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【読書】ストレスフルな人間関係から抜け出す方法

自分の小さな「箱」から脱出する方法

The arbinger Institute
大和書房

引用BEST3(今回は4こ)

  1. 自分がこうすべきだと感じたことに逆らって行動する(自分への裏切りをする)ことで、箱に入ってしまう。

  2. 自分を裏切ると、周りの世界を自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。[他人の欠点をおおげさにあつらったり、自分を正当化するものを過大に評価したり、しまいには問題を引き起こさせる]

  3. 他の人々をあるがままに、私と同じようにまっとうなニーズや望みを持った人々として見るか、そうでないか。

  4. 人はまず、相手の行動にではなく、相手の在りよう、つまり相手が自分に対して箱の中にいるか外にいるかに対して本能的に感じることができ、反応する。

要約

人間関係の問題における問題は、テクニックを含めた自分の行動ではなく根っこにある。とういのも人は相手の行動ではなく相手のありようを本能的に感じることができ、反応するからである。
相手をものとしか見ていない場合自分は箱の中にいる。このとき自分を正当化し、他者を批判し、本来の目的を見失っている。このような状況に至るのは自分の感情に背く、自分への裏切りをしたからである。
自分がすべきだと思った行動をできるだけ行い、自分が箱の中に入っていないかを疑い、本来の目的に集中し、人を批判せず、人は自分と同じでまっとうなニーズや望みを持った人として見ることが大事。

感想・意見

赤ん坊の泣き声を聞いて目が覚める、連日の仕事で頭は痛いし体は悲鳴を上げている。それでも自分の赤ちゃんをあやすために起き上がらなければならない。
ふと目を横にやるとパートナーがいる。顔は見えない。寝ているのかもしれない。本当に泣き声に気がついていないのか、これだけ大きな声なのに。もしかして狸寝入りしているんじゃないか。
自分はこれだけ疲れているのにきちんと目を覚ました。なぜ自分があやさなければならないのだ。おかしな話だ。考えれば考えるほどイライラしてくる、赤ん坊の泣き声が一層苛立ちを掻き立てる。

安心してほしい、これはこの本の中身を自分なりに書いたもので私は独身だ。可哀想な赤ん坊は実在しない。
ただこの話はなんともリアルではないだろうか。「しなければいけないと思う」ことをせずに箱に入り(殻にこもり)他者を批判した経験がないとは言えないはずだ。

この本を読んでから私は人間関係に限らず自分を裏切らないことを心がけている。
困っている人をみたら「自分がやらなくても」「おせっかいかも」「急いでるし」という言い訳が山程出てくる。
駅前で甘い匂いにつられてパン屋に入れば「今日くらい」「ひとつだけなら」という考えが私を正当化する。
だがそういうときにこそ最初に感じた「助けなきゃ」「買わないと決めた」という思いを裏切らないようにしている。
とても難しいが何より自分をコントロールできたという自己肯定感・自己効力感が強くなり自分を好きになれる。

私の生き方を変えてくれた本の一つ。人間関係に悩んでいる人、現状を打開したい人、自分を嫌いな人、そんな人達にぜひ読んでみて欲しい。

参考になった抜粋

自分への裏切り

自分がほかの人のためにすべきだと感じたことに背く行為を自分への裏切りと呼ぶ。
いったん自分への裏切りをすると周りの世界を自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。(他者の批判、自分の過大評価、他者の欠点を持ち出す、自分が世界の中心になる)
自己を正当化する視点から見ると現実を見る目がゆがめられる。(本来他者はそれほどひどい存在ではなく、自己はそれほど優れていない)
いつかの箱を自分の性格とみなすようになり、それを持ち歩くようになる。(家庭での箱が職場での箱になる)
自分が箱の中にいることでほかの人たちをも箱の中に入れてしまう。(箱の中にいることを正当化するために他者が悪い存在でなくてはならない)
箱の中にいると互いに相手を手ひどく扱い互いに自己を正当化する。共謀して互いに箱の中にいる口実を与えあう。(そして本来の目的を見失う)

箱の中にいるときにしても無駄なこと

相手を変えようとすること(自分の問題であり相手が変わっても意味がない)
相手と全力で張り合うこと
その状況から離れること(箱は持ち歩けてしまう)
コミュニケーションをとろうとすること
新しいテクニックを使おうとすること(箱の中にいることは伝わってしまう)
自分の行動を変えようとすること(問題は行動ではなく根っこの問題。行動を変えようとすることは結局自分中心で自分にしか意識がいっていない)

知っておくべきこと

自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかはすべて箱の外に出ているか否かにかかっている。

知ったことに即して生きること

完璧であろうとするな、よりよくなろうと思え。
すでにそのことを知っている人以外に箱などの言葉を使わない。自分の生活にこの原則を生かす。
ほかの人々の箱を見つけるのではなく、自分の箱を探す。
箱の中に入っているからと言って他人を責めない。自分が箱の外にとどまるようにしろ。
自分が箱の中にいることがわかってもあきらめず努力しろ。
自分が箱の中にいた場合それを否定するな。謝罪してよりよい状況を目指せ。
他人が間違ったことをしている点に注目するのではなく、どうすればその人に手を貸せるかを考えろ。
ほかの人が手を貸してくれるかではなく、自分が手を貸せているかを考えろ。

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