食べる支援プロジェクト(たべぷろ)

「災害時の食と栄養」の問題解決を目指して2019年に発足した、栄養学者、防災研究者、専…

食べる支援プロジェクト(たべぷろ)

「災害時の食と栄養」の問題解決を目指して2019年に発足した、栄養学者、防災研究者、専門職団体、災害支援NPO、国連機関、民間企業などが集まるプラットフォームです。 https://jvoad.jp/committee-out-cat/tabepro/

マガジン

  • 「災害時の食と栄養 支援の手引き」ダイジェスト版

    災害時、避難所では菓子パンやおにぎりなど、栄養バランスの偏った食事が何カ月も続くのはなぜなのか?それらの問題について、私たちがどう関わっていけるのか? 1人ひとりで、あるいは所属する組織や地域でみんなで一緒に考えて、いざというときに動けるように一緒に仕組みを作っていくための手引きです。 ぜひご活用ください!

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「災害時の食と栄養 支援の手引き」をぜひご活用ください

たべぷろでは、各メンバーの専門性を持ち寄り、議論を重ねながら「災害時の食と栄養」に関わる複雑な問題の構造化と体系化を行い、「災害時の食と栄養 支援の手引き」を発刊しています。 一人ひとりが、また所属する組織や地域の人たちが一緒に考えて、いざというときに動けるよう仕組みを創っていくための手引きです。 被災地で食と栄養について、どんな問題が起きているか? それらの問題について、私たちがどう関わっていけるのか? 「いつも」から連携し、「もしも」のときに試してみて足りないとこ

    • 世話役会議レポート(2/13開催):連携力を活かした食支援を目指して

      たべぷろでは、参画するメンバーたち相互の情報共有、議論の場として隔月で会議を開催しています。今回は、2024年最初の会議の様子を簡潔にお届けします。私たちの活動の一端を、ぜひのぞいてみてください。 会議では、能登半島地震での災害支援における各団体の活動状況や、各立場から捉えた課題感を共有しながら、たべぷろ連携での支援の可能性について話し合いました。 能登半島地震での「食と栄養」支援状況と課題2024年に入って初の会議ではあるものの、発災後の急性期から連日にわたりメールなど

      • たべぷろメンバー紹介!#1 味の素ファンデーション 原裕樹さん

        トップバッターは、公益財団法人味の素ファンデーションの原裕樹さん! にこやかな笑顔とスピーディに会議を進めていくキリっとした姿が印象的な、たべぷろの縁の下の力持ち!です。神戸出身の原さんは、学生時代に阪神淡路大震災で被災された経験も。食業界に長く携わってきた経験を活かして、#たべぷろ を牽引する原さんにお話を聞きました。 ――担われているお仕事について教えてください。 東日本大震災で被災した東北3県への復興応援事業で学んだことを礎にして、食の力を活かして強靭な人づくり、ま

        • 食生活を戻すキッカケをつくることで、心と体の健康につなげる大事な支援

          ダイジェストでお届けしてきた「支援の手引き」も、今回が最終回となります。被災地では、避難所から移った後も問題が続きます。 被災地の問題は福祉的な問題と深く関係しています。災害が起きる前は自立していたけれども、被災して家を失ったり、生業を失ったりして、生活に困窮される方も多く発生してしまいます。そして法律を根拠にした行政支援では、生活再建に限界があり、一番切り詰めやすい食にまつわる費用を削り、十分な食事ができない生活を続けてしまう方も存在します。 本編では、被災によって失った

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        「災害時の食と栄養 支援の手引き」をぜひご活用ください

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        • 「災害時の食と栄養 支援の手引き」ダイジェスト版
          15本

        記事

          在宅避難者への支援のポイント #2

          在宅避難者の把握には1軒1軒の訪問が必要で、被災状況が分かりにくいという問題があります。また時間的、物理的、経済的に買い物や調理ができず食事ができない・・・ということも。 本編では、このような問題の解決例をご紹介しています。

          在宅避難者への支援のポイント #2

          在宅避難者への支援のポイント #1

          避難所での避難生活と比べて、在宅避難をされている方々の生活状況、健康状態などの把握は難しくなります。また被災された方自身も、避難所にいる場合と比べると支援情報が得にくい状況があり(制度支援、物資配布、炊き出し情報など)、支援が届くのが遅れがちになります。 本編では、在宅避難者への支援のポイントを解説しています。

          在宅避難者への支援のポイント #1

          長期化する避難生活を支えるために #2

          物資支援同様に、炊き出し支援時にも起こりやすい問題があります。 本編では、 ・炊き出しを禁止されてしまう ・受け入れ先がない ・民間事業の妨げになる ・炊き出しの供給が過剰になる ・急な変更やキャンセル! といった問題の解決ポイントを紹介しています。

          長期化する避難生活を支えるために #2

          長期化する避難生活を支えるために #1

          一杯の温かいお味噌汁があると気持ちも体も休まります。 本編では、被災された方々の長期化しがちな避難生活を、炊き出しで支えていくために; ・炊き出しが行える可能性のある場所 ・推奨する支援の手順 ・衛生管理 についてまとめています。 あわせて、4「気を付けなければならない“要配慮者”支援」編 もぜひご確認ください。

          長期化する避難生活を支えるために #1

          被災地のニーズを把握し、受け取る側と合意をとることから始める #2

          被災地には行けないけれど、モノの支援ならできる・・・と思う方は多いのではないでしょうか? 本編では、民間で食べ物などの物資の支援を行う際に、起こりやすい問題とその解決策をまとめてみました。 ・ニーズの把握がままならず、要らないものが届いてしまうミスマッチ ・タイミングのミスマッチ ・届いた物資の管理や配布の手間がかかる ・利用期間や活用範囲が限定され使われない ・情報が不確実/情報の取り方が安易 ・支援先が偏る/供給過剰・供給が止まらない ・地域の民間事業の妨げになる など

          被災地のニーズを把握し、受け取る側と合意をとることから始める #2

          被災地のニーズを把握し、受け取る側と合意をとることから始める #1

          「自分たちも支援してみたい。でも何からどう手をつければいいか分からない」に応えられるよう、具体的な支援の項目別に、望まれる手順を整理しました。 民間で食べ物などの物資の支援を行う場合、事前にニーズを把握し、被災地で受け取る側と合意ができていることが大前提となります。 被災地の経済活動を妨げないようにする観点も大切です。

          被災地のニーズを把握し、受け取る側と合意をとることから始める #1

          より良い官民連携のために、「公助」の仕組みや実態の全体像をつかむ。

          災害時の支援は行政による支援(公助)と、民間などの支援も含む共助があり、それぞれに特徴があります。一緒に連携、協働していくことで、より多くの被災された方に適切な支援を届けたり、支援の質を改善したりすることができるようになります。 より良い連携のために、まずは「公助」の仕組みや実態について、全体像をつかんでみましょう。 そして…公助だけに頼らない支援の在り方について一緒に考えていけたらと思います!

          より良い官民連携のために、「公助」の仕組みや実態の全体像をつかむ。

          「食」だからこそ、多岐にわたる支援の形がある!

          1人ひとりが、自分たちの組織が、でき得る支援はいろいろとあります。 ここでは、被災地でどのようなモノやスキル、知識、知恵などが求められるか、整理してみました。 もちろん「お金」もそのひとつ。気持ちを添える方法として、被災された方向けの義援金や、食と栄養の支援を行うNPO組織等への支援金を寄附することも大切な支援となります。

          「食」だからこそ、多岐にわたる支援の形がある!

          被災地に負担をかけない連携のために。

          ① ~④まで、災害時の「食と栄養」の問題とその解決に向けた支援の在り方や対応について解説してきました。 でも、思い立ったらすぐに支援に!!!というわけにはいきません。 被災地では大勢の、多様な人、組織が支援を行っています。 被災地に負担をかけないよう、気を付けて連携を図る必要があります。ここでは、食と栄養に関わる可能性の高い人や組織の関係性と機能を整理してみました。

          被災地に負担をかけない連携のために。

          配慮が必要な方への食事はどうなる?

          繰り返される「食と栄養」の問題について、その構造を紐解きながらご紹介しましたが、本編では、特に気を付けなければならない、配慮が必要な方々への食事について説明しています。 災害時における「要配慮者」とは、乳幼児や妊産婦、体力的な衰えがある高齢者、食物アレルギーをや慢性疾患を持つ方などです。言葉や地理に詳しくない外国人も該当します。 災害発生から復興するまでの間、社会的な支援やこれまで利用していたサービスが限定されてしまう恐れがある方々への食事での対応を十分に気を付けていく必要

          配慮が必要な方への食事はどうなる?

          災害時の食と栄養の問題は、なぜいつも後回しになるのか?

          食べる支援プロジェクト(たべぷろ)で、最初に話し合ったのは避難所の食事の問題でした。 災害の度に繰り返される状況と向き合っていくうちに、その問題の裏にある複雑な事情や、避難所だけではない問題が見えてきました。その問題の整理と構造化を試みていますので、ぜひ画像を大きくしてご覧ください。 発災直後からの時間経過と避難する場所ごとに細かく整理しています。

          災害時の食と栄養の問題は、なぜいつも後回しになるのか?

          「食べる」営みを大切にしていくことは、一人ひとりができる減災・健康被害予防手段!

          私たちの体は、私たちの食べたものの積み重ねででてきます。毎日続く「食べる」営みを大切にしていくことは、一人ひとりができる減災・健康被害予防手段です! 体の変化を自覚するまでには時間がかかります。 大きな異常に気が付いたときにはすでに大変なことになっている!可能性も。。せっかく助かった命なのに、不調が続くことで災害関連死のリスクも高まってしまいます。そして、被災地全体では、福祉的・保健的な要配慮者の増加にもつながってしまうのです。

          「食べる」営みを大切にしていくことは、一人ひとりができる減災・健康被害予防手段!