なんで、こんな夜までやっているんだろう
?・・・など話が続く

夫が長男の話を聞ききると、長男は他のことに興味がうつって、夫の元を離れていきました。

そして、夫と私が二人きりになると夫が言いました。

「”スポーツで何かしたいと思ったらこのぐらい練習しないといけないんだね”とか、”この中で、プロスポーツ選手になれる人がいるのかね”などのコメントは、余計な一言なんだよね。ただ聞いてみた」


アクティブリスニングを知り、実践を始めた夫が、

・「アクティブリスニングを聞いたときは、一方的に話を聞くって会話として成立するのか?と思ったけど、実際に子どもの姿を観察しているとその効果を感じる。例えば、子どもが話をしているときに、親が何か言い出すと、明らかに聞いていないし、さっといなくなる」

・「会社の個人面談で、上司がこちらの話を聞いているようで自分が言いたいことを言っている姿をみると、アクティブリスニングできていないとこんな気持ちになるのか、面談の必要がないと感じた」

などの気付きを教えてくれたりします。

夫も変化しています。

両親が、子どもの安全基地になれるように、
「アクティブリスニング」という共通言語をもって子育てができることを嬉しく思います。

Clubhouseでは、

■毎週土曜日9:00~10:00
『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「何でも相談カフェ」
問題を本質から解決するためのアドバイスをくださいます。

それらを継続していくために、

■毎朝 7:30~7:50
ゼロ秒思考☆頭がよくなるトレーニング

■金曜夜 21:05~22:00
大人のアクティブリスニング

■毎朝 5:30~5:50
親子のクオリティタイム

などが開催されています。
アクティブリスニングを身につけたいと感じた方は、仲間とつながり習慣にしていきましょう!

苦しくつらい子育てから抜け出し、家庭を安全基地にしたい方へ、情報を更新しています。

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