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「おにぎり」とともに寄せられる、たくさんのエピソード

TABLE FOR TWOは、飢餓と飽食という世界規模で起こっている相反する食の不均衡を同時に解決することをミッションに掲げ、2007年に日本で立ち上がったNPO法人です。以来、多くの法人・個人の皆さまにお力添えをいただき、今年の10月に設立15周年を迎えます。
15周年を記念して、TABLE FOR TWOとして初となるnoteの公式アカウントを開設しました。2022年9月~12月の間、設立後15年を振り返り、TABLE FOR TWOが歩んできた道のり、現在、そして今後について発信してまいります。

今年も、多くの皆さんに心温まる写真とともに「おにぎりアクション」にご参加いただき、本当にありがとうございます!

毎時間のたくさんのおにぎり投稿の中には、まるでアートのようにクオリティが高く、発想力の豊かさに驚かされるおにぎり写真もあれば、ほっこりするエピソードを添えて投稿してくださっている写真もあって、おにぎりアクション仕掛け人一同、一枚一枚に元気をもらっています。

2015年に初めて開催した「おにぎりアクション」。
老若男女だれにとっても身近で、遠足や運動会などで食べたというきっと楽しい思い出が一緒にある「おにぎり」🍙。
おにぎりを食べる際に、大切な誰かを想いながら、その気持ちにアフリカ・アジアの子どもたちへの想いを込めてほしいと考えて、「おにぎり」をシンボルフードにしました。
投稿された一枚一枚の写真には、参加者の想いが込められています。
その素晴らしいストーリーを多くの方に知っていただきたく、2015年から毎年「おにぎりフォトグランプリ」を実施しています。
2016年からは「エピソード大賞」を毎年設けており、今回の投稿では歴代の「エピソード大賞」を紹介します!

2021年「エピソード大賞」

トラストガーデン荻窪様
老人ホームにて、アフリカ・アジアの子どもたちに給食が寄付される「おにぎりアクション」に是非!と、80代~90代のご入居者が、おにぎり作りに参加してくださりました。調理する事もなくなった現在、この「おにぎりアクション」で皆さま”お母さんの顔”に戻られていました。
ギュッと握るおにぎりに心を込めて、子ども達に喜んでもらえるように、、
クロネコのおにぎりが出来上がりました。


アフリカ・アジアの子どもたちと、ご自身のお子さん、そしてたくさんの思い出を重ねながらおにぎりをにぎってくださったのだろうと想像が膨らみました。おにぎりアクションのテーマ「誰かのために握るおにぎり」を体現するかのような、心温まるエピソードですよね。

2020年「エピソード大賞」

るり様
今朝は俵型のおにぎりにしました。俵型のおにぎりは私がまだ実家に住んでいた時に父がよく作ってくれ、今でも子どもたちの運動会の時には孫の為に握ってくれます。きちっと並ぶ俵型のおにぎりは父らしいなぁと思うおにぎりで私の子どもたちはいつも「おじいちゃんのおにぎりが食べたい」というほどです。そんな美味しいおにぎりを私も作りたいと食べてくれる人の顔を思い浮かべて握りました。

おにぎりを通して愛情のバトンが受け継がれている心温まるエピソード。誰かからもらった愛情をまた別の誰かへ。お父様らしさを感じるきちっと並ぶ俵型のおにぎりをお子さんたちも大好き。おにぎりの形はその人の性格も出ますよね。ずっと受け継いでいきたいおにぎりですね。

2019年「エピソード大賞」

岩本 様
昔、料理屋で板前をしていた私は数年前にデイサービスで働いていた。末期ガンのYさんはお粥が苦手な方で食事がほとんど食べれない状態だった。少しでも食べて欲しくて、人差し指で握った2センチの小さなおにぎり。「私の為に作ってくれたの!美味しいわ!」と食べて貰えた時の感動を私は忘れない。1カ月作り続けたおにぎり。 私は彼女の優しさとおにぎりの素晴らしさを学んだ。そして…時々彼女を思い出しながら小さなおにぎりを作る。

2センチの小さなおにぎりにたっぷりと詰まった愛情。食べることは生きることの根幹。少しでも食べてほしいというその想いが「私の為に作ってくれたの!美味しいわ!」とYさんも食べることの喜び、人の温かさ、そして岩本さんの愛情に心から感動したと思います。

2018年「エピソード大賞」

ちおりさま
昨日、おにぎりの冷凍作り置きを実家に届けてきました。今年に入ってから足の付け根が痛みはじめた母。先月仕事を退職し「正直、歩くのが大変になってきたから手術しようと思う」と。日頃弱音を吐かない母から初めて聞いた痛いや辛いという本音。でも言ってくれて安心できました。強くなくていいし甘えてほしいし。冷凍のおにぎりはもうかなり昔、わたしが社会人になり一人暮らしを始めた時、母が冷凍便でおかずと一緒に送ってくれていた思い出の一品。炊き込みご飯だったりお赤飯だったり。母も今は一人暮らし。早く普通に歩けるようになって一緒に出かけたいなと思う毎日です。だけど…やはり母親という生き物は子どもや孫に何か持たせたいという思いが出るんですよね。帰り際に赤かぶの甘酢漬けとお赤飯をくれました。お母さん!しばらく安静にしていて下さい。

娘さんからお母様への「おにぎり」を介したお気持ちを表しているものですが、きっとこの背景に、娘さんが小さい頃から成長されるまでにお母様が注がれた愛情の「おにぎり」があったであろうと、お互いを思いやる愛情と深い絆が感じられるエピソードですよね。

2017年「エピソード大賞」

411ayaさま
ダウン症の娘さんと一緒におにぎりアクションに参加。
『ぐちゃぐちゃに握った初めてのおにぎり。娘が楽しく出来たら、形にならなくてもいいと思って。でも作れた。
ぎゅーっと嬉しい気持ちを沢山込めて。頂きますを二人でして、娘のおにぎりを食べたら。
涙が出て来て。あぁ、この子は出来るんだ。出来るようになる、きっと。
いつも気持ちにゆとりがなくて、ぐちゃぐちゃにされたくなくて、やりたい事を自由にさせてあげていないから、あなたのやりたいを伸ばせていないから、心のどこかにごめんねがいつもあって。
でも、私のする事をちゃんと見ていて真似して、形に出来た。ありがとうね、いつも見ていてくれて。
まだまだまだ、先に不安は尽きないけれど、きっとこの子はやっていく子なんだと思えた事が嬉しくて。うえーんと泣く私に、大丈夫?とおしぼりで頬を拭いて、ちゅうをせがむ愛しい子。
また一つ、おにぎりの想い出が出来ました。』

写真からも伝わるお子さんの真剣なまなざし、小さい手の平で握る一生懸命な様子が印象的な一枚です。お母さんのすることをちゃんと見ていて真似して、成長している娘さん。大丈夫?とおしぼりで頬を拭いて、ちゅうをせがむ優しさ、愛情深さもお母さん譲りですね。

2016年「エピソード大賞」

atsuko さま
現在、乳がん闘病中です。抗ガン剤投与のため、具合が悪い日もありますが、受験生の二人の息子のためにせめてご飯だけはと思い、毎日キッチンに立っています。そんな中、このアクションを知り、これなら私も参加できる!辛い思いをしている子ども達が一人でも、減りますように。一緒に頑張ろう!という思いで毎日握っています。

室蘭・海星学院高校の皆さま
選択授業(生徒8名)の中でおにぎりアクションを紹介しました。すると、生徒が「やりたい!皆で!」。生徒が考えたのは「最後の晩餐シーン」でのおにぎり。12月には授業が終わる、その名残惜しさから選んだそうです。皆、おにぎりを持参しました。「皆で楽しく撮れたね、しかもそれが誰かの役に立つなんて。」撮った後、生徒が口々に言っています。卒業前の良い思い出になりました。ありがとうございます。

アッコママ さま
食に興味がなく、食べるのが下手な息子のために、どうしたら楽しく美味しく食べてくれるだろう?と考えて始めたキャラ弁。先日、幼稚園最後のお弁当で、大好きなエグゼイト弁当を作ったら、出かけるまでに、何度も蓋を開けては嬉しそうな笑顔を見せてくれました。もちろん完食!とっても美味しかったです。ありがとう。と言ってくれました。

一枚一枚の写真に込められた参加者の皆さんの想い。
「おにぎりを食べて写真を投稿する」という日常生活の中でできるアクション。
アフリカ・アジアの子どもたちの健康と平和への想いを込めていただきながら、多くの方が食や愛情の原点を振り返るエピソードやコメントを寄せてくださり、大変嬉しく思います。

今年も引き続き皆さまからの温かい投稿を楽しみにしています!
「おにぎりフォトグランプリ」、今年も開催中!ぜひ特設サイトをご確認ください!

月500円のご寄付で、子ども1人に1ヵ月分の学校給食を届けることのできる「マンスリーサポートプログラム」もぜひご検討いただけますと嬉しいです。 http://jp.tablefor2.org/donate/ (TABLE FOR TWOは寄付金控除の対象です)