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[映画]「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の感想・解説・考察・レビュー

映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」について、前半はネタバレなし、後半はネタバレありでまとめています!

  1. ネタバレなし

    1. イントロダクション

    2. あらすじ・ストーリー

    3. 感想・解説・考察・レビュー

  2. ネタバレあり

    1. あらすじ・ストーリー

    2. 感想・解説・考察・レビュー

  3. 参考

ネタバレなし

イントロダクション

1979年にTV放送されたアニメ『機動戦士ガンダム』、所謂ファーストガンダムの全43話の中の第15話を43年を経て映画化。

再構築された異色のエピソードは、安彦良和監督自らの手によって生まれ変わった。

あらすじ・ストーリー

それは、地球連邦軍がジャブローにて勝利した後、オデッサ攻略戦を進める中での任務だった。

アレグランサ島に潜む残置諜者掃討のためホワイトベースは向かう。

その小さな島に降り立ったカイは小さな子どもたちと遭遇し、アムロはザクに襲われガンダムもろとも行方不明になる。

感想・解説・考察・レビュー

人類にずっと問い続けられているテーマ。

重く深いその問いに、大人はどのように子供に答えるのか。

オリジナルでは20分ほどのストーリーを約5倍にして、今一度考えさせられる材料と時間を与えられた。

オリジナルより子どもの数やその描写を増やしている。

ドアンも普通の大人。軍から脱走したにもかかわらず、子どもたちを守るためにモビルスーツという兵器を持ち、島での自分の行動に葛藤する。

同じくモビルスーツに乗るアムロに対しても、自分に問いかけるように問う。

絶対的に正しい答えの出ない不安定な怖さが如実に表れている。

ネタバレあり

あらすじ・ストーリー

ザクに襲われて気を失ったアムロは、そのザクのパイロットであるククルス・ドアンに助けられていた。

兵隊を嫌う子どもたちから罵声を浴びせられながら、ガンダムを探すアムロ。

しかし、見つからず島からも出られないアムロはドアンのもとに戻る。

アムロはドアンと子どもたちが農作業をしながら懸命に生きていく姿を見て、ドアンの仕事を手伝い徐々に距離を縮める。

そして、ホワイトベース隊は連邦本部の命令を無視してアムロの捜索に向かう。

同時に、ジオン軍はマ・クベの命令により派遣されたサザンクロス隊がアレグランサ島に降り立つ。

サザンクロス隊はかつてククルス・ドアンが隊長を務めていた。

そのときに流れ弾によって親を失い孤児となった子どもたちの面倒を見るために、ドアンは脱走したのだった。

過去からは逃れられない、決着をつけるためザクに乗って立ち向かうククルス・ドアン。

ヒートホークしか持たないつぎはぎだらけのザクが、サザンクロス隊の高機動型ザクに敵うはずもなく追いつめられる。

そこにガンダムを取り戻したアムロが現れ、ドアンの窮地を救う。

死者を出すことなく生き延びたドアンと子どもたち。

そこでアムロは、「あなたの身体に染み付いている戦いの匂いが追跡者を引き付けるんじゃないでしょうか」とドアンに問う。

「それを消させてください、ククルス・ドアン」と言ったアムロはドアンのザクを海に投げ捨てた。

子どもたちはアムロに対して酷いと言い放つが、ドアンはアムロはとても良いことをしたと子どもたちに説くのだった。

感想・解説・考察・レビュー

最も印象的な場面は、最後のサザンクロス隊をアムロとドアンが退けたシーン。

そこで子どもたちはアムロとドアンがいれば戦争は怖くないと言うが、ドアンは強い力があっても戦争は怖いものだと否定する。

子どもたちにとってはドアンはヒーローでとても心強い。でも、力で力を退けてもまたその力を上回る力が襲い掛かってくる。

このことを理解しながらもドアンはザクを捨てられず、整備を怠ることもなかった。

そのザクを捨てたアムロもガンダムに乗って次の戦場に向かう。ドアンや子どもたちの平穏な日々が長く続くことを祈りながら、島を去る時のアムロの冴えない表情にもまた胸を締め付けられる。

異色のエピソードではあったけれど、アムロやドアン、そして視聴者に変化を与える内容だけに、長い年月を経てからの再映像化の持つ意味も大きい。

スレッガーがホワイトベースにすでに存在している理由は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』がベースのため。

参考

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 公式サイト

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 公式Twitter

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