旅するように生きる、2年目を終えて
「自分の暮らしの延長線上にあることが続けられるコツ」
この言葉は、わたしが30歳を目前として、生き方に悩んでしまっていたときに、恩師からかけていただいたことば。
わたしの暮らしは、「好き」を大切にできるからこそ、穏やかで楽しくて心地よく幸せな気持ちで日々過ごすことができる。だからこそ、「好きを大切にすることができる」今の暮らしを続けていきたいと心から思っている。
数年前に届けていただいたことばを、今まさに大切にたどっているんだという実感を持って過ごした1年だった。
2022年に10年間続けた仕事を辞めて、2年がたった。
2年前に仕事を辞めた時、まずは「退職金使い切るまで自由に生きる」ことを決めた。
頑張ること、頑張り続けることができなくなってしまい、仕事を辞めてしまった。
仕事を辞めた当時は、働くことができるのかというのが一番不安だった。
だからこそ、退職金がなくなるまでは、無理しなくていい、自由でいい、自分を甘やかしてみることにした。
「頑張らなければ」をはじめ、「○○しなければ」と自分を追い込むことから少し離れてみることにした。
自分の気持ちに素直に、正直に。
心地良いなぁと感じる方へふわぁと漂ってみる。
こうして、生まれ育った大阪と、自分の大好きな場所を、行ったり来たり「旅するように生きる」という、わたしの今の大好きな暮らしがはじまった。
2年目は、初夏の秋田、夏の島根、夏の終わりの高知、秋の山形、冬の北海道で働き暮らした。
2年目にして、退職金はなくった。
だけど、大丈夫。
わたしは心地よく働いている自分に出会うことができたから。
朝起きて仕事に行きたくないなぁと思わない
週6日働いても、疲弊しない
そんな風に思う仕事に、巡り合うことができた。
巡り合えたからこそ、わたしにとって心地の良い働き方に気付くことができた。
仕事だからと苦手なことを無理して頑張って、頑張って、頑張って、苦しくなってしまうことが当たり前だとは思わなくていいんだということに気付くことができた。
自分でも心地良く楽しくできる仕事もあるんだということを知った時の歓びと感謝の気持ちはこの先一生忘れることはない。
わたしにとって、収穫された作物の選別作業が、本当に心地よく楽しくできる仕事で、たまらなく大好きな仕事だと知ることができた。
これから先も、自分にとって心地よい働き方がどんどん見つかっていくのかもしれないと思うととっても楽しみで仕方ない。
「働きたくない」って思ってしまっていたけれど、そうじゃなかった。
「苦手なことをする」ことがわたしはすごく辛かっただけ。
「ホラー映画は怖いから観ない」と同じこと。
働かないと生きていけないからと無理するというのではなくって、働くことだけ特別扱いするのではなくって、働くことももう少しハードルを下げて考えればよかったんだ。
わたしは頑張ることができなくなってしまって、次の仕事も決まっていないのに退職を決断した。
結果として、これが、わたしにとっては大正解だっだ。
次の仕事をカチッと決めてしまっていたら、わたしは、こんなにも自由にあちこちと場所や仕事を変えて暮らすことはできなかったから。
「旅するように生きる」という大好きな「旅」が生活の一部になってしまうような今の暮らしがいつの間にかはじまって、ありがたいことに続けられる機会をいただけています。本当に幸せなことです。
今の自分でいられることは、たくさんの方々のおかげであって、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
大好きな地域と大阪を繋いでみたい、ZINEをつくってみたい、古本市に出店してみたい、友だちとイベントを開いてみたい、ことばを大切にして伝えたい、何年も何年もこんなことできたらいいなって思っていて、少しずつ小さな一歩から始めていたことが、たくさんのご縁をいただいて、どんどんと夢が叶った一年でもありました。
「自分の暮らしの延長線上にあることが続けられるコツ」
自分の大切にしたいことを続けてきて、続いて、そして、これから先も続けたい。
次の仕事が決まっていないのに、特にスキルもないのに、えいやで退職しちゃって、定職にもつかずにあちこちとふらふらしてって
気付いてなかったけど、よくよく考えればものすごく破天荒な生き方
だけど、わたしにとってはたまらなく心地よくて、
やっと今の生き方をしている自分が好きだと思えるようになった。
仕事を辞めることが怖かった自分に
「こんな生き方もあるよ、できるよ」って教えてあげられたらいいのにと思う。
加えて、あの時ちゃんと仕事と向き合って、頑張っていた自分がいたからこそ、今の自分が在ることに、心から感謝しているということも、過去の自分に伝えてあげたい。
そして、これを読んでくださった方にも
「こんな生き方もあるんだ」ってちょっとでも気持ちがふっと軽くなっていただけたら本当に幸せです。
読んでくださりありがとうございました。
「旅するように生きる」は、つづく
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