viceversa

イタリア語での読書の日々を綴っています。人生は短いんだから、日本語で読めばいいのに、無…

viceversa

イタリア語での読書の日々を綴っています。人生は短いんだから、日本語で読めばいいのに、無理してイタリア語で本を読んでいます。 Benché la vita è breve leggo libri italiani con ostinazione.

マガジン

  • 読書でめぐるイタリア

    イタリア20州を読書を通して巡るリーディング・チャレンジ。このチャレンジを始めた経緯、途中経過、ラップアップのようなものを記しています。

最近の記事

  • 固定された記事

Viaggio in Italia attraverso i romanzi

買ったけど読めていない本を計画的に読む進めるべく、「イタリア20州それぞれを舞台にした作品を読む」チャレンジをやってみます。 このチャレンジの条件 1)積読本を優先的に読む(から、しばらくは本は買わない)  2)イタリア人作家の本  3)各州一作品  4)同一作家の作品は一作品のみ 本棚をみて、各州こんな感じ☟の本を読もうと思っています。もっと他にいい本・読むべき本があるでしょ、って思われそうだけど「持っている本でまだ読んでいない本」なのでこうなっちゃう。トリノ、ローマ

    • Ferrovie del Messico (4)

      Gian Marco GriffiのFerrovie del Messico (Laurana Editore, 816ページ)を読んでいます。今日は202ページまで。だんだん難しくなってきて、なかなか先へ進みません。一日一章は読み進めたいんだけど、まとまって時間取れずディテールを忘れつつの読書になっちゃってます。 物語は1944年2月上旬のCescoの語りの章と、それ以前、数年前の出来事を語る章とが入り組んでいます。 前回の章から起きたことというと、図書館司書のTild

      • Ferrovie del Messico (3)

        Gian Marco GriffiのFerrovie del Messico (Laurana Editore, 816ページ)を読んでいます。今日は147ページまで。前回から1章しか読んでいないけどこの章は難しかったので記録。 章のタイトルは”Lustro del truccante, il nove nel marchese del scaglioso 1944”。章のタイトルから何を言っているのかさっぱりわからない。そして、Cari futuri「親愛なる未来人へ」と

        • Ferrovie del Messico (2)

          Gian Marco GriffiのFerrovie del Messico (Laurana Editore, 816ページ)を読んでいます。今日は131ページまで。 話がどう展開するのかまだ全然見えません。章ごとに語り手が変わるし、一人称で語るところもあれば、三人称で語るところもあって、注意しながら読まないとすぐ路頭に迷いそう。 今日わかったこと。 主人公のCescoはタバコ屋の息子。父親は戦争で足を片方失い、それゆえ(傷痍軍人の息子だから?)息子は招集されなかった

        • 固定された記事

        Viaggio in Italia attraverso i romanzi

        マガジン

        • 読書でめぐるイタリア
          4本

        記事

          Ferrovie del Messico (1)

          昨日からGian Marco GriffiのFerrovie del Messico (Laurana Editore, 816ページ)を読み始めました。この本、Alessandro Barberoの推薦で2023年のストレーガ賞候補になりましたが最終候補の5作品には選ばれず。タイトルの「メキシコ鉄道」からはどんな作品か皆目検討つかなかったけど、友達が貸してくれて冒頭読んだところ、舞台は1944年のAstiだとわかって、La luna e i falò、Lessico fam

          Ferrovie del Messico (1)

          Lessico famigliare (4)

          Lessico famigliare / Natalia Ginzburg (Einaudi, 261ページ)、読み終わりました。 最後まで読むのは今回2回目でした。この本を買ったのは、イタリア語の文法を一通り勉強し終えた頃だったと思います。何度も挑戦して、何度も前半で挫折して。今、そこまで苦労せずに読めていることにちょっと感動しています。 この本のイタリア語って、文法書に書かれているシンプルな語順の文章ではありません。一文の中にビルゴラで挟まれた挿入句が頻繁に入ってきま

          Lessico famigliare (4)

          Lessico famigliare (3)

          Lessico famigliare / Natalia Ginzburg (Einaudi, 261ページ)を読んでいます。今日は154ページまで。1940年代の記述が増えてきました。ファシズムの台頭、イタリアでもユダヤ人への風当たりが強くなってきました。そしてNataliaはLeone Ginzburgと結婚します。 父親のBeppeはトリノで職を失い、ベルギーのリエージュの研究所へ働きにいきます。母親のLidiaはリエージュが好きになれず、トリノとリエージュを行ったり

          Lessico famigliare (3)

          Lessico famigliare (2)

          Lessico famigliare / Natalia Ginzburg (Einaudi, 261ページ)を読んでいます。今日は104ページまで。章立てはなくて、ひたすらNataliaの家族のアクネドートが続きます。ある家族の、その家族内でしか理解できないような些細な話の羅列。なのに、こんなにも引き込まれるのはなぜだろう? 今読んでいるところではNataliaが小学校に通い始めたところ。Nataliaは学齢に達した当初は小学校に通わず、母親が家で勉強を教えていました。そ

          Lessico famigliare (2)

          Lessico famigliare (1)

          昨日からLessico famigliare / Natalia Ginzburg (Einaudi, 261ページ)を読み始めました。今日は52ページまで。少し前にCesare PaveseのLa luna e i falòを読んで、第二次世界大戦前後のイタリアの空気を感じられるような作品を読みたくなり手にとりました。 この本、10年以上前に入手していたけれど、その頃は難しくて最初の数十ページを読んでは諦めるを何度か経験しました。去年の1月にやっと読了できたので、今回はス

          Lessico famigliare (1)

          La luna e i falò (4)

          La luna e i falò / Cesare Pavese (Einaudi, 208ページ)を読み終わりました。 最後まで読むと、主人公は狂言回しの役割だったんだなと気づきました。彼が故郷を訪れて、幼少期を振り返りながら、色々なレイヤーの人々の暮らしを語っていたように思います。捨て子として生まれ、ファシズムと資本家が牛耳る世界から抜け出そうと世界へ飛び出す主人公。大地主の家に仕える人々や小作人たち、彼らは戦争が終わっても、その階級から抜け出すことはほとんど困難。土地

          La luna e i falò (4)

          La luna e i falò (3)

          La luna e i falò / Cesare Pavese (Einaudi, 208ページ)を今日は第21章の114ページまで読みました。 今回は、小作人の生活の描写が多くありました。今までほとんど小作人目線で描かれた本を読んだことなかったので、あらゆる描写が新鮮でした。 かつて自分が住んでいた家を再訪したい「私」は、Nutoとil Valinoの家を訪れます。そこには自分がかつて住んでいた時と同じように惨めな暮らしがありました。作物のほとんどは農場主に取られ、小

          La luna e i falò (3)

          La luna e i falò (2)

          La luna e i falò / Cesare Pavese (Einaudi, 208ページ)を今日は第12章の68ページまで読みました。 前回読んだところ以降の新しい人物、Valino, Cinto, Cavaliere。 Il Valino、60歳くらいの小作人。主人公の「私」がかつて住んでいた家に今住んでいる。自分が育った家の中を見てみたい「私」だけど、彼は警戒心が強くて家の外でなら会話を交わすけど”non mi disse se salivo con lui

          La luna e i falò (2)

          La luna e i falò (1)

          今日からLa luna e i falò / Cesare Pavese (Einaudi, 208ページ)を読み始めました。今日は第5章の32ページまで。ここ最近、英語からイタリア語への翻訳モノを続けて読んでいたので、久しぶりに翻訳ではないイタリア語を読みます。理由はよくわからないけれど、翻訳されているイタリア語の方が読むのは楽です。 舞台はピエモンテ州のランゲ地方。時代は第二次世界大戦が終わったばっかりの頃。主人公は40歳くらいの男性で名前は不明。この頃、捨て子を養育す

          La luna e i falò (1)

          La fattoria degli animali (3)

          La fattoria degli animali / George Orwell (traduzione di Guido Bulla, Oscar Mondadori, 125ページ)、読み終わりました。 第8章の終わりのほうで、Napoleoneが死にそうになるシーンがあって、それは誰かに毒を盛られたとかで権力闘争を匂わせているのかな?と思ったんだけど、そんなシーンは出てきませんでした。つまり、ただのお酒の飲み過ぎだったのかな? ロシア革命のこと、レーニン、スターリ

          La fattoria degli animali (3)

          La fattoria degli animali (2)

          La fattoria degli animali / George Orwell (traduzione di Guido Bulla, Oscar Mondadori, 125ページ)、今日は第8章の88ページまで読みました。 ジョージ・オーウェルは「動物農場」で、一党独裁体制の国を批判的に描こうとしたって言われていると思うんだけど、読み進めるうちに、ここに描かれているのは、学校の部活動とか、どこかの営業所とか、友人グループの中とか、人間が複数人集まれば、容易に生じる問

          La fattoria degli animali (2)

          La fattoria degli animali (1)

          今日からLa fattoria degli animali / George Orwell (traduzione di Guido Bulla, Oscar Mondadori, 125ページ)を読み始めました。今日は第3章の30ページまで。 ジョージ・オーウェルの「動物農場」くらい一般教養として読んでおこうよって感じでしょうが、私は初めて読みます。が、内容はなんとなく知っています。とある動物農場で搾取されている動物たちが反乱を起こし人間を追い出すけど、結局は上に立つ動物

          La fattoria degli animali (1)