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南フランス・コートダジュールの海に魅せられて 夏の人生初ヨーロッパ旅行記#4

 7月下旬から8月上旬にかけて行った人生初のヨーロッパ旅行.前回はドイツ・フランクフルトの街歩きをお届けしましたが,その後飛行機で南フランス・ニースへ移動.今回は紺碧の海が美しい南フランスのコートダジュールと呼ばれる地域と,その東側にある小さな国,モナコの旅行記をお届けします.


フランス・ニース

美しい街を歩く朝

 この日の朝は,ニース空港からトラムに乗り,ニース旧市街へと向かいました.

 黄色の壁の建物が立ち並ぶ路地を,その風景の美しさに魅了されながら歩いていると,一軒のパン屋を見つけます.

 パンの美味しそうな匂いの誘惑に負け,色が美しかったドーナツをいただきました.店員のムッシュもやさしく,甘くて美味しいドーナツを旧市街の街並みを見ながら堪能.

 さらに旧市街を歩き進めると,緩やかな坂の先には木々の生い茂った城跡公園が見えてきます.
 階段と坂道の多いのが少々きついですが,この城跡公園を登ると,有名なニースの絶景が待っております.

コート・ダジュール

 きつい階段と坂道を登ると,目の前には赤い屋根の連なる美しい景色が広がります.

 旧市街を歩いているときには分からなかった赤い屋根が,晴天の下に連なる景色はとても美しいものでありましたが,海のほうへと歩き進めると,さらに美しい景色が待っていました.

 コート・ダジュールというのは,日本語では「紺碧海岸」と訳されるそうです.そしてその訳の通りに美しい紺碧色の海.その横には,赤茶色の屋根の建物が連なる旧市街.紺碧色と赤茶色のコントラストが織りなす景色は,とても美しいものでありました.

 ここに来る前に,この場所の写真は見ておりました.ところが,実際にその景色を見てみると,写真よりも美しい碧い海なのであります.

 城跡公園の海側にも階段があり,そこを下ると海辺にたどり着きます.

撮影スポット
なぜゴリラのモニュメントなのかは不明だが…

 海辺からその海の色を見ても,やはり紺碧色の海に魅了されます.沖縄の海なんかは,サンゴ礁のあるエメラルドグリーンの海が美しいわけですが,ここの海はそれとはまた違った美しさであります.

 海岸は砂浜ではなく石が転がっている海辺であるので,波打ち際も砂混じりの海水ではなく,碧色の美しい海水が,白い波と混ざりさらに美しい色を呈しているのであります.

 手前は乳青色で,その先は碧色,さらに奥は紺色というグラデーションを見せてくれる海は,他にはないニースの海の特徴でありましょう.本当に来てよかったと思える,非常に美しい景色でありました.

モナコ

モナコを歩く

 しばらくニースの美しい海辺を散策したのち,ニースの駅から電車に乗り,モナコ・モンテカルロ駅へ.南フランスの東端のほうにある小さな国・モナコに入国であります.

 モンテカルロというのは,確率から円周率を導き出す「モンテカルロ法」があるように,われわれ情報系にとっては馴染み深いワードであります.それゆえの興味で立ち寄ってみたのですが,ほんとうに美しい国でありました.

 駅は地下にあり,その出口はモナコの各方面へと伸びているので,とても便利でありました.まずは駅からMonaco-Ville(モナコ=ヴィル)と呼ばれる地域の方へと向かいます.

 モナコは坂道の多い国ですから,坂を登ってゆくのは少々大変でありました.この坂道を登った先には宮殿があるのですが,なにやら宮殿のまわりに多くの人だかりができておりました.

 不思議に思って警察官に何があるのか尋ねてみると,これから衛兵交代があるとの事.そういえば,毎日12時前に衛兵交代があると,地球の歩き方にも書いてありました.ただ,混んでいるところは好まないのと,他に行きたいところがあるのとで,衛兵交代は見ずに移動.

 宮殿の少し先の方には,高台からモナコの港を見渡せる眺望スポットがあります.

 モナコはあいにくの曇り空ではありましたが,それでも港のまわりの斜面に多くの建物が密集しているモナコの景色は圧巻でありました.
 このスポットも,事前に写真で見て行きたいと思っていた場所ではありますが,実際に自分の目で見てみると,そのスケールの大きさに圧倒されます.

 このヴィル地区は半島のような形になっているのですが,港の見渡せる場所の反対側には,モナコ海洋博物館があります.

 ヨーロッパらしいこの立派な建物は,海洋博物館と水族館が併設されております.

 地下にある水族館では,美しい魚たちの展示を楽しむことができました.

 屋外展示もあり,ウミガメなどのかわいらしいカメたちを見ることもできます.

 一方で博物館のほうは,西洋式の建物の美しさを利用した展示は魅力的であったものの,展示のボリュームは少なく少々残念でありました.

モンテカルロ

 駅名にもなっている「モンテカルロ」は,モナコのカジノやリゾートのある地区でありますが,その中でも代表的なカジノが,確率論を彷彿とさせるモンテカルロというワードがぴったりと合うような,Casino de Monte-Carlo(カジノ・ド・モンテカルロ)であります.

 私は金持ちとは程遠い学生でありますから,ただ見るだけに中に入るのも気が引けるので外観だけ堪能しましたが,裏にはオペラハウスのある立派な建物には圧倒されます.

 モンテカルロ地区も歩いて景観を楽しみたいところではありましたが,時間もだいぶ押してきているので,あまりの坂の多さにエスカレータまで整備されているフランスとの国境を横目に駅へと戻りました.

フランス・カンヌ

白い砂浜

 モナコからは電車で西へと進み,カンヌ国際映画祭で有名なカンヌにやってきました.カンヌの駅からは歩いて10分ほどで海辺にたどり着きます.

 カンヌも南フランスのコート・ダジュールと呼ばれる地域にあり,紺碧色の海がまた美しくありますが,ニースとは違って海辺には真っ白な砂浜が広がっており,碧い海と白い砂のコントラストがこれまた非常に美しいものでありました.

映画祭の街

 さすがカンヌ国際映画祭の街とあり,砂浜の横には俳優や映画監督などの手形が並ぶ公園があります.

 この日は何らかのイベントの準備があったようで,公園には立ち入ることができず,知っている俳優の手形を探すことはかないませんでした.

 そしてこの公園のすぐ横に,カンヌ国際映画祭の会場,Palais des Festivals et des Congrès de Cannes(パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ・カンヌ)があります.長い名前ですね.

 正面の階段前には多くの人が並んでおり,俳優たちの写真パネルの前,レッドカーペットの敷かれた階段の上で記念撮影をすることができます.実際に私も並んで写真を撮ってもらいましたが,テレビでしか見たことのなかった場所に実際に立てたのは良い思い出となりました.

フランス・アンティーブ

海辺の旧市街

 映画祭の会場での記念撮影に満足して駅に戻ると,次の西行きの電車まで時間があったので,少し東に戻ってアンティーブへ.

 ピカソの街として有名なアンティーブでは,駅から歩いて海辺に出てみると,砂浜からはすぐ側に旧市街を見ることができました.

 小さな砂浜のすぐ横に旧市街のあるこの景観は,アンティーブならではのものでしょう.短い滞在時間ではありましたが,アンティーブに寄って良かったと思える景色でありました.

 賑わっている旧市街の外側には城壁のような壁が続いており,まるで異世界モノの漫画にあるような入口の旧市街には立ち寄ってみたくなりましたが,電車の時間が近づいていたのでそのまま駅へと戻りました.

フランスの東横イン

 アンティーブから電車に揺られて2時間ほどで,マルセイユに到着.マルセイユ・サン・シャルル駅のすぐ近くには,日系ビジネスホテルチェーンである東横インがあり,この日はそこで泊まりました.

 この東横インは,フランスにある唯一の東横インでありますが,やはり日系ホテルは安心であります.

 さらに,東横インといえば無料朝食でありますが,フランスのこの東横インにも,メニューはヨーロッパらしいパンがメインであるものの,無料朝食がありました.食費の高く付くフランスにおいて,無料朝食の存在は大いに助かるものでありました.

 初めてのフランス訪問で,パリよりも先に訪問した南フランス・コートダジュールでありますが,その地域名の意味する地中海の紺碧海岸は非常に美しいものであり,この日は一日中美しい海に魅せられた日でありました.

 翌日はマルセイユから旅を続けます.ということで,次回は,南フランス・プロヴァンスの旅行記をお届けします.

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